吉田みきと ほぼ毎日ブログ

「死して不朽の見込みあらばいつでも死ぬべし。 生きて大業の見込みあらばいつでも生くべし。」 吉田松陰・高杉晋作語録   「金もいらぬ、名誉もいらぬ、命もいらぬ人は始末に困るが、そのような人でなければ天下の偉業は成し遂げられない。」 西郷隆盛・山岡鉄舟語録

2017年07月

生涯投資家 村上世彰著

「村上ファンド」といえば、ニッポン放送、阪神鉄道、東京スタイルなどへの一連の投資に対するマスコミ等による報道で「ハゲタカファンド」として著しく評判が悪く、その運営者であった村上世彰氏に対する、世間のバッシングの風はいまでも強いと思います。インサイダー取引で有罪判決を受けた後、株式市場の表舞台から姿を消し、シンガポールへ家族で移住、最近では自己資金で株式・不動産取引を始めたそうで、その動向が注目されています。そんな村上氏の初の自伝(いわく最初で最後の著書とのこと)。彼から見た日本の証券市場はどのようなものだったか、異なる視点から振り返るあの事件は、やはり異常だった。

2006年6月、ニッポン放送株をめぐるインサイダー取引を行った容疑で逮捕され、のちに執行猶予つき有罪判決を受けた村上ファンドの村上世彰氏。灘高―東大法―通産省ー証券ファンドの運営という道筋を選んだ氏のスタンス・投資理念は、徹底した「バリュー投資家」。すなわち市場で割安で放置されている上場銘柄を徹底的に分析し探しだし、短中期で保有する。そして経営陣に経営改革を迫り、ダメなら(高値で)売却する。これを「ハゲタカ」「グリーンメーラー」と呼ぶかどうかは、立場によって異なるでしょう。氏の「投資家が、証券売買でお金儲けすることは悪いことですか」という反論に対し、裁判所はこの投資行動を批判、有罪判決となりました。世界的に著名な投資家ウォーレン・バフェット氏も、自身がバリュー投資家であることを認めています。その意味では村上氏と全く同じ。異なる点は前者が超長期投資であるのに対し、後者が短中期的に資金回収を目指す手法の違いか。

こうして村上氏側からの投資哲学、日本企業は誰のものか、日本の経営者たちの経営責任への見方を見てくると、単なる有罪判決を受けたから「悪者」という単純な見方はできません。この信念が2000年代のインサイダー事件の根っこだったとは、新聞記事からは見えてこない内容でした。

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幸福の「資本」論 橘玲著

橘玲氏の著作は、『マネーロンダリング』『永遠の旅行者』をはじめ、ほとんどに目を通しています。徹底したリアリスト、資本主義論者でありつつも、その中で個人がどう行動するのがベストかを常に考えていた方でもあります。そんな方が、幸福論を真正面から考えた傑作!

最初の結論。幸福であることを条件づけるものは、「自由」「自己表現」「共同体=絆」の3つであるとし、「ひとは幸福になるために生きているけれど、幸福になるようにデザインされているわけではない」。ここから始まります。ではどうすれば幸福になるのか。幸福は、しっかりとした土台の上に築かれるべき。そのためには、①金融資産、②人的資本、③社会資本という3つの資本を蓄積し、「幸福に生きるための土台(インフラストラクチャー)」を、各個人が設計すること提案を提案しています。

リア充、旦那、金持ち、退職者、ソロ充、プア充、貧困等の、人生パターンが、どのような資本から積み上がったものかの分析が、秀逸!

プア充:田舎のマイドルヤンキーは、オカネ(金融資本)がなく、稼ぐ力も弱い(人的資本)。しかしいつも一緒にいる仲良しメンバー(社会資本)と充実した田舎ライフを送れるかもしれない。一方、その友だちネットワークから外れると、3つの資本すべてを持たないこととなり、そのまま即「貧困」である。
リア充:若くして高収入を得られる職業につき(人的資本)、友だちや恋人がいれば(社会資本)、預金ゼロでも(金融資産)、充実できる。
金持ち:稼げる能力を持ち(人的資本)、一財産稼いだ(金融資産)が、その過程で友人や家族を犠牲にしている。

著者のいわんとしていることは、3つの資本をすべてそろえた「超充」を達成することは難しいが、せめて2つをそろえれば「幸福」といえる状態になるのではないか、ということ。自分はその資本が充実しているのか、どのカテゴリーに当てはまるのか、そう考えると、ちょっとは気楽に生きられるかもしれない、という元気ができてきました。

<タックスヘイヴンは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/37563411.html

<日本の国家破産に備える資産防衛マニュアルは、コチラ>
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棚倉城跡 亀ヶ城公園

棚倉城(たなぐらじょう)は、江戸初期に丹羽長重によって築城された城です。丹羽長重氏は、織田氏の重臣・丹羽長秀の長男で、最大で越前国・若狭国・加賀国2郡123万石を所有していた時期もある名家です。その後、越中征伐・九州征伐の不手際で縮小、さらには関ヶ原の戦いで西軍に参加したので、改易されたという経緯があります。なんとかその後、お家再興し、陸奥国棚倉5万石に回復したという激変の家です。

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もともとあった都都古別神社を移し、その跡地に棚倉城を築城。しかし戊辰戦争で板垣退助の率いる新政府軍800名の攻撃を受けわずか1日で落城したそうです。濠に大亀が棲んでおり、浮かび上がって姿を見せると決まって殿様が転封になるという言い伝えにより、別名、亀ヶ城。

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城の天守や櫓は現存していませんが、土塁や水掘はかなり規模が大きく、急で深い。西側外堀跡には約160mにわたり石垣が残っています。本丸跡地は、砂利敷きの公園になっていました。

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本丸の外周部分が、一段高くなっていて、散策することができます。

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公園内のトイレが風格のある建物でした。

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かつての石垣を模した建物は、雰囲気がでますね。一部は、実際の石垣が使用されていて、ホンモノ感があります。新築の鉄筋コンクリート造の近代的な城にはない、風格があります。歴史的建物は、ホンモノの部材を使わなくては、本来の歴史と文化、先人の歩みを感じることができないと改めて感じました。

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ザ・マスミサイル 結婚式2次会ライブ

ザ・マスミサイルは、大阪の青春パンクバンド。オリジナル曲「今まで何度も」は、テレビ東京系『NARUTO -ナルト-』エンディングテーマに採用されたこともある、メジャーです。知人の結婚式の2次会で登場いただいたのですが、そのパフォーマンスが良かった。
<ライブ動画は、コチラ>
https://youtu.be/8sWpYatZipw
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ボーカル・ハーモニカの高木芳基さん。気さくなかたでした!!!

