前回は、主目的である飛灰についてでしたが、今回は南部清掃センター本来の目的である、一般ごみの焼却についてです。

<南部清掃センター視察1/2は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/21605214.html
nanbuseiso

いわき市で収集された一般ごみは、北部清掃センターと南部清掃センターの2か所で焼却されます。北部の炉が1つに対して南部の炉は3つあるため、市の全ごみの7割を処理する主力の施設となっています(年間8万トン!)。基本的に2つの炉(残りの1つは点検用)で24時間連続燃焼し、一日260トンのごみを処理します。

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着火用に灯油を少し使うものの、ごみ自体が燃焼するため、焼却のための燃料は必要ありません。逆に、燃焼時の発熱を利用して隣接の「南部憩いの家」(温浴施設)へ給湯を行い、さらに3,500kw(8,000世帯分に相当)の自家発電を行っています。

平成12年に三菱重工業が建設したもので、築12年経過しています。建設コストは230億円、年間運営コストは7億円です。建物自体は40-50年の耐用年数ですが、炉の耐用年数は15年程度ですので、今後、定期的な大規模改修が必要になってきます。仮に設備が40年使用できるとして、運営コストと合わせて年間12億円のコストです。いわき市は約12万世帯強ですので、1世帯当たり約1万円で焼却炉の運営負担している計算になります。

市内各地から収集された、一般ごみはいったん清掃センター内の巨大なごみピットに貯蔵されます。

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・ごみピットの動画↓
収集車からピットに投入されるところと、クレーンでかき回している様子です。
http://www.youtube.com/watch?v=czvxee4W3ao

煙突上部には、360°の展望ロビーがあり、天気の良い日には小名浜港が一望できます。

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日産の小名浜工場も俯瞰することができます。

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小中学校の社会科見学も随時、受け付けています。訪問した生徒の感想文を読ませていただきましたが、非常に好評のようです。自分たちが出したごみがどのように処理されているかを理解することにより、省資源の一助になるのではないかと思います。

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