吉田みきと ほぼ毎日ブログ

「死して不朽の見込みあらばいつでも死ぬべし。 生きて大業の見込みあらばいつでも生くべし。」 吉田松陰・高杉晋作語録   「金もいらぬ、名誉もいらぬ、命もいらぬ人は始末に困るが、そのような人でなければ天下の偉業は成し遂げられない。」 西郷隆盛・山岡鉄舟語録

2014年06月

陸上自衛隊高等工科学校 旧少年工科学校

陸上自衛隊 高等工科学校を、東松龍盛塾の仲間と一緒に視察させて頂きました。陸上自衛隊の旧旧少年工科学校です。以前は航空自衛隊も、海上自衛隊も同様の少年工科学校を持っていましたが、省庁再編・予算削減の流れで、廃止となってしまいましので、16才から訓練を受けられるのは全国でここだけです。

生徒は、神奈川県だけでなく、北は北海道から南は沖縄まで幅広く来ています。生徒定員は1学年約300名。入学時の競争倍率は、15-30倍とのこと。身分は高校生ですが、隊律を守らなければなりませんし、手当も9万円/月を受給できる、ある意味特別な身分です。

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こちらの歴史は古く、現在60期生が入学しているとのこと。陸上自衛隊の技術部隊の現場中枢はここの卒業生が占めているそうです。授業内容はかなり厳しく、鍛えられるだろうと推測できます。一方、海上自衛隊・航空自衛隊には、このような教育施設がなくて大丈夫なのか?という疑問を持ちました。

ご説明いただいた方は、工科学校の防衛省所属の広報職員(自衛官)の方です。同時に教員免許もお持ちで、授業を持つこともあるそうです。

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ちょうど期に一回(3ヶ月に一回)のパレードの訓練展示があり、素晴らしい行進とドリル演技を見せて頂きました!第60期生徒らによるパレード演習を見せて頂きました。ドリルという自衛隊独自のものは、儀仗用のライフルをくるくる回し、最後に空砲を発射します。

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10分でも20分でも、指揮者の合図があるまで待機。それは生徒も教官も同様です。隊律というのはこういうことなのだと実感しました。 

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本物のライフルを持っての後進。1学年300名、3学年で1,000名近くになります。1年生はともかく、3年生になると一糸乱れず行進する姿は圧巻の迫力でした。
 
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こちらは自習室。月-金曜は外出禁止。6:00起床、16:00まで授業と訓練、その後18:00まで部活のスポーツ活動。その後食事をし、22:00消灯。それまでに衣服の洗濯を自ら行い、復習勉強をします。ぴしっと整理整頓された机は、美しい。
 
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七夕の短冊には、「彼女ができますように」なんて、16-18才らしい軟派な言葉も。でも1年生は携帯電話の所有禁止なので、容易ではないでしょうね。

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隊員の宿舎も見せて頂きましたが、2段ベッドにほとんど私物はありません。これまた、ぴしっと整理されていました。

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制服から下着にいたるまで、きちんと折りたたまれていて(全部自分でやるそうです)、ほとんど私物はありませんでした。
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東松龍盛塾 @横須賀

G1東松龍盛塾@横須賀に来ています。G1東松龍盛塾は、藤田東湖、吉田松陰、坂本龍馬、西郷隆盛らの幕末の志士達から、問題意識を持って既得権や前例と戦い、地域に根差しながら幅広い視野で行動する姿を学ぼうとするものです。

今日のトップリーダー座学は、吉田雄人横須賀市長、堀義人グロービス代表、佐藤大吾ドットJP代表理事です。「官民を超える人材戦略」というテーマでお話しを伺いました。

吉田市長は現在2期目。横須賀をシリコンバレーにしようという、ヨコスカバレー構想を展開されようとしています。国家戦略特区にも指定済みで、いわきの震災復興とは異次元の活動です。いわきのバッテリーバレー構想もここまで磨き上げられるとよいのだけれど。既存の研究機関を有効よそ活用、ベンチャー起業応援の環境作り、官民連携等、非常に具体的な取組みが、ファクトとロジックで進められていることに、正直うらやましさを感じました。
 
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ドットJPの佐藤大吾代表は、政治家に対する職業的魅力の少なさを指摘されていました。その理由は、2点。
・投資リターンが少ない。すなわち、情熱や時間を費やしても、それに見合う金銭的魅力が乏しいし、落選(無報酬かつ、非常に不名誉)のリスクは高い。
・政治家に対する、一般的に何か胡散臭いイメージがある

ドットJPは、これまで17年間にわたって、大学生をボランティア/社会活動の一環として、政治家に派遣するという活動をやってこられ、これまで延べ1.7万人を紹介してきた実績があります。紹介前は、議員に対するイメージは「悪い」が80%に対し、ボランティア終了後のイメージは80%が、「良い」に変わるそうです。それだけ、議員の実態活動が知られていないということです。これは改善しなくてはならない。

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後日、吉田市長から、直接お手紙を頂戴いたしました。参加者それぞれにお礼状を出す姿勢に恐縮です。その姿勢をぜひ見習いたいと思います。

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ランチはもちろん海軍カレーです。甘口のカレーでした。サラダ・ピクルス・アイスミルクとセットが、横須賀海軍カレーのルールとのこと。

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潮干狩り 金田海岸

千葉の内房、金田海岸に潮干狩りに行きました。スパ三日月龍宮城に隣接した金田海岸は、東京湾アクアラインを渡った先の木更津金田ICから車で約5分です。都心からちょうど1時間で到着できるアクセスの良さが売りです。4月~7月まで開場しています。

1時間前までは一面の浅瀬の海だったところが、あっという間に潮が引けて広い広い、潮干狩り場に変身します。開場と同時に、潮干狩り客で埋まっていきます。小さい子を連れた家族連れから、本気で大物を狙っている大人まで、いろいろです。その辺は、マイ熊手を持っているか、ソリのような潮干狩り用のグッズを用意しているかどうかで、一目でわかります。