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東洋システム本社 LFA展示

東洋システムは、ハイブリットカーや電気自動車、携帯機器などに使われるリチウムイオン電池等の二次電池試験装置の開発・販売大手。その本社が、いわきの常磐銭田工業団地にあります。庄司秀樹社長が1989年に独立開業して、一代で築き上げた会社。その試験装置は、世界の電池開発に欠かせない存在なのだそうです。

いまでは、売上高41億円、社員数 110名(2014年10月期)だそうです。開業当時は10畳あまりのプレハブが、東日本大震災後に総工費18億円を投じ、本社新社屋完成。常磐線からよく見える5階建ての本社は、いわきの元気な企業の代表という印象があります。

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セキュリティゾーンと一般の方が入れるエリアは明確に区分けされています。1階部分は、企業紹介を含めて展示ゾーンです。

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トヨタが開発したスーパースポーツカーレクサスLFAが展示されていました。ナンバーもついていますので公道使用モデルです。定期的に被災地の高校生などに夢をもってもらおうとする試乗体験イベント等も開催していて、市内の平工業高校・勿来工業高校生徒らも招待されていました。庄司社長自身も市内の勿来工業高校の卒業生。後輩らに科学や技術開発に対する興味、起業に対するイメージを持って欲しいという思いなのだと思います。

<外部サイトへのリンク>
http://guruttokun.exblog.jp/18088187/
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次世代エンジニアを育成する実践型教材となる小型電気自動車「PIUS」の展示。市内の工業高等専門学校や工業高校の学生を対象に、次世代自動車の基礎構造や製造技術、EVの仕組みを習得させるとともに、モノづくりの大切さ、仕事の基礎を身につけ、未来のエンジニアを育成することを目的に「いわきEVアカデミー」が開催されています。このEV車は、工具を使用して分解や組み立てを行うことができ、EV車の部品構成が分かるほか、PIUSを分解、組み立てることで、部品の必要性や部品の働きを習得し、EV車の安全性知識を得る実践的教育となるんだそうです。

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国産本マグロ解体ショー@おのざきラトブ

海産物専門店おのざきは、「鮮魚」の屋号で本店のやっちゃば平店のほか、いわき市内の平ラトブ・小名浜・植田・鹿島エブリア内に出店しています。2代目社長が、店舗拡大等、攻めの経営されています。

特に平駅前ビルラトブへのテナント入居にあたっては、回転寿司業態も新設し、好評を得ています。ラトブ1階には、鮮魚・青果・精肉のほか、いわゆる日配品が販売されており、まちなか住民の貴重な食料品購入の場のひとつとなっています。現在、人口減少と財政制約の中で、効果的・効率的に行政サービスを提供する視点から、いわゆる「コンパクトシティ」が叫ばれています。確かに一般的に正しいのですが、それにはまちなかに、生活のための利便施設、特に充実した食料品店の存在は欠かせない。その意味で、この立地で、地元事業が食材を仕入れ・販売し、経営されていることは、単に食糧供給という観点のみにならず、地元にオカネが回る(会社にオカネが入り、地元会社に仕入れ代金が支払われ、市内勤務者に給料が支払われる等)という意味でも、非常に意味があると思います。

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そんなラトブ店では、定期的に催事を開催していて、本日は、本マグロの解体ショーを実演していました。100kgはあろうかという生の本マグロを店舗前で解体。その場でサクにして販売。

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まさに飛ぶような売れ行き。サクがでてくる先から、パックに手が伸び、購入されていきます。

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長崎産本マグロが、100g 880円。決して日常的に口にできるものではありませんが、ハレの日のご褒美に。

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文部省歌「蛍の光」の作詞者の出身地 棚倉町

道路期成同盟会のため、棚倉町にきています。文部省歌「蛍の光」の作詞者 稲垣千頴(ちかい)がここの町の出身なんだそうです。もともとのメロディはスコットランド民謡 「オールド・ラング・サイン」で、それに日本語の作詞を稲垣千頴が行い、尋常小学校の唱歌として小学唱歌集初編に載せられたことが、現代の卒業式の定番となった基礎。

蛍の光の1番2番は、卒業式で一般的にうたわれていますが、実は3番と4番があり、その歌詞が実に意味深い。

1.
螢の光 窓の雪 書読む月日 重ねつゝ
何時しか年も 杉の戸を 開けてぞ今朝は 別れ行く

2.
止まるも行くも 限りとて 互いに思ふ 千萬の
心の端を 一言に 幸くと許り 歌ふなり

3.
筑紫の極み 陸奥 海山遠く 隔つとも
其の眞心は 隔て無く 壱つに尽くせ 國の為

4.
千島の奥も 沖繩も 八洲の外の 守りなり
至らむ國に 勲しく 努めよ我が兄 恙無く

<蛍の光 全4番は、コチラ>
https://www.youtube.com/watch?v=B_1XKpQ9kgQ
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松戸市民会館プラネタリウム

千葉県の松戸市民会館の4階に、市営のプラネタリウム室「NAOKO SPACE PLANETARIUM」があります。愛称の由来は、同市出身の宇宙飛行士、山崎直子さん。山崎さんは「松戸市天空スーパーアドバイザー兼松戸市民会館名誉館長」に任命されています。山崎さん自身、子どもの頃、このプラネタリウムに頻繁に通われ、宇宙や科学に対する興味が湧いたことを著書で書かれています。

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土日祝日のみ、子ども向けと一般向けのプログラムが各2回投影されます。また、市民会館の屋上から望遠鏡で実天を観望する「星空観望会」が、毎月1回開催されています。解説員による星や星座のお話などの番組のテーマは2ヶ月ごとに変わり、各回30-40分程度、13:30と14:30の回は子ども向け、 10:30と15:30の回は一般向けだそうです。 大人50円、こども無料です。

その他、平日日中には、学校・幼稚園からの要請で、団体投影をやっています。このニーズも結構あるそうです。会館・プラネタリウムの所有は松戸市ですが、運営は東急コミュニティという民間会社が受託・運営しています。常駐2名+臨時2名の体制で、プログラム作りや解説等もやって、年間予算約15百万円程度らしい。

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ちなみに、松戸市では山崎さんが地球に帰還した4月20日を「まつど宇宙と科学の日」としているとのこと。地元出身の先人を顕彰することは、とても大事です。

