南相馬ソーラー・アグリパーク グリーンアカデミーが、2013年4月に開講予定です。昨日2/26にいわき経済同友会のアレンジで、主催の半谷栄寿(はんがいえいじゅ)氏から、その概要をお話しいただきました。この取組みは南相馬市でのものですが、小中学生の学び、そして高校生、大学生への波及という点で、いわき市にとっても共通の点が多いと感じました。

半谷氏は南相馬小高出身、震災後の3ヶ月は東京から合計6回、2トントラックを運転して相馬市の病院等へ直接支援物資を届けたそうです。なお当該支援物資は、半谷氏の人的ネットワークを駆使して大企業(アシックス、ワールド等)から立派な新品でした。その後、ふるさと再生のためには住民の帰還、特に将来を担うこどもたちへの支援が必要と考えて、当該事業発起に至ったそうです。
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氏は実はJヴィレッジを作り上げた方でもあります。東京大学法学部卒業後、東京電力株式会社に入社しました。2010年に早期退職し、キッザニア東京にパビリオンを出しているこどもたち教育支援のNPOの運営に専念されていたときに震災があったとのこと。これまでの企業ネットワークと教育運営ノウハウをすべて組み合わせて、今回の事業に至りました。

ここに至るまで平坦な道のりでなかったことは容易に想像ができます。運営資金集めや、キッザニアとの協力、農業者の募集、南相馬市との連携、農地転用や開発行為等の許認可、等等考えたら切りがないです。しかしながら2年を待たずにそれらをクリアして、完工にこぎ着けたことは驚嘆の一言です。ふるさとに対する熱く、真摯な思いが通じたとしか思えません。


私も、何のために東京の会計士から市会議員に身を投じたのか、改めて考え直すことができました。それはふるさとのために、自分がこれまでやってきたことをぶつけることです。つい日常の議員活動に流されがちな毎日に、カツが入りました。
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ハード施設としては、平成25年3月を目処に、南相馬市原町区の市有地2.4haに太陽光発電所と植物工場を建設します。その真の目的は、小中学生への体験学習を通して、地元の子供たちの成長を支援し、全国の人々との交流を行う復興拠点となることです。前進する南相馬のシンボルとして、風評被害を克服し、農業・工業・観光業の復活、雇用の創出、ひいては南相馬・福島全体の復興に貢献することを目的としています。

・太陽光発電所(500kw):
福島復興ソーラー(株)が自己資金と農林水産省の補助金で建設。植物工場へ地産地消の電気を送り、余剰分は固定買取制度として売電。


・植物工場(2棟):
南相馬市が農業再生のモデル事業として復興交付金を活用し最先端の植物工場を建設、地元の農業法人泉ニューワールドが運営。ここで生産されたレタス等はヨークベニマルが全量を仕入れ。

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