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本日の収穫は7kg。メインは小さめのアサリですが、大きいハマグリもあり、嬉しい。実は、こちらの潮干狩り場は、金田漁業協同組合が管理しており、きちんと入場料 大人2kgまで1400円 小学生1kgまで700円を支払います。その代わり、一定量の予め育てておいたアサリやハマグリを撒いておいてくれるので、素人でもたくさん獲れるというわけです。それにしても「獲る」という行為自体が楽しい。ひたすら熊手で砂をかき取り、そこに潜む貝を素手の感触で見つけ出す。

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持ち帰り時には、有料で発泡スチロール・保冷剤・海水を用意してくれ、ガムテープで密封してくれるサービス完備。本日の収穫を、そのまま自家用車のトランクに積んで帰るだけ。とてもお手軽で、痒いところに手が届くサービスだなあと感心しました。お父さんは、これを持ち帰るだけ。なんて楽ちんなんだろうと思わせたら、運営者の勝ち、リピーター獲得です。極めてきっちり、顧客の望むであろうことを予測して、現場サービス充実をやっています。

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駐車場は、海岸から徒歩2分の場所に2,000台を完備。とにかく海岸そばなので、移動が楽ちん。第1次産業に携わる方から、顧客サービスについて学ぶとは思っていませんでした。驚きとともに、新たな気づきをいただけた休日でした。

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いわき駅前の眠らぬ歓楽街、田町を上から眺める

打ち合わせで、ラトブに来ました。空は雨模様でした、いわき駅前の眠らぬ歓楽街、田町には、この狭いエリアに数百軒ものお店が軒を連ねてます。この飲食街を上から眺めると、太陽光発電を置いているビルが見えます^_^ 後数時間で、夜の帳が降ります。そしてネオンの街に様変わり。
 
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アイデアの接着剤 水野学著

先日、水野学さんの「センスは知識からはじまる」を読んで、デザイナーの世界は生まれながら持っているセンスではなく、知識習得等の努力で説明できることに驚きました。論理的かつわかりやすい文章に感銘し、同じ著者が書いたひとつ前の本も読んでみたくなりました。 

<センスは知識からはじまるは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/38474150.html

それが「アイデアの接着剤」です。同じ著者だけあって一貫する主張は、何か新しいことを突然ひらめくのではなく、アイデアは、ゼロからは生まれない。それまでに集めた情報・知識を適切に取捨選択して(当然、それまでに膨大な量の収集活動が前提)、適切な組み合わせを考えるということです。「ゼロから生み出すものじゃない」→「くっつけるもの」という意味で、「接着剤」という表現をしています。
 
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作業中はもちろん主観で考えるが、常に自分の中の客観性を鍛える。そして飽きっぽい自分を逆手に取り、いろいろなものを自分の目で見て蓄積し、自分の世界を広げる。そして、たくさんの経験と知識の中からアイデアをたくさん接着することによって、商品化していく。そして耐えうるクオリティのものを選び直し、完成度を高めていく。そしてクライアントの真に欲していることを実現していく。これらはデザインの世界だけでなく、他の仕事にも共通していえることではないでしょうか。
 

園城寺 三井寺

園城寺(おんじょうじ)、通称、「三井寺(みいでら)」を訪問しました。三井寺は、天台寺門宗の総本山、創立者は大友与多王、本尊は弥勒菩薩とされています。近江八景の1つである「三井の晩鐘」が有名です。

三井寺は7世紀に大友氏の氏寺として草創されたものが、9世紀に唐から帰国した留学僧円珍(天台寺門宗宗祖)によって再興されたそうです。平安時代以降は、皇室、貴族、武家などの幅広い信仰を集めて栄えたものの、10世紀頃から比叡山延暦寺との対立抗争で、比叡山の宗徒によって焼き討ちされたそうです。その後、豊臣秀吉によって寺領を没収されて廃寺同然となり、さらにその後再興されてきたという万物流転の寺です。その意味から、三井寺は「不死鳥の寺」と称されているそうです。
 
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ただの正面入口の門かと思ったのですが、これも国の重要文化財指定を受けている仁王門とのこと。三井寺には、10以上もの国宝・重要文化財があるため、感覚が麻痺してきます。国宝はそのサイトにひとつ、という固定観念があるため、ひとつの寺に複数の国宝の建物があること自体、国宝が少ない東北地方の人間にとっては驚きです。でも地元の方は、早朝の散歩道として、三井寺境内を当たり前のように健康のために歩いていたりします(早朝は拝観料がかかりません)。歴史や文化の彼我の差を感じざるをえません。

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 「三井寺」の通称は、この寺に涌く霊泉が天智・天武・持統の3代の天皇の産湯として使われたことから「御井」(みい)の寺と言われていたものが転じて三井寺となったとのこと。現在の三井寺には創建時に遡る遺物はほとんど残っていませんが、由来となった井戸「閼伽井屋」(重要文化財)が残っています。

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国宝の金色堂。豊臣秀吉の奥様、北の政所によって建立。
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国宝、三井の晩鐘。国宝が日常に溶け込んでいる。不思議だ。
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重要文化財の三重搭。奈良県から移設したものとのこと。一体、重機もなしでどうやって解体・再建したのか見当もつきません。
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屋根の檜皮葺に近づいて、よく見てみました。何層もの檜皮が丁寧に折込まれていて、腐ったり、カビが生えたりしないんですね。自然素材で、カビない腐らないというのは、驚きです。

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早朝散歩は清々しい。木々の間をさす朝日の木漏れ日が美しかった。

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高台からは、坂本の街、そして遠く琵琶湖が見渡せました。絶景といってよいでしょう。こんな風景を独り占めにできたことに感謝です。

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三井寺の各建物の修復には莫大がオカネが必要だと思います。それに対して寄付も莫大です。557万円を筆頭に、個人名で500万円、324万円、128万円・・・と寄付者の記念碑が並んでいました。信心深い地元の方々が、この寺を愛していることの証左でしょうか。