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松戸市民会館プラネタリウム室は、昭和53年の開設後、約40年が経過し、各種設備の老朽化は否めませんが、それでもなんとか修繕しながら使っています。

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機器は、基本的に全てアナログです。いわき市のプラネタリウムと共通の香りがしますね。

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驚いたのが、各種解説のための投影プロジェクタです。なんと、一般的な汎用市販品(数万円程度?)が使用されていました。こんなのでも、解説・ソフトの内容さえよければ、十分に満足のいく投影が可能なんですね。

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毎月1回、当館所有の天体望遠鏡で月や星を観望する星空観望会が無料で開催されています。先着80名の予約に対し、毎回予約いっぱいになる人気のもの。当日は、まずプラネタリウムでその日に見えるであろう星空を学習してから、実際に市民会館の屋上(プラネタリウムの横)で、望遠鏡で実際の見ます。主に、月や惑星を見るらしいです。

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松戸市民会館は、松戸駅から徒歩数分のまちなかにあります。中高層のマンションに囲まれていて、暗い星を見るには理想的な環境とはいえませんが、月や惑星を見るについては、まったく問題ありません。それよりも、小中学生にとってのアクセスの良さを第一に考えるべきでしょう。

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まちなかだからこそ、小中学生が夕方に立ち寄ることができ、月や惑星を見て、宇宙や科学に対する興味を持ってもらう。これこそが、宇宙飛行士、山崎直子さんを生み出したベースなのでしょう。ぜひいわきでも、プラネタリウムがある文化センター屋上で、観測会をやってほしい。

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展示スペースは、広くはないものの、書籍や展示等がありました。

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複数回来場者には、スタンプラリーも行っており、6回以上スタンプをためた人は豪華プレゼントがもらえるそうです。私も紙製の星座盤キットをいただき、自宅で作りましたが、楽しかった。あまりコストをかけずに、来場者に楽しんでもらい、宇宙・科学に対する興味を持ってもらう施設として、とても参考になりました。ぜひ、いわきでもやりたい。

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平在宅療養多職種連携の会 介護寸劇 初お披露目

医療・介護関連の多職種連携による「介護演劇 家で暮らしたい」の初お披露目に立ち会わせていただきました。医者、ケアマネ、薬剤師、理学療法士らの医療介護プロフェッショナル集団が、自らと同じ職業の役柄を演じます。そのストーリーは、脳梗塞でリハビリが必要になった初老の男性と、その夫を介護する夫人の2人に対して、医療介護プロフェッショナル集団から実際的なアドバイスを受ける、というもの。

医療介護の現場でよくある話です。事前に心の準備なく、突然介護が必要になってしまったとき、どうなるか。妻は、どのように介護するのがベストかわからず、誰に頼って良いかわからず、途方に暮れ、体力的にも精神的にも参ってしまう・・・ありそうな話。

そこで、悩んだ奥さんがケアマネージャーに相談すると、呼びかけに応じた栄養士、歯科衛生士、薬剤師、理学療法士、ヘルパー、5人のプロフェッショナルがやってきて、それぞれの立場から在宅療養のためのアドバイスされるのです。実際、「ケアマネージャー」という職業が、介護の起点・基点・総合窓口になっているということを、私、初めて知りました。

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平在宅療養多職種連携の会は、医療・介護のプロフェッショナルが毎月勉強会をし、医療・介護のあるべき姿を調査研究してきました。その成果を一般の方々に知ってもらうため、寸劇『家で暮らしたい』を開発、多くの人に分かりやすく介護福祉の情報を伝え、身体と心を総動員させて楽しんでもらおうとの思いです。で、今回がその第1回公演。これが成功裏に終われば、継続開催も視野に入ってきます。集まったのは、一般市民100名近くで大盛況でした。

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劇では、竹林貞吉記念クリニックの松田徹先生が「医師役」で登場。「皆さんは、どこで、最期を迎えたいですか」。その結果は、約6割が自宅で最期を迎えたい、2割が医療機関で最後、残りがその他でした。しかし現実には、今の時代、ほとんどの人が病院で最期を迎えている事実があります。これから10年かけて団塊の世代を原因とする多死社会がやってきます。そのときに今のままでの在宅療養や加療は持続的ではありません。さあ、どうするか。

<寸劇の動画1は、コチラ>
https://youtu.be/rKFnoFfCy_g
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結論から言うと、在宅介護に対する支援を充実させるのか、大きな方策の一つ。それを勤務医師らしくない歯に衣を着せぬ説明は、高齢者の心をつかんでいたようです。

<寸劇の動画2は、コチラ>
https://youtu.be/0O6Wl15BRz4
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今回は、理学療法士さんによる「シルバーリハビリ体操」も実地体験。おもしろい。

<健康体操は、コチラ>
https://youtu.be/Sg3okSnm5Ok
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この劇の特徴は、劇に登場する専門家が、実際の職場でその役柄と同じ仕事をしているという点です。その素人役者(ホンモノの専門家)だけに、劇中の悩める夫婦に対するアドバイスが、説得力があり、また専門的で、びっくりしました。

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豊間・薄磯宅地完成引き渡し 公費投入319億円

いわき都市計画事業薄磯震災復興土地区画整理事業の宅地完成式が、2017年7月15日に行われました。震災前の薄磯地区は、年間26万人もの海水浴客が訪れる、いわき市内、いや福島県内屈指の海水浴場でした。長くて幅広い砂浜には、夏の間、4軒の海の宿が営業していました。2011年3月の東日本大震災により、高さ8.5mもの津波被害を受け、豊間薄磯地区1100戸あまりのうち852戸が全壊、200人近い死者を出しました。

そこで、まちの復旧・復興のため「土地区画整理事業」と「高台移転」を組み合わせて、一大住宅ニュータウンを完成させたのが、この事業。総事業費は薄磯地区だけで115億円、豊間地区で204億円と巨額が投じられています。

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震災前は雑然とした漁師町で、道路も狭く、折れ曲がっていました。整備された区画は、整形地で、道路も広く、一直線。どこかの高級ニュータウン?と見間違うばかり。それもそのはず、薄磯地区の高台住宅地は、当時、標高50mの高さの丘陵を削り取って、20mの高さに新規に造成したものだからです(ちなみにその土砂は、近隣の防災緑地のかさ上げに使用されています)。まちづくりゲーム「シムシティ」も真っ青な、以前の風景が全く想像できなくなるような造成工事です。

