愛谷町では2ヶ月に1回、自発的に町内の空間放射線量を測定しています。目に見えない放射線量を、住民自分たちで自ら測定作業することにより、大本営発表の数値の真偽を検証・実感したいというのが、活動の意図です。前回の結果は、最低0.10μSv/h(マイクロシーベルト/時間)、最大0.85μSv/hでした。愛谷町は、平地でかつ、区画整理済の住宅地なので、樹木は庭木程度しかなく、ホットスポットが発生しにくい状態にあります。したがって他の地区に比べれば残留放射線量の条件は、比較的良いと思われますが、それでも場所によっては1マイクロシーベルト/時間近い値を示すことがわかりました。ちなみに市発表の白土公園の空間放射線量は、地上面0.22μSv/h、地上50cm 0.18μSv/h、地上1m 0.19μSv/hです(2/1-2/19測定平均)。

<市発表の空間放射線量>
http://goo.gl/qbfPM

測定方法の概要は、以下の通りです。
場所:町内の17カ所を定点観測(2ヶ月に一回)
測定方法:同一ポイントにつき、地上面、地上50cm、地上1mの3つ高さを測定
測定機器:堀場製作所製とロシア製の測定器2台(相互検証のため、同時測定する)
測定者:町内会役員5-10名程度
測定結果:清書して町内会報で町内世帯に回覧する
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堀場製作所の測定機器は、市役所で貸し出しを行なっているものと同一機器です。町内の個人所有のものを毎回お借りして使わせて頂いております。同じポイントで測定しても、2台で異なる値(20-30%程度)を示すのは、携帯型機器であることの測定誤差を考えれば、許容範囲と考えています。だからこそ、数値検証のため2台を同時運用しています。
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過去の測定履歴と比較すると、数値の変化及び同一ポイントの傾向等を読み取ることができるようになります。基本的には、前回測定時に高い値を示したポイントは、今回も同様の傾向ですので、測定日の条件や測定器械に左右されずに、高い値を示す場所があることを証明しています。写真は作業中のものですが、同日中に役員の方々がデータを清書して、完成させてしまいます。異常が発見されれば、すぐに緊急連絡網を通じて住民へお知らせすることになります。
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測定の高さの正確性を期するため、住民自ら作ったお手製の高さ測定器なども用意しました。
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測定の真の目的はこういった活動を通じて、町内の方々のための安心感を得ることです。それが役所発表の数値を信頼することにもなると思っています。町内の役員の方々に自主的な活動に、感謝です。