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東芝未来科学館

川崎駅のラゾーナ地区にある、東芝未来科学館を訪問しました。東芝未来科学館は、産業遺産の保存・展示施設として、また、東芝ブランドの発信拠点及び地域社会との文化交流拠点として、科学、技術をわかりやすく展示しています。

大規模な施設ではありませんが、展示のワンフロアを大きく分けて4つのゾーンがあります。
・ウェルカムゾーン(東芝が目指す近未来や快適なくらしについて紹介した映像展示)
・ヒストリーゾーン(東芝の創業者・1号機製品等の展示)
・フューチャーゾーン(東芝の注力事業とそれを支える技術・製品について事業毎に展示)
・サイエンスゾーン(東芝の事業を下支えしている「科学の原理」と「要素技術」を中心に、科学実験イベントやサイエンスショーを通して楽しく分かりやすく学べる体験展示)
 
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秀逸なのは、ヒストリーゾーン。東芝は、東京電気と芝浦電気が合併してできた会社ですが、それぞれの創業者は、事業者というよりも、ほとんどエジソン並みの「発明家」レベルの方です。こちらは、世界発!竹製のフィラメントを用いた電球です。電流を流せる実演もあり、竹が本当に光を発するのが手に取るようにわかります。これは感動。

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日本初!の手動式計算機。こんなのが現代のコンピュータの原点であることを考えると、先人達の努力が現代の生活にダイレクトに活かされていることに感謝したくなります。

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日本初!のコンピュータ。こういったものを現物保存し、後世にその足跡を伝えていこうとする企業姿勢に強く賛同します。

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日本初!のカラーテレビ。経済産業省の技術遺産の指定を受けています。

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日本初!の洗濯機。脱水機のプロトタイプ?もありました。主婦の生活環境の向上に、直接寄与した大ヒット商品のひとつです。

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サイエンスゾーンでは、子供たちが科学技術を楽しく学ぶことができる実験、体験型の展示やイベントを定期的に開催します。また、超電導のしくみや50万ボルトの静電気発生装置など5種類の実験コーナーを通じて、様々な先端技術に触れることができます。

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すっかり楽しんでしまった東芝未来科学館の見学でした。中高生の遠足や総合学習の機会にぜひ訪れて欲しい施設です。

もしもあなたが、消滅の危機にある自治体の首長なら、具体的にどんな取組みをするか、書きましょう。(朝日中学生ウィークリー)

今週号の朝日中学生ウィークリー新聞の表紙は、OECD東北スクールの最終合同リハーサルでした。東北の高校生達が自らの企画で、今年8月末にパリでイベントを開催する予定だそうです。

<OECD東北スクールは、コチラ>
http://oecdtohokuschool.sub.jp/

その中で秀逸な読者投稿欄がありました。そのお題は、「もしもあなたが、消滅の危機にある自治体の首長なら、具体的にどんな取組みをするか、書きましょう」です。先週、このお題が出題され、中学生読者から、答えを募集していました。

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中学生に考えさせるテーマとしては、ちょっと難しいんじゃないかと思いきや、回答がふるっていたので紹介したくなりました。まだ社会に出たことのない中学生だからこその、シンプルな発想もあると感じました。

・保育園と小児科の病院に隣接した会社を作る
・学校をたくさん建設する
・児童養護施設を作り、子供達と大人で村おこしする 
・その町の生活や仕事を体験してもらう
・働き口に行くまでの交通手段を充実させる
・自治体にテレビ局を設け、都会にない自然や人のふれあいを発信する

やはりもっとも多かったのは、 女性や若者の働きやすい環境を作ろうという提案でした。また子どもを大切にすることで大人も住みやすくなるという考えもありました。朝日小学生・中学生新聞は私の愛読紙です。

図解でわかるスタンフォードの自分を変える教室 ケリー・マクゴニガル著・監修

ベストセラー、「スタンフォードの自分を変える教室」を図解とイラストで、再構成された本です。内容的には、前著と同じなのですが、図解等によりさらにわかりやすくなっています。ひとことでいえば、自分の意思力をどう鍛えるか?なんですが、それをいろいろな角度から分析し、実践するところ(著者のいいかたでは、「実験」)まで連れて行ってくれる本です。2匹目のドジョウとわかっていつつも、良い内容は認めざるを得ませんね。

<スタンフォードの自分を変える教室は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/24011691.html

◎どうすれば「意志力」が上がる?
◎欲望に打ち勝つには?
◎決心だけで終わらせない方法
◎努力することを「ふつう」にする
◎5分で脳の力を最大限に引き出す
◎瞑想で自分を目標へ引き戻す
◎ゆっくり呼吸すると自制心を発揮できる
◎意志力の保有量を増やす方法
◎ドーパミンの引き金に気づく
◎血糖値を上げて意志力をアップ
◎意志力トレーニングにチャレンジ
 
それにしても、全世界でベストセラーとは。自分を変えたい!という潜在ニーズは、どの国でも同じ。普遍のテーマなんですね。

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大川魚店 「福島モデル」と呼べるような、魚の取り方の仕組み、販売の仕組みを構築したい

いわき市四倉町にて、新鮮な鮮魚、自家製の粕漬を販売している大川魚店にお邪魔しました。七浜漬という、オリジナルの魚介の粕漬が有名です。大川勝正社長は、非常にネット発信力のある方で、震災後から毎日、ツイッターやフェイスブック等で、何らかの発信を続けているそうです。

実際のリアル店舗は、四倉の商店街に面した大きなお店です。東日本大震災の津波の影響で1階部分と冷蔵装置が水に浸かってしまい、営業できなくなってしまいました。魚の販売業は、冷凍・冷蔵装置が肝で、これがなければ商売になりません。しかし2週間も立たず、3/25には2階に保管されていた、乾物や缶詰だけでリアル店舗の営業を開始したそうです。当時は、市外からの物流がうまくいっておらず、市内の食料の供給事情が悪かったため、大好評だったそうです。