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宅地からは、太平洋を望むことができ、眺望・日照・通風とも申し分なし。住宅開発業者がオーナーなら、さぞかし販売しやすいことでしょう。しかしながら課題は、これが土地区画整理事業であること。すなわち、それぞれの区画は、原則としてもとの所有者の所有物であるということ。すなわち、ほとんどの画地は一般に分譲されず、もとの所有者の意向で建物が新築されるかどうか決められると言うことなんです。日本は私有財産制をとっているので、所有者に住宅建設を強要することはできないのです。

聞くところによると、薄磯地区では3年以内に住宅を新築する意向の世帯は、1/4の約50世帯だそうです。その意味は、今後3年経過しても、のこりの3/4、200区画以上が更地のままということを意味します。これでは、スカスカな住宅団地となってしまうし、そもそも自治会として機能しない。

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隣接には、新築の豊間中学校と、既存の豊間小学校があります。住宅団地の土地部分が、学校の4階部分とほぼ同じ高さになっています。通学至便。

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現在、100区画以上もあるこのエリアで建設されている建物は、2棟のみ。引き渡し直後ですが、すでにペンペン草が生えています。このまま更地状態が継続すれば、雑草の刈り取りをどうするかが、すぐ目の前の課題となりそうです。本来であれば所有者が管理責任があるのですが、すでに所有者は市内に住宅を建設して生活を初めていらっしゃる方が多いと聞いています。そういう方は、豊間薄磯の宅地をすぐに利活用する予定はなく、雑草管理も行き届かないでしょう。

国・県・市としても、計画人口823世帯に対して合計319億円もの公的資金を投入して開発整備した地域です。こんな高価は復興事業など実施せず現金を各世帯に4千万円ずつ支給したほうがそれぞれの生活再建のためになったなど批判されないよう、それぞれがきちんとした生活再建し、まちとして再生できるよう、知恵と汗をかかねばなりません、。

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いわきFCパブリックビューイング@ラトブ

第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会 第3回戦「いわきFC vs 清水エスパルス」 を、いわき駅前ラトブ1階のオープンスペースで、生パブリックビューイングしました。ビル全体を管理する、株式会社ラトブコーポレーションの粋な計らいです。パブリックビューイングに実施には、場所提供だけでなく、放映権の支払い等の負担もあり、二の足を踏むところ、公共空間の一翼を担う思いから、実施していただけました!!!

先日いわきFCパークがグランドオープンしましたが、そのアウトレットショップで購入した、チームレプリカユニフォームを着ての、観戦・応援です。

<いわきFCパーク いわきの新名所>
http://www.mikito.biz/archives/50282102.html
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(初めて会う)市民みんなで、声を合わせて応援するのって、いいですね。趣味や思想、地位や仕事等、全く関係なくとも地域スポーツは、一緒に心を合わせて応援できる。

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試合結果は0-2で、ベスト16はなりませんでしたが、シュート数もそれなりにあり、決定機も複数回あったので、応援のしがいがありました。これからも運営会社ドームさんの「いわきをスポーツで東北一の都市にする!!!」を応援していきたいと思います。

<試合終了直後の動画は、コチラ>
https://youtu.be/TMvVUdAVYb8
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中田横穴 一般公開が再開

中田横穴は、平沼ノ内にある横穴式の集合墳墓の遺跡です。彩色壁画が有名で、国の史跡に指定されていますが、東日本大震災による被災のため、震災後は非公開でした。2017年7月15日の豊間・薄磯まちびらきを記念し、豊間薄磯ツアーの一環として公開されたので見て参りました。

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「中田横穴」は県道小名浜四倉線の工事中に発見されたそうです。横穴内部の奥壁には、赤と白の顔料により三角文様が描かれており、わが国の装飾横穴を代表するものの一つとされています。 

装飾は後室の三周壁に赤色と白色の三角連続文を基本形として三段に分けて描かれています。赤の顔料だけでなく、白色の顔料も使われていて、赤だけ見ると、逆正三角形、正三角形のパターンに見えますが、白に着目すると、ノコギリ上の波紋が雷を表しているようにも見えます。床面の全体に赤色彩色を施しているのは、全国的にも珍しいそうです。

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元々は高貴な方がこの部屋に埋葬されていましたが、後世の盗掘?により、遺骨や副葬品のほとんどは、横穴発見時にすでになかったそうです。しかし一部とはいえ、副葬品が出土していて、玉類・直刀・挂甲片・金環・金銅製雲珠・銅釧・馬鈴・金銅製大馬鈴・鈴杏葉・紡錘車・珠文鏡・銅製容器蓋・須恵器などがあるそうです。6世紀後半のものとのことですが、その当時、どんな有力な部族がこのいわきにいて、活動し、埋葬されたのか、興味が尽きない。

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震災後、安全点検及び横穴内の環境状態(温度・湿度)の観察のため、一般公開を中止していましたが、安定したそうなので、これから一般公開が再開になるようです。まだ磐城の国がなかった時代のものですが、先人たちの活動に思いをはせるのに、良い場所です。

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薄磯海水浴場の海開き

薄磯海水浴場で海開きがありました。東日本大震災の影響を受け、実に7年ぶりのオープンです。これまでは、四倉と勿来海水浴場がオープンしていましたが、3つめのオープンとなります。海風が気持ちいいですが、いわきサンシャインガイドさんも直射日光には、参っていたようでした(笑顔でしたが)。

<2016年 いわきの海開き@勿来海水浴場は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/48027839.html
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サンシャインガイドによる海開き宣言。ここ薄磯地区は、いわきの海水浴場の中でも、もっとも人気の場所でした。しかしながら、東日本大震災の大津波の襲撃で200名あまりが亡くなった鎮魂の場所です。あれから6年あまりが経過し、あの災害を克服して、震災前の賑わいを取り戻したい。

2013年に、震災後はじめて海水浴場オープンをしたときには、四倉海水浴場のみでした。その際には、砂浜の空間放射線量(0.09-0.18μSv/h)、海水の放射性物質(不検出)を、複数ポイントで調査し、それを大きく公表した上での開場でした。またその開示データに対する市民・マスコミの反応も大きかった。それに比べて今年の薄磯は、そうした反応がでてこなかったところに、時間の経過が感じられます。

<2013年 いわきの海開き@四倉海水浴場は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/29549404.html
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市内の高校生フラチーム5校によるフラ披露は、迫力がありました。なんといっても「華」がありますね!

