成毛真さんの著書「面白い本」で紹介されていた、第43代アメリカ合衆国大統領、ジョージ・W・ブッシュの失言集です。ネット上でも「ブッシズム」として、一時期盛り上がったそうですが、エンターテイメント本として楽しめました。
 
世界で最もおバカな大統領、の評判が定着してしまった感がありますが、個人的にはそんなことはないだろうと思っていました。が、この失言・発言のおかしさは尋常ではない!本当に、モノを考えずに公式のスピーチをしているではないかと思わせます。幼稚・乱暴・勉強不足・知識不足・・・

ブッシュ大統領とアメリカに対する皮肉を交え、それらを笑い飛ばし楽しめる本です。これが世界の警察官、アメリカの大統領か・・・いや、この方を一年にも及ぶ選挙戦で選出するアメリカ国民とは、選挙システムとははどんなもんだ、と考えさせられます。

<失言例>
すべてひっくるめて、素晴らしい一年だったよ。(同時多発テロ後の発言)
アメリカと日本は150年もの間、素晴らしい同盟関係を結んでいます。(訪日の際のスピーチで。太平洋戦争はどこへいった?)
白いよ。(イギリスからきた子供にホワイトハウスはどんなところかと質問されて。それくらい、こどもでもわかるよ)
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そして、続編の2。テーマは「ジョージとジョンイル、どっちがバカ?」。恐ろしいくらい両者は似ている。1と2に共通して、本を面白くさせているのは訳者(というか事実上の著者)、村井理子さんのシニカルなコメント・解説です。自称、世界で一番ブッシュを理解しているとのこと。確かにブッシュの生い立ちや側近の生い立ち、発言等をすべて目を通し、英語と日本語のいい回しの間違いを指摘する等、実はハイレベルな分析をされていらっしゃいます。ブッシュ本がメインの訳書のようですが、その他の本も機会あれば読んでみたいと思いました。
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