先日、田村町まで所用があり、鬼ヶ城まで足を延ばしてみました。鬼ヶ城の由来は、阿武隈の最高峰大滝根山(当時霧島嶽)に住んでいた大多鬼丸です。大多鬼丸は力と才能をもった豪族で、領域の争いや殺し合いによって身につけ、山裾の四方四十里が大多鬼丸の領域だったそうです。本陣は霧島嶽の白銀城、ここから各地に指令を出していたそうです。最終的に、田村麻呂と戦い破れてしまうのですが、地元の英雄であることに違いはありません。

現在は、 キャンプ場や体験学習で大自然を遊ぶ「いわきの里鬼ヶ城」として、いわき市保有の施設となっています。震災後、「小白井」「桶売」地区は空間放射線量が高いとされ、優先的に除染作業を開始しております。施設が営業しているかどうかわかりませんでしたが、現状を見るべく行ってみました。

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いわきの中心部から、約60kmの鬼が城は、山道を抜けていくしか距離以上に遠く感じます。平からですと約1時間のドライブです。

団体向けの宿泊・研修センター「ききり荘」だけでなく、きれいな「コテージ」や野趣あふれる「バンガロー」等の宿泊施設があります。ききり荘は通常営業していましたが、フロントの方にお話を伺うと、コテージとバンガローは現在、原発避難者が入居されているため、休業中だそうです。7月をめどに営業を再開したいとのことですが、避難者の行く先が決まらなければどうにもならないので、再開時期は未定とのこと。
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好意でききり荘の中を見せていただきました。大きなお風呂はあるし、大広間の宴会場もあるので、団体での研修や宿泊にもってこいの施設です。敷地内からの眺望もよく、阿武隈山系が一望できます。
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いわきの大自然を感じることができる、素晴らしい施設ということがわかりました。周辺には牧場や釣堀等の観光施設がありますが、現在はいくつかの施設は放射線の影響か休業中のようで、とても残念です。