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海開き宣言の後は、サンシャインガイド3名+高校生フラチーム全員で、波打ち際に飛び込みました。マスコミ各社の写真撮影が、スゴイ。明日の朝刊(本日の夕刊?)を飾ることは、ほぼ間違いなし。

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砂浜では、「鳴き砂の会」がサンドキャッスル作りをやっていました。豊間・薄磯は、知る人ぞ知る「鳴き砂の浜」。砂浜を歩くと、キュ・キュ・キュと鳴くことがあります。砂に不純物が少なく、石英と石英が擦れ合って、音が発せられるそうです。

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震災前には4つあった海の家も、すべて部材が津波で流されたため、この6年間、海の家はありませんでした。震災で薄磯地区は壊滅的な被害を受けましたが、幸運にも建物が残ったのが、民宿「鈴亀」さん。その鈴亀さんが、新たに海の家を新築していただきました!

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震災前には常設の監視台がありましたが、あちらも津波被害で使用不可になり、撤去。海開きのために、仮設の監視台が設置されました。

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監視台からの眺め。海風が気持ちよかった。

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ホテルモントレ大阪

ホテルモントレは西欧諸国の伝統的建築様式のコンセプトで全国に展開するホテルチェーン。そのホテルも外観・内部とも、異国情緒あふれる独特の世界観であふれています。大阪駅前にあるホテルモントレ大阪は、ウィーンのコンセプトだそうです。薄い黄色で統一された外装は、ハプスブルク家の宮殿の色、「マリア・テレジア・イエロー」に確かにイメージが重なります。

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入り口は小さな回転ドア。利便性よりもデザイン・コンセプト重視。ひとりずつしか入れないし、キャリーバッグが入らないので、かなり難儀しました。

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ここまでやるか!!!と思わせたのが、エレベータのファサード。階数表示が機械式になっていて、矢印部分が、現在階数を表しています。どうみても、ホテルモントレ特殊仕様でメーカーに作ってもらったのでしょう。

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照明はホテルにありがちな暗いことはありません。どちらかというと明るいくらい。暖かみがある内装・照明は、感じ良いです。

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室内ダブルベットのシングルユースでした。都市型ホテルの典型で室内面積は狭いですが、内装にはオカネが係っています。

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まず椅子。ホンモノの西洋アンティークではないものの、十分、その雰囲気は出ていました。ひょっとして使い込めば、さらなる味わいがでるのかもしれません。

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室内時計もアンティーク調。

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特筆すべきは、シャワー室の内装!こんなロココ調のシャワー室は見たことがない!!!要はそのような柄の耐水クロスを貼ってあるだけで、個人的にはチープさが出てしまっていると思いますが、この特徴のある柄を選択・決定したこと自体には感服せざるを得ない。

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蛇口もアンティークです。こういうものも市場にはあるんですね。

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当日はホテル内のテラスにあるチャペルで結婚式がありました。ウィーンの歴史・文化とは何のつながりもない、明らかに作り物ではあります。しかしながらそのコンセプトを(限られた予算の中で)愚直にコピーし、そのように見えるようにする努力には敬服せざるをえません。実際、この作られた雰囲気が気に入って、結婚式を挙げるカップルがいるのがそれを証明しています。

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建物の一部だけを切り取って、観察すれば、ある意味、ホンモノをも超えているかも知れません。昨年に、四国の日本食研様の宮殿工場を視察させていただきましたが、あれなどはまさに、本家本元を超える建物でした。良いところを取り入れ、自分たちのやりやすいように使っていくというコンセプトは、あり、ですね。

<日本食研の宮殿工場は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/47930135.html
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一億総貧困時代 雨宮処凛著

著者は、かつて「ミニスカ右翼」、「ゴスロリ作家」と呼ばれた1975年生まれの作家、政治活動家です。今では、革新系、左派・左翼系メディアへ寄稿し、左派系論者として活動し、プレカリアートの問題の論客らしい。それはともかく、この本は日本社会全体の経済状況を範囲にしているわけではなく、あくまで著者が地道に足で稼いだ貧困ルポが11本掲載されています。

精神を病む母親に生後6か月で捨てられ、父親にレイプされて子供を産む女性。長年の介護生活の果て、両親とともに死のうと川に車で突っ込み、娘だけが生き残った一家心中事件」。デパートの課長だった男性は、親の介護のため退職したことが路上生活者そして支援者となった男性。衷心から、気の毒に絶えません。競争社会・実力社会・自己責任という資本主義・自由主義が日本のスタンスだけれど、その前提では人生のスタートラインにつくことさえできない人たちが、たくさんいる現実に目を背けてはなりません。 

あらゆる「貧困」の原因の多くは、経済の問題です(例外もありますが)。「結局、高齢者問題は、ほとんどお金で解決できるのです」と断じたのは、「老後破産」NHKスペシャル取材班です。乱暴にいえば、少子化の原因は雇用崩壊で低所得者層が増えたからともいえるわけです。それぞれ個人ベースでは単に「金がない、定職がない、結婚どころじゃない」という行動の積み重ねが、平均像としての結婚年齢の遅れ、未婚率の高さ、少子化につながっているともいえます。

<老後破産は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/45603610.html
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著者のルポは、おそらく現実で、課題認識も正しいのだと思います。ただこの現実社会で、どんな処方箋がありうるのでしょうか。頭打ちの経済成長下では、福祉に振り向ける財源に限りがあります。著者は(というか多くの左派系論者は)その財源を、法人や高所得者への所得課税、資産への課税を挙げます。しかしこのグローバル社会の下で、企業がどれほどの高税率の国で活動するか(逃避するか)、また企業努力すればするほど累進的に課税されることが、どれほどの脱税の魅力を増大させ、同時に勤労インセンティブを劣化させるかを同時に考える必要があります。

総じていえば、漸増していく福祉財源を増やしていくためにも国民経済、GDPの成長は必要でしょう。そして日本の労働人口の減少は所与ですから、一人当たりのGDP、すなわち生産性の向上は必須条件です。そのために、ホワイトカラーの生産性の向上、ロボットによる人手代替、AIの爆発的普及による人件費の削減等を同時にすすめていく。その代わりに、人はよりクリエイティブ、創造的な仕事や、仕事の仕組みづくりに注力し、付加価値を出していく社会が求められるのだと思います。その中でも当然、社会的弱者は存在するでしょう。だからこそ弱者を救う「ため」を持つこと。そういった活動全体として物質的な繁栄だけではなく、十分な時間と心の豊かさを取り戻し、それぞれが自己実現に努めることができる日本になっていくのはないか。