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1階の販売店舗は広い!贈答品だけでなく、日常的な鮮魚まで幅広く扱っています。メディア取材も多く、テレビ、雑誌等の登場回数も震災後、圧倒的に増えたそうです。ネット販売にも力をいれています。

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ちょうど昨日、新聞に掲載されたホッキ貝が販売されていました。本当に、ホッキ貝の個体は「明らかに」大きい。福島民友(2014.6.20)によれば、「いわき地区の試験操業で対象魚種に追加されたホッキ貝が19日、いわき市の久之浜漁港などに震災後初めて水揚げされた。同市漁協所属の4隻が計475キロを漁獲した。放射性物質検査の結果、全ての検体が検出限界値未満だった。水揚げされたのは久之浜のほか、いずれも同市の四倉、沼の内の各漁港。ホッキ貝は同市の小名浜漁港で検査され、県内の市場に出荷された。20日に競りにかけられるという。いわき仲買組合の浜田栄一ホッキ部会長(67)は「大きなホッキ貝が取れた。県内の流通状況を見た上で漁獲量を増やし、築地にも出荷したい」と話した。」とのこと。
 
大川社長によれば、震災前に比べて、魚種によっては3-10倍の漁獲量になっているものもあるとのこと。これは福島県沖が、3年間に及ぶ操業自主規制により、お魚の天国、サンクチュアリになっていることを裏付けています。

<福島県沖の水産資源量は、操業自粛により震災前の1.3~1.6倍に増加は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/35506179.html 

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これからの福島県沖の魚を出荷する上で、3年間の自主操業規制の現状をしっかりと分析しなければなりません。これまでは魚の取り過ぎによる資源の枯渇化が叫ばれてきましたが、お魚サンクチュアリ化によって、魚の個体が大きくなり、魚影も濃くなっていることがあげられます。一方、マイナスの面としては、福島第一原発事故による、放射能汚染、魚摂取による内部被ばくを避けるため、福島県沖の魚は消費者から敬遠され、それは、検査したとしても消費者の記憶から離れるものではないということです。

<漁業という日本の問題 勝川俊雄著は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/34732189.html

関東・関西の消費者から、いわき産の漁獲類に対する認知度は、いわき市民が思っている以上に低い。「うに貝焼」「常磐もの」「潮目の海でとれたカツオ・サンマ」はいわき市民のなかでは定番かもしれませんが、市外の消費者の話題になることは、残念ながら、少ない。個々の商品にきちんとした深いストーリーを持たせれば、それぞれのポテンシャルはあるので、化ける可能性があるのですが。

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ここにおいて、どんな戦略をとればよいか。もちろん科学的な放射線量の調査により「安全」を確認することは継続しなければなりませんが、それだけでは、個々の消費者の「安心」な気持ちを担保できるとは限りません。「安心」神話から一歩離れて、どうして消費者はお魚を購入するのか。それは、食べて美味しいから、健康な生活に役立つからではないか。ならば、美味しいと感じるための、付加価値を創造するほうに注力すべきではないでしょうか。

付加価値のつけかたについては、マーケティングの分野になってきますが、福島県沖の魚は上記の様に、他との差別化として、個体の大きさ・魚影の濃さがありますので、そこをテコにしていくのが常道。「漁業という日本の問題」とい本の中で、勝川俊雄氏は、漁獲量を毎年事前に決めて、それ以上の漁獲をしないということを提唱しています。これにより、魚の価格を維持し、生態系を維持し、漁民の職場・生活環境を維持していこうというものです。

これまで日本の漁業は、現場任せの面がありました。林業従事者は10年先のことを考える。農業従事者は1年先のことを考える、漁業従事者は目の前の魚のことだけ考える、そうです。その結果、資源の枯渇化を招いたとの指摘もあります。震災を機に、「福島モデル」と呼べるような、魚の取り方の仕組み、販売の仕組みを構築できれば、福島の漁業及び関係事業者の未来は開けるはずです。

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6月議会 終了

6月議会が、15日間の会期を終え、本日終了しました。議案35件・諮問1、意見書案5を可決・同意しました。一般的には、1年間の予算は2月に承認されるため、4月からの新年度に入ってからの6月議会は、年度開始から2ヶ月余りで、大きな論点が発生することが少ないです。その中でも国民健康保険事業の決算を踏まえ、その内容を検証しました。

今回は、一般会計 163,633百万円、特別会計125,301百万円、企業会計49,429百万円 計338,364百万円だった当初予算が、2,562百万円増額補正され、総計340,926百万円で、議会承認されました。

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私自身は、意見書案1件の賛成討論を行い、本会議で文面を朗読させて頂きました。

東北電力 小玉川第二発電所

水石山近くの山中にある小玉川第二発電所ダムに立ち寄りました。高さ15メートルの重力式コンクリートダムで、東北電力の発電用ダム、最大約3メガワットの発電量だそうです。最新の火力発電所の発電量には遠く及ばないけれど、何せ昭和10年製ですから。

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阿武隈高地に端を発し、いわき市で太平洋に注ぐ夏井川の水は、古くから農業用水や上水道用水として利用されてきたそうです。また急な河川勾配を利用した水力発電所の建設は、大正時代に始まったとのこと。その後、昭和40年代以降の夏の渇水により水不足と住宅地および工業団地の開発により上水道・工業用水道水の需給が逼迫します。そこでダムが注目され、夏井川支流の小玉川に小玉ダムが建設されることとなったわけです。
 
まず、かつての電力会社である平電力によって1931年に小玉川第一発電所が、1935年にはその上流で小玉川第二発電所がそれぞれ運転を開始します。ただ児玉ダムの貯水容量に発電用水は配分されておらず、あくまでも小玉ダムからの利水放流を活用する水力発電所という位置づけとのこと。また上水道用水として日量1万5,000立方メートル、好間工業団地向けに工業用水として日量1万1,000立方メートルの取水が可能だそうです。
 