深谷ベース 仮設商業施設

深谷ベースは、深谷市のまちなかにある、仮設の商業施設です。区画整理地進行中の空き地に、コンテナが置かれ、市内産業のPRの拠点として期待されています。特徴は、移動可能な基礎の上に設置する移設が簡単な建物であること。今後、区画整理が終われば、別の空地に短期間で移設可能です。

真っ白にペイントされたコンテナは、シンプルですが、洒落ています。泉にある、泉テラスとコンセプトが似ているかも知れない。

<泉テラス 海上コンテナハウスの商店街は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/48269233.html
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しかし、、、なんとも寂れた雰囲気は否めません。平日夕方に訪れたとはいえ、ほぼ来訪者ゼロ。地元の方々の集まりに利用はされているようですが、、、人々が集い・交流し、にぎわいを創出する場としては、ちょっと人の集積度が低かった。

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場所は、まちなか商店街にも近く悪くないのですが、コンテナには本格的な商業店舗は入居しておらず、商業施設としては全く機能していませんでした。近隣の住民のお茶のみ、憩いの場としてならともかく、商業施設ではない。仮設店舗の難しさのお手本でした。その意味で、いわき久之浜の復興仮設店舗、浜風商店街の賑わいは、良い意味でその例外だったのかもしれません。

<久之浜の浜風商店街は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/37554483.html
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地方は活性化するか否か こばやしたけし著

どこの地方都市でも抱えている問題を、(女子高生の立場から)現状分析し、解りやすく解説する、前代未聞の「地域活性化WEBマンガ」です。地方まちづくりにありがちなあるある事例を挙げながら、地域活性化入門書です。「作って放置のハコモノサイト」「やりっぱなしで検証無しの企画」「誰がやっても変わらない職場の空気」、どれも地方のあるある事例ではないか。少子化の要因のひとつは、地方が車社会であるが故の出会いが無いこと等、統計に表れないけれど、実際そうだよな!とうなずくこと多数。

駅前活性化の大義名分の下で多大な公金を使う失敗事例が取り上げられています。なぜか?行政が発起人になり事業計画を作成し実行すると、予算だけが執行・消化されがちだからです。行政は、予算の執行。委託業者は、器を作ること。民間は、「行政が何かをやっている、予算があるなら乗ろう」という場当たり的思考。このように官民連携がないと、良い結果は残せない。さらには、作ること自体や予算消化が目的化し、その結果や効果が問われないと、公共事業の墓標だけが残ってしまいます。
その結果、
・やりっぱなしの行政
・頼りっぱなしの民業
・全然関心なしの市民

そもそも限られたエリアの中で利害が複雑に絡み合う事業主たちが協力し合ってひとつの事業を運営するのは簡単なことではありません。当初から、各当事者がどのように思考し、行動するかまで考えた上で、事業スキームを作り、行政は(メインプレーヤーではなく)その潤滑油の役割を担うべき。

難解になりがちな地方行政の問題点やまちづくりについて、(学者や有識者とは違う)一般市民の見解で描かれるストーリーはフィクションではあるものの、現実社会そのものであり、前地方創生担当大臣の石破茂氏も絶賛中とか。

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単発のイベントや催事は、「賑わい」ではなく、単なる「にぎやかし」!
地域活性化のヒントとなる、格言は以下の通り。
・活性化に必要なのは「よそもの」「わかもの」「ばかもの」、プラス「きれもの」
・「カネでにぎわいを作る」ではなく「にぎわいでカネを作る」
・「カネ」「コネ」「タネ」がなくても「元気」「やる気」「その気」で乗り切れ!
・活性化の救世主は「ピエロ」

確かに時代の流れもあり、便利さや快適さを追求する面もあるが、そこだけを優先してしまうと街は画一的になってしまい、魅力も愛着も薄れてしまう・・・街の本当の姿って、そこに住む人々の暮らしや文化・歴史といった「街の記憶」を大切にし、つながりながら、創られていくもの、なんじゃないかな。

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関東レモン牛乳って?

栃木限定販売の「関東レモン牛乳」って何だ?レモンと牛乳を一緒にすると「凝析」により、固まるはず。なぜ、そんな欠陥?商品が世に出ているんだろう???

実は、関東レモン牛乳は、レモンなどの果汁や酸味料は入っていない単なる「レモン色をした牛乳」です。無脂肪牛乳や生乳に甘味とレモンの香りを加え黄色く着色しているらしい。そもそもは、宇都宮市の老舗製乳メーカー「関東牛乳」が第二次世界大戦後間もない頃に開発、「関東レモン牛乳」の名前で商品化し、県内の売れ筋商品であったため、同市民にとってソウル飲料だったらしい。しかし、販売再開を望む市民の声が大きかった。関東牛乳ホームページよると、「わが社の商品は市民から愛されていただけに、製造中止を惜しむ声が相次いだ。」ため、栃木乳業が生産を引き継ぎ、現在に至る。

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ほとんど栃木県内でしか販売されていない、幻の牛乳。法律的に牛乳ではないものを、牛乳として表示して販売していることにかなりの違和感を感じるところではありますが、ご当地オリジナルを大事にしていて、それを県民が支持しているならば、何もいうことはありません。なお、お味は、説明しづらいものであったことを付け加えておきます。

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健康的で文化的な最低限度の生活4【扶養照会編】

前作1-3巻に引き続き、福祉事務所に配属された新人公務員・義経えみるの、生活保護ケースワーカーの「あるある」のマンガ紹介。

今回のケースは、現在、住所不定でうつ病の26歳の男性・島岡光さん。生活保護の受給調査で、親(親族)に援助可能かを確認する「扶養照会」がトラブルに。扶養紹介の結果、父親が高収入とわかり、父親に連絡をとったことが、島岡さんを電車飛び込み自殺(未遂)にしてしまう、大問題に。

その原因は、幼少時の父親の制定希望力DVを遠因としたPTSD。世の中には、潜在的にどれだけの当事者・被害者がいるのか想像もつきません。

通り一遍の解釈なら、こうした方々は公的に救うべきである、という結論になりそうです。すなわち、それぞれの事情があってそれをすべて汲んでいたら、社会保障制度自体が崩壊してしまう。制度維持しつつ、救うべき方の優先順位をつけるその判断は、個々別々に現場の苦悩に委ねられています。ケースワーカーの仕事の、心理的なハードさが、あらためて感じられる本でした。

<前作 健康で文化的な最低限度の生活 3は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/47159144.html
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第8回 いわきの医師を応援するお姉さんの会@夜明け市場

定期的に隔月で開催している、いわきの医師不足解消のためにお医者さん達と交流する「いわきの医師を応援する お姉さんの会」が、2017年6月29日に開催されました。いわきで活躍する医師を応援するために、いわき市民のお姉さん方が暖かい手料理でもてなそう!という企画の8回目で、30名を超える方々にご参加いただきました。

<いわきに若い医師を招聘したい!浜魂は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/46969050.html
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前回前前回はアウトリーチとして、かしま病院さん・ゆしまや保育園に出張して開催していましたが、今回は、第1回開催の地、平白銀の夜明け市場コワーキングスペースの会場を提供していただきました。今回は、若手医師にも多数参加いただき、有用な情報交換しました。

<前回第7回いわきの若手医師を応援するお姉さんの会は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/49864566.html
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お姉さんたちが手料理で若い医師をおもてなしするこの会ですが、そのなかで行われる勉強会がとにかくスゴいです。ホワイトボードを使ってレクチャー&情報共有、さらなる意見の積み重ね。若手医師(市外・県外出身者が多い)の見立て。今回は共立病院、かしま病院らの先生方にお話を頂戴しました。

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共立病院救急救命センターのドクターから現場の生の声を伺いました。救命救急1次・2次・3次の役割と、現実的に医療資源が限られる中、どうした形が持続的に医療サービスを提供しつづけられるか、知恵と努力を出していきます。具体的な課題は、2次救急を担当する病院が少なく、同時に受入数に偏りがあること、またそれに起因して3次救急の共立病院が2次救急までやることになってしまい、同センターの疲弊が著しいことです。

その対策としては、まず2次救急を厚くして、それと同時に共立は3次救急の治療に集中していくこと。救急車でまず共立に搬送されても、救命ドクターの重篤性に乏しいという判断で、再度2次救急病院で搬送されて加療するというもの一つの方策です。当事者の患者にとってワンストップで加療がされないことは不満かもしれないけれど、それが積み重なっていわきの医療資源の浪費・疲弊を招き、本来、治療すべき3次救急体制が崩壊しては、いわき全体のためになりません。

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若手医師から、なぜいわきに赴任してきたのか、いつまでなのか、いま活動していることのやりがいはなにか、何が困っているか等、いろいろ話もらいます。自らの意思でいわきを希望した医師もいれば、医局のローテーションで期限付きで派遣されてくる方もいらっしゃる。

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第1回 いわきの医師を応援するお姉さんの会から、参加くださっているいわきの誇る、変○ドクターAと、ドクターF。この家庭医コンビは、いわき最強かも知れない。

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地元2次救急病院の院長先生も、意見集約&まとめに登場。ありがとうございました!!!

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今回、各お姉さんからご提供いただいたお料理は、愛情こもった、栄養バランスに優れたメニューでした。20品以上色とりどり、目移りする献立!スゴイ!

あさりの炊込みご飯・あんかけ焼きそば・五目チャーハン・シーザーサラダ・卵焼き・豚のニンニク味噌炒め・メロン盛合せ・豚肉の冷菜(以上、宮野さん)、スパニッシュオムレツ(中村さん)、蒸し鶏とキヌアのサラダ・スティックサラダ(赤津さん)、おにぎらず・きゅうりとなすの三五八漬(立原さん)、鰹の揚げ漬け(北瀬さん)、いわき黒米にぎり(植木さん)、鶏唐揚げ(寺主さん)、日の丸亭唐揚げ(田子さん)、メヒカリのお寿司(山崎さん)、いぶりがっこ(関さん)、ポテトサラダ(小川さん)、いなり寿司・ポテトサラダ(竹下さん)、プリン・白玉ぜんざい(白岩さん)、お肉屋さんの蒸し鶏(中山さん)、その他いわき夢ワインマスカットベリー樽熟成(今野さん)等、飲み物多数差し入れいただきました。
 
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今回、宮野代表がのどの調子が悪く、ほとんど声が出ない中での開催となり、本当にお疲れ様でした。宮野代表と、若い勤務医のツーショット。市民のお姉さんと勤務医ドクターとの思いが一致し、我が「街」が良くなるよう、互いに同じ方向を向いて活動していければと思います。

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きたじまメンチカツサンド 美味しさは金メダル級?

きたじまメンチカツサンドは、金メダリスト北島康介選手の実家のメンチカツサンドです。630円。北島選手の実家は、北島商店という西日暮里で3代続く精肉店です。本来、そこでしか購入でないメンチカツサンドですが、最近は、通販サイトのみならず、各地で販売されていいるようです。これは東北道のあるサービスエリアで購入したもの。

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「おいしさ金メダル級!」かどうかは、それぞれの味覚次第でしょう。揚げたてならともかく、冷えて油を吸ってしまったパンは、なかなか辛い。

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家系図カッター 増田セバスチャン著

著者の増田 セバスチャンといえば、きゃりーぱみゅぱみゅ「PONPONPON」のイメージビデオをつくった、アートディレクターです。きゃりーぱみゅぱみゅのブレイクは、2011年ころですが、実は、1990年代から原宿を基点として、芸術活動をしていて、インディペンデントのアート作品を、裏原宿のリアル店舗「6%DOKIDOKI」で販売して、注目されていた方です。その凄まじい、生い立ちや経歴をあますところなく、暴露。

タイトルが「家系図カッター」、すなわち血縁の根絶やし。これからも、そしてこれからも自分の血を次の世代に引き継がない!という決意です。それには、壮絶な半生がありました。料理もせず子育てに無関心、いわゆるネグレクトの母。秘密裏に離婚届を出し愛人と出て行った父。自殺未遂を図り、情緒不安定な妹。渋谷・原宿に入り浸り、その後演劇に目覚めた著者は、自分の表現のために、原宿に小さな店「6%DOKIDOKI」を開く。それがきっかけに、突き抜けた感性の店員や顧客(きゃりーぱみゅぱみゅもお客のひとりだった)ができ、いまや原宿、いや日本のカワイイ文化の発信者となるのだから、世の中わからない!