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ダム湖には水鳥がたくさん飛来していました。ダム湖といっても干潟のような趣で中山間地の風景に溶け込んでいました。いわきにはいろいろな有用な、また魅力的な施設が一目にふれずひっそりとあります。これらを磨き上げたら、比類なき街になれるはず。

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やりすぎる力 朝比奈一郎著

著者は、経産官僚時代に省庁横断的な改革グループを率いて「霞が関維新」を唱え、現在、日本活性化を目指す世直し組織「青山社中」を主宰する朝比奈一郎氏です。いわゆるプロジェクトK、新しい霞ヶ関を創る若手の会の初代代表です。実際に氏から講義を受けたことがあるのですが、穏やかな外見や話しぶりとは裏腹に、国を憂う熱い志の持ち主です。広範な知見、見識をベースに秘めた熱い思いを書き綴っており、演繹的なリーダーシップ論ではなく、指導者の先人の行動から、帰納的なリーダーシップ像を、おもわず一気に読み切ってしまいました。

「やり過ぎる力」とは、前例や組織のしがらみにとらわれずチャレンジする力です。混迷する時代を切り開くために必要なのは真のリーダーシップと説きます。そしてリーダーシップというと、組織を率いる力と考えがちですが、そうではなく、ひとりでも果敢にチャレンジする精神、と定義します。すなわち指導力ではなく「始動力」が求められているというわけです。この考えに強く賛同します。

今求められているのは、真の民主主義や効率的な市場や立派な政府や英語のできる人材、といった即物的な制度や事物ではなく、むしろ、もっと奥底にあるもの、つまり、個々人の精神のあり方、より具体的には「チャレンジ精神」ではないだろうかと著者はいいます。そして、さらに言えば、他者がやっていることを横目にみながら、恐る恐る「チャレンジ」らしきことをするレベルではなく、これまでの常識を打ち破る形で何かを「やり過ぎる力」が必要ではないかと問いかけます。まったくそのとおりではないでしょうか。

振り返って先人達に思いを馳せると、日本の近代を切り開いた坂本龍馬ら維新の志士も、Think Differentを打ち出しコンピュータの概念を変えたスティーブ・ジョブズも、本書でいる「やり過ぎた」人々といえるでしょう。国は違えど、日本にも外国にも、多くの「やり過ぎる」人たちによって、時代や技術が変っていきます。
 
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著者は事例を挙げて「やり過ぎる力」の重要性を論じ、さらに「やり過ぎる力」を身につけ、実践するためにするべきことを説く。単なる概念論に終わらず、「やり過ぎる力」を実際に身につける方法について、具体的に書かれており、後進に実行してほしいという熱い思いが伝わってきます。この思いを受け継いでいきたい。興味深かったのは、マネージャーとリーダーの違いについてです。マネージャーとは「物事を円滑に進める人」であり、リーダーは、それとは真逆に、「軋轢を恐れずに変革をする人」。この違いは、もの凄く大きい。リーダーとは「かたちなきものを選び」「道なき道を行く」者で、それを可能にするのは「理性を内包する超越的感性」と「サイエンスを内包するアート感覚」といいます。

政治に対する熱い思いはある一方、短絡的に政治にかかわるという選択をせず、後進の指導にあたることを天分と考えておられるようです。政治に携わる者のひとりとして、大きな勇気をいただいた心持ちです。

デジタル式積算線量計 無償貸与

デジタル式積算線量計の無償貸与を受けました。積算線量と空間線量が測定可能なタイプです。この事業は、市民がどなたでも、自ら放射線量を確認できる環境を整備するため、いわき市が積算線量計を無償貸し出しするものです。貸出対象者は、市内に住民登録があり、かつ、市内に在住している方です。貸出期間は、貸出日から3か月以内ですが更新可能とのこと。
 
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受付場所は、市総合保健福祉センター内の保健所です。1Fロビー奥に貸出場所があります。備え付けてある、デジタル式線量計借受書にサインし、身分証明書(運転免許証等の公的な書類)を見せれば、ものの5分で貸出手続きは終了。その場で現物を渡して頂けます。私が貸与された機器は、新品でした。
 
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空間放射線量に関しては、前例のない事象だけに、いろいろな機器のいろいろな測定方法があります。またそもそも過去のデータや平常値のデータというのがないため、絶対値による比較は不能と思います。では何ができるかというと、他地区(例えば、首都圏)のデータと比較して、いわき市の状態を見ることが次善の策ではないか思います。すなわち、同時期に類似条件で、いわきと他地区を比較することにより、有意な比較ができるはず。当方で可能な範囲で東京のデータを複数集めてみようと思います。サンプル数はかなり限定的ですが、何らかの役には立つのではないか。

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伝染病研究所・医科学研究所 北里柴三郎と野口英世の足跡あり

東京大学医科学研究所を訪問しました。略称は「医科研」は、東京大学の附置研究所で、港区白銀台にあります。旧名称は、伝染病研究所。もともとは北里柴三郎がドイツから帰国後に設立した由緒ある機関です。本郷の東大医学部・東大病院とは、歴史も場所も雰囲気も大分違います。

<沿革>
1892年 北里柴三郎が、大日本私立衛生会附属伝染病研究所を設立
1899年 内務省所管の国立伝染病研究所となる
1914年 内務省から文部省に移管。
1916年 東京帝国大学の附置研究所となる
1967年 伝染病研究所を改組して、医科学研究所となる
 
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新進気鋭の細菌学者であった北里柴三郎は、細菌学者の権威、コッホ博士のもとで研究していましたが、日本の学問を発展させるため、惜しまれつつドイツ留学から帰国しました。しかし、北里柴三郎の研究と東京大学の権威との対立から日本では受け入れる機関がありませんでした。これを聞いた福沢諭吉が、国家有為の才能を憂れいて私財を投じて、北里柴三郎のための研究所である「大日本私立衛生会附属伝染病研究所」を設立しました。