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 自らの名前「セバスチャン」の由来は、新宿のゲームセンターで「幸運を呼ぶニックネーム占い」から付けたこと、店舗名「6%DOKIDOKI」は、なんとなくドキドキして、扱っている商品が丸っこいものが多かったから文字に「O」が多かったから。6%も、3%ではなんとなく少ないし8%ではなんとなく多いという、きわめて曖昧なネーミングで付けられたものだそうです。1970年生まれと、ほぼ同世代。一度、ぜひお会いしてみたいものです。

深谷シネマ 造り酒屋のリノベーション

深谷シネマは、深谷市の座席数も57席のミニシアター。造り酒屋が映画館に改装した例としては全国で唯一だそうです。その跡地を深谷市が買い取り、それをNPO法人市民シアター・エフへ貸し出して、同NPO法人が、映画館経営しているそうです。はたして経営が成り立つのでしょうか???

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店内には、昔活躍した映写機などが展示されており、映画関係者?のサインが多数展示されていました。

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屋外の広場のオープンスペースには、操業時からのレンガの壁が残されていて、いい雰囲気です。ただオカネの匂いがしないのが心配です。確かにレトロな雰囲気は十分なのですが、オカネや工数があまりかかっておらず、細かいところに手が行き届いていない感があります。小さなことですが、ここでオカネが落ちて、それが運営費の回収と次の投資に投下されるサイクルが、うまく回っていないようです。

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七ツ梅酒造の跡地には、そのほか飲食店やお茶屋・古本屋など関連店舗もあり、映画を楽しんだ観客が流れてきて飲食できるようになっています。朽ち果てた木造家屋のまちなみや看板のレトロ感・廃墟感は、現実のものと思えないくらい。実際、このレトロ感んを求めて、ドラマや映画作品のロケも数多く行なわれているそうです。

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店内は、きれいに改装された古本屋さんでした!!!映画のセットと見間違えそうですが、本当に古本屋として営業しているそうです。いったい売上げ・家賃がいくらなのか想像もつきませんが、限りなくどちらも低いのだと思います(そうでないと、やっていけない)。

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なんと平日17:00前にもかかわらず、もんじゃ・鉄板焼きのお店が、営業中でした!ちなみにお客はゼロ。内装はキレイに改装されていますが、こんな老朽化した木造家屋でも、営業許可は下りるんでしょうか。

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喫茶店もありました。コーヒー・ゆず茶・ラムネ・カレー・ピザ・冷やし中華・日本酒飲み比べをメニューとしている店舗。いったい何屋なのか???

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七つ梅酒造の全体敷地図。縦長の敷地を、木造家屋を利用した映画館+商業施設として活用しています。既存建物を利用して、リノベーションしてまちづくりする姿勢に賛同します。一方、きちんと各店舗が商業ベースに乗って、持続的に経営できなければ意味がありません。福岡県北九州市の小倉で、リノベーションまちづくりを見てきましたが、補助金を投入しないで商業施設を自立させるのは、本当にハードルが高い。

<メルカート三番街は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/49901917.html
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表通りに面した深谷シネマの看板は、(おそらく)当時のもののままでしょう。

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こちらが表通りに面した深谷シネマの入り口です。

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リトグラフ制作体験@いわき市立美術館

いわき市美術館では、デイヴィッド・ホックニー版画展が開催中です。明るく、わかりやすい作品は、素人の私でも、良いものだと直感できます。さて、その版画展に合わせて、美術館主催の一般市民向けリトグラフ制作体験教室がありました。(当然)リトグラフどころか、版画制作自体も、初体験です。

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講師は、版画家で武蔵野美術大学通信教育課程非常勤講師を務める、小森琢己氏。年齢場若く見えますが、芸術で生きている、ホンモノのプロ芸術家です。気さくに、制作に対する心構えや、プロの制作手順等を教えていただきました。また美大の講義や美大生の制作活動等、なかなか聞けない話もたくさん織り交ぜていただき、とても楽しく学ぶことができました。

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まずは、一通り、リトグラフの制作を実演していただきました。版画には、大きく分けて、木版(凸版)・銅版(凹版)・リトグラフ(平版)・シルクスクリーン(孔版)があることを、実演しながら教えていただく。

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流れるような制作手順に、参加者一同、見とれてしまいました。

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会場のとなった、いわき市立美術館 実技講習室は、美術館3階にあります。3階は、実技講習室のほか、美術専門の図書館もあり、一般市民もどちらも無料で利用することができることは、あまり知られていません。(一部有料にはなりますが)市立美術館建設時に、膨大な画材や制作器具が購入・備置されています。例えば、個人ではとても保有しきれない、プレス機。退蔵せずに、ぜひ活用したいですね。

<いわき市立美術館 図書室は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/26677303.html
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私の制作の下絵、ラフスケッチです。描画→製版→印刷の工程の第一歩。まず、鉛筆で描いたものを、石版(実際にはアルミ板)に写すために、赤ボールペンになぞって転写します。ちなみにこれは、いわき市役所のイメージです。

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カーボンコピー紙(実際には、ベンガラ紙)で、デザインがアルミ板に転写できたところ。

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では、このアルミ板に、リトクレヨンや、油性マジック等で、本番を描いていきます。アクセントとして、溶かした墨を用いてぼかしをしたり、真っ白の部分を作るためにマスキングをしたりします。

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上記のアルミ板を、アラビアゴム・テレピン油・タルク・ラズン等にいくつかの薬品を用いて化学反応工程を経て、原盤が完成。この原盤にインクを乗せ、紙を乗せて、プレス機をかけることで、作品が完成です。

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プレス機で3枚、本番用の紙に印刷しました。考えてみると、原盤さえあれば、無限に作品を作ることができそうではありませんか。実際、江戸時代には人気の浮世絵は、原盤である木版がすり切れるまで、増刷したそうです。この点、講師にうかがったところ、まさにそれは現代でもあてはまっており、増刷による作品の価値下落を防ぐため、当初から刷る枚数を決めて(例えば300枚)刷るのだそうです。私の刷ったのは3枚ですから、作品の下部分に、「サイン」・「制作年月」とともに、「1/3(3枚刷ったうちの一枚目)」もしくは、「Artist Proof」と、鉛筆で記すのが、業界標準だそうです。この鉛筆で記すという慣習も、偽造を防止する目的で始まったのだとか。

完成した作品は、いわき市立美術館に一定期間、掲示されるそうです。こっぱずかしい限りですが、ある意味、自分の作品が素晴らしい美術館の一角を占めるなんて、ありがたい限りです。

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吉田みきと プロフィール

ふるさとの福島県いわき市で、市議会議員として活動しています。いわき市は、震災後、複層的な問題が山積しています。公認会計士・一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 認定 アンガーマネジメントファリシテーターとしてのキャリアを生かし、フレッシュな視点で問題点を洗い出し、解決策を提案していきます。

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