研究所は内務省所管のもとで順調に活動を続けていたものの、唐突に東大を所管する文部省に移管されてしまいます。これは東大側の遺恨ともいわれていますが、ともかく文部省の下に付くことを嫌った北里は移管に反対して所長を辞任。この時、志賀潔を始めとする研究所の職員全員が一斉に辞表を提出しました。伝研騒動といわれる。そして、北里は、私費を投じて北里研究所を設立しました。これが現在の北里大学です。

この話には続きがあり、伝染病研究所を福沢諭吉が私財を投じて支援してくれたことの恩返しとして、福沢諭吉が晩年、慶応大学が医学部を新設する際に、多くの北里出身の医学教授を率先して、慶応医学部設立・運営の応援に送りました。明治期にはいろんなストーリーが絡み合っていておもしろい。

研究所敷地内には、立派な附属病院がありました。敷居は高いですが、一般外来もやっているとのこと。

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敷地内には、近代医科学記念館がありました・医科学に関する歴史的資料を保存・展示されています。クラシックな内装は、当時の医学研究の雰囲気を存分に醸し出していました。

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福島県の偉人、野口英世の直筆の書が展示されていました。野口は1898年伝染病研究所に入所。ペスト患者を発見し、ペスト菌を確認し、ペストの蔓延を防いでいます。野口はアメリカに留学したいというので、北里らに紹介状を書いてもらっています。留学後、ペンシルベニア大学のサイモン・フレクスナーの下で業績を上げる。写真は野口英世が渡米前に、国際予防委員会中央医院(中国の牛荘というところにあった)から出した直筆の手紙。

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北里柴三郎の直筆の研究日誌です。このような形で地道に毎日、研究ノートを積み上げることが偉大な研究につながるんですね。丁寧な字体が、研究者の性格を表しているようです。

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明治時代の医学研究の道具が展示されていました。明治時代にこれらを用いて細菌の研究をしてくれたおかげで、今の我々の生活があります。先人の歴史の上に、われわれの生活が成り立っています。それを実感できる史料館です。

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帰りしなに、生協食堂で夕食をいただきました。お任せ定食530円。まあ野菜炒め定食なんですが、麦飯も選べてボリュームがあり、満足です。壁の注意書に「白衣着用でのご利用はご遠慮下さい」の張り紙がありました。やはり研究者は白衣でもご飯が食べれる方々らしい。しかし一般的には、お隣で薬品がついているかもしれない白衣を着ている人が座っていると、食欲も落ちようというもの。納得の注意書きでした。

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草野心平記念文学館

草野心平記念文学館は、小川地区にある市立の文学館・生涯学習施設です。文化勲章受章者・日本藝術院会員で、いわき市の名誉市民でもある詩人・草野心平(くさのしんぺい 1903〜1988)の業績を末永く顕彰しています。蛙の詩が有名です。小川町は心平が16歳まで生まれ育ったこともあり、この地に開館しました。

そうは言っても小玉ダムへの中腹という地理的条件は、風光明媚な場所ではあるものの、交通アクセスは不便です。周辺に大きな街や観光施設があるわけではないため、大きな来場者数を見込むには不利な条件と言わざるをえません。観光施設ではなく、文学館ということを差し引いても、何もあえて人家から離れた山麓に中腹に作らなくても良かったのではないか。

<小玉ダムは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/23782355.html
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ちょうど「草野心平の詩 富士山編」と題した企画展で、詩だけでなく絵画も展示されていました。心平の創作における代表的な主題の一つが富士山です。たぐいまれな存在感と造形美を持つこの山を心平がいかに表現したかを、詩、画、書など約100点の作品で展観しています。もっとも心平だけの企画展示だけでなく、市民交流の企画もやっていて、昨年はアンパンマンの企画展を開催し、アクアマリンの移動水族館の開催や、いろいろな市民講座等をやっています。絵画展や写真展、詩の朗読会、コンサートなど様々な芸術活動をしているそうです。

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個人的には、このいわき市小川町の雄大な自然を借景としたアトリウムロビーが一押しです。ロビー正面から一望できる阿武隈山系、二ツ箭山は、まさに自然風景をキャンバスで切り取ったようです。館長さんの許可を得て、写真を取らせて頂きました。
 
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建物自体も奇抜なデザインです。半地下にも見える建物は、瀬戸内海の豊島美術館のようでもあります。ディスプレイ産業優秀賞・通商産業大臣官房商務流通審議官賞・福島県建築文化賞優秀賞を受賞しています。市内にある、邑建築事務所というところが設計したらしい。施設は大きく分けて常設展示室、企画展示室、文学プラザ、小講堂、アートパフォーミングスペース、アトリウムロビーなどからなっています。展示室は写真撮影禁止なので、直接見ることをオススメします。

ちょうど、篤志家が所蔵していた古い雑誌等が寄贈されたところで、小講堂で清掃と仕分け作業をしていました。これらの書籍・雑誌は、保存すべきものとそうでないものに分類された後、保存すべきものは目録が作成され、空調・防かび対策された収蔵庫に収納されます。収蔵庫も見せて頂きましたが、厳重に管理されています(銀行の金庫室のようでした!)。こちらの収蔵庫も容量限界が近くなっているとのこと、文化財の保管には少なくないコストがかかります。先人の歩みを記録し、後世に伝え、次世代に活かすことと、それにかかる必要経費をどう確保していくかは、正解のない決断かもしれません。

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建物は半地下になっていて、土の自然なスロープで屋上部分に出ることができます。さながら空中庭園。天空の城ラピュタとまではいいませんが、360°に広がる、視界をまったく妨げることのないパノラマは、気持ちよかったです。

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災害公営住宅作町団地 新築工事

いわき市平字作町の災害公営住宅作町団地新築工事の、外観がほぼ完成しています。9月には入居開始予定です。公営住宅といっても、マンションとグレードは遜色ありません。45戸の建設費(土地代・給湯工事除く)が約8億円ですから、雑駁にいって1戸あたりの建設費は約17百万円。民間マンションの建設コストにひけをとりません。

作町の面積は小さいのに、町内に、従来の市営住宅、県の応急仮設住宅、そして今回の災害公営住宅と、なぜか公的な住宅施設が集結してしまいました。マルトと平三小が町内にあるから、生活に便利なんです。

<概要>
・A棟 プレキャストコンクリート造 5階建 25戸(床面積1,792㎡) 1棟
・B棟 プレキャストコンクリート造 5階建 20戸(床面積1,483㎡) 1棟
・集会所 鉄骨造 平屋建(床面積132㎡) 1棟

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エレベーター付で2DKの家賃は、収入によりますが、ざっくりいって1-2万円。周辺アパートと比べても、かなり低廉な家賃です。こんなところに住んでみたい。

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<これまでの経緯>
昭和40年代に建設された県教員住宅がありました。取り壊し前の数年はずっと空き屋のままでした(2012年撮影)。
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震災後、災害公営住宅の建設候補地となり、建物の取り壊されました(2012.12撮影)
アスベスト(石綿)飛散防止対策は、コチラ
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土台や地中基礎も完全に撤去され、更地となりました(2013.9撮影)。このころ災害公営住宅の入居受付が開始されました。

ふるさと納税生活 金森重樹著

著者の金森重樹氏は、東大法学部卒の1970年生まれ。メルマガ「通販大家さん」を運営し、会員の億単位の投資不動産等の資産形成をサポートされています(通販大家さん記載のプロフィールより)。自身も投資不動産を複数所有する高額所得者です。個人としての納税額は数千万円で、2014年度には300万円を実際に自らふるさと納税した方です。ですから、ふるさと納税で、みみっちい節税をするのかな、という私の先入観は完全に外れました。

ふるさと納税は、所得税の寄付金控除の対象となります。そしてそれに加えて、特例分控除と住民税税額控除の対象でもあり、それら加えれば、ふるさと納税した現金は全額戻ってくる仕組みです(2,000円を除く)。これが、本書のサブタイトルである「100%得をする」ふるさと納税生活というタイトルの所以です。ふるさと納税の仕組みを小難しい専門用語や、細かい税率計算をさせる本は多数あれど、本書ほど明確に最高税率の人と最低税率の人を実例として、納税すべき額を「一次方程式」で解説している本は初めて見ました。この計算式により正確に、最適なふるさと納税すべき金額が計算できます。逆にいえば、そのふるさと納税しない、もしくは最適金額を下回るふるさと納税額は、最適解ではないということになります(あくまで税金計算上ですが)。

結論:「高額所得者は、ふるさと納税を住民税の2割までは損しないでできる」。
 
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この本から得られる結論は、最適なふるさと納税額を計算し、できるだけ自治体がくれるプレゼントをいただこう、というものです。非常に明快。これまでの個人所得税・地方税は、地方で育った子どもは、成人してから都会へ働きに行って、そこで納税するため、せっせと教育のために税金を投じた地元には税金が何も入らないというものでした。そこでふるさと納税は、せめて育った地元に税金を納めることで地元に貢献したいという思いを制度化したもののはずです。しかし、その「ふるさと」もできるだけ多くの方に多くの金額を納税してほしいので、この制度を利用して納税した人に対して、「ふるさと」の名産品等をお礼にあげるようになったのが、制度をおかしくしてしまいました。「ふるさと」が自らに納税を誘導するように、魅力的な名産品やおまけを用意したり、目を引くことでふるさとのPRをしようというスタンスは理解できます。しかしその結果、大きなコストが発生し、(全体最適でなく)部分最適を達成してしまう例でしょう。

ふるさと納税は単なる都会から地方への住民税の移転(これならコストゼロ)だったのに、それを引きつけるために多大な徴収コストが発生する結果になってしまいました。本当にこれでいいのか。ふるさと納税は税法上規定されているので、倫理上良いかどうかはともかく、この制度自体はしばらく継続しますので、利用しない手はない。しかしやはりよくよく考えれば、本来は居住する自治体で住民サービスを受けているはずなので、納税はそこへ納付するのが、あるべき姿でしょうね。

ドイツのストリート・オルガン

ドイツのストリート・オルガンという自動楽器を初めて見せてもらいました。ふいごで空気を送り込んで、厚紙に穴を開けたロール紙でバルブの開閉を制御し、小さなパイプオルガンを鳴らす、というのが基本原理のようです。
動画は、コチラ

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動力は、人間の手回しです。オルガンからは、けっこう大きな音が出ます。ちょっと縦笛に似た、おちゃめな音色ですね。ストリート・オルガンが盛んだったころは、蓄音機もラジオもない時代で、庶民はこのようなもので音楽を楽しんでいたのですね。

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オルガンの内部には、無数のパンチ穴があけられたテープが、テープ送りの機械で巻き取られていくのがわかります。手回しハンドルの回転速度により、音楽がゆっくり/早送りで鳴ります。

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録音された曲ごとにテープが用意されています。一巻きで一曲分です。テープからレコード、カセットテープ、CD、MD、DVD、ミニディスクと進化し、今ではハードディスクもしくはSDカードが記録媒体に変っています。その録音容量は、数万倍になっているのでしょう。

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星製薬 訪問

東京五反田にある星製薬株式会社の本社を訪問しました。いわきの偉人「星一」氏が創業した、東洋一の製薬会社だった会社が、星製薬様です。鈴木専務にご対応いただき、いわきの偉人プロジェクトへのご協力をお願いし、快諾いただきました。星一氏の資料等を見せて頂くのは星薬科大学に引き続きですが、具体的な製品等を題材にお話しを伺いました。

<星薬科大学は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/38382203.html
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長年にわたり「ホシの赤缶」として親しまれている胃腸薬です。もう、あまり多くを生産していないということなので、貴重な品です。いわき市の小学生に東洋一の星製薬を、具体的にイメージできる現物がありませんかとお話ししたところ、こちらを御寄贈いただきました。この冬休みには、いわきの小学6年生を対象に、いわきの偉人、星一を題材とした作文コンクールを予定しています。その参考資料として、この「ホシの赤缶」を提供できることになりました。

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TOCビルの1Fには氏の銅像がありました。星一の晩年、星製薬の経営は、ホテルニューオータニの経営者である大谷米太郎が引き継ぎました。氏は元大相撲力士という異色の実業家です。太平洋戦争前は「鉄鋼王」と称され、戦後は、ホテルニューオータニを建設するなど、立志伝中の人物です。

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TOCビルの屋上には、商売繁盛を祈願する氷川神社が設置されていました。大谷米太郎氏もきっとここで、商売祈願をしたと思うと、感慨深いです。

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日本人の死に時―そんなに長生きしたいですか 久坂部羊著

筆者は、在宅医療専門のクリニックに勤務し、寝たきり老人や、自宅で最後を迎えようとする末期ガン患者などに家を訪問し、その療養をサポートする終末期医療を専門とする医師です。10年間以上の老人医療に携わり、多くの老人の老いと死を見つめてくる経験から感じることは、「長生きは必ずしも望ましくない」ということだそうです。

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基本的に老人医療は、病気を治すための医療ではない。老人医療の対象は、老化による麻痺や機能低下、認知症、腰痛や耳鳴り、末期ガン等です。これらいずれも治らない状態の人を、医師がどう支えていくか。著者が重視するのは、治癒ではなく、本人の生活の質(Quality Of Life)です。著者が考える老人医療とは、入院したくない、つらい検査は受けたくない、痛みを取って欲しい、そういう個々の希望やわがままを、実現可能な範囲で、最大限にかなえることとしています。著者の医療現場の経験から、ぽっくりとうまく死ねずに、生きがいもなく、悩んでいる老人はたくさんいるとのこと。

興味深かったのは、そのような老人が積極的に病院へ行かないことを選択する利点を、シンプルに5つ上げていることです。
1. 濃厚医療による不自然な死を避けられる
病院にいって、いったん治療が始まると、途中で止めることが困難。人工呼吸器でも、回復の見込みがないからといって、外すわけにはいかない。しないほうがましという治療であっても治療方法があるかぎり病院ではやらざるを得ない。
2. つらい検査や治療を受けなくて済む
老人の検査は、往々にして治らないことを確認するだけに終わる。治らないことを確認するためだけに、つらい検査や治療を受ける必要はない。
3. よけいな病気を見つけられる心配がない
老人であれば、誰でもどこかに身体の異常はある。気づかなければほっておける異常も、見つけたら治療せざるを得なくなる。老人の場合、自覚症状がなければがんでも放置しておいた方がいいこともある。
4. 時間が無駄にならない
治療を受けるために、検査が続き、その結果たいていは治らないことが分るだけである。その時間を他の有益なことに使った方が良い
5. お金がムダにならない
通院のための交通費や入院準備に経費がかかる。病院に行かなければ 個人の出費が減るだけでなく、国民全体の医療費が削減される。

死を支える医療は、よけいな治療をしない。そのことによってもたらされる早い死は、苦しむ時間を短くするということ。病気を老いと闘いながら精一杯生きてきた人も、死が近づくとどうしても衰弱する。食事や排泄が自力でできなくなり、生きることの意味が見いだせなくなる。それを外部が理想主義的に励ましたり、延命治療で死を長引かせるのは残酷なことです。死は自然のなりゆきだから、死が避けられない状態になってからどこまでも抵抗するのは手遅れ・不毛、と著書は率直に言っています。そうなる前に、元気な間に思い切り努力し、考え、楽しみ、生きておくべきなのでしょう。

誰もが長生きできる権利がある、誰もが安心して老いられる、誰もが十分な福祉を受けられる。そんな欲望肯定主義の結果、社会の実力以上の負担を背負い込み、理想を求めすぎるのではないでしょうか。老いて身体が弱った人が病院に行って、無条件に無理に延命するから、寿命が延びます。医療が延ばす命は、点滴やチューブ栄養、人工呼吸やさまざまな薬剤です。そのようにして延ばされた命のQOLは高いものではないでしょう。また、その方は健康体ではないので、介護の需要が高まります。統計によっては国民一人が一生に使う医療費の約半分が、死の直前2ヶ月に使われるという報告もあるそうです(出典不明)。この結果、多くの人が苦しい最後、過重な介護、膨大な医療費を背負い込んでいます。

最後に、江戸時代の禅僧、良寛の言葉が紹介されています。
「災難に逢う時節には災難に逢うがよく候、死ぬ時節には死ぬがよく候。これはこれ災難をのがるる妙法にて候。かしこ」
その意味は、「災難にあったら慌てず騒がず災難を受け入れなさい。死ぬ時が来たら静かに死を受け入れなさい、これが災難にあわない秘訣です」ということです。聞きようによっては、被災者にかける言葉として随分と冷たい言葉です。その真意は、災難らしき事にであった時に、その現実を嫌うとかえって、なすべき力を失って、苦悩がますます深まる。災難の中にあっても、現実を直視し、なすべきことをなしていくことが、災難を乗り越えていくすべである、との意味です。昔の禅の世界まで達観しなくても、先人の知恵に学ぶことは多いと思います。
 

米沢牛 登の牛丼

米沢牛は、山形県米沢市の黒毛和牛です。松阪牛・神戸牛と並んで日本三大和牛に数えられる。最高ランク5の出現率は日本一だそうです。街の中にはいたるところに、米沢牛の店と、米沢ラーメンの店がありました。 米沢ッラーメンの特徴は、細打ち縮れ麺とあっさりとした醤油味のスープだそうで、米沢市内だけでも100軒を超えるラーメン店があるそうです。

せっかく来たのだから、ラーメンでなく米沢牛を!ということで食べログで検索し、たどり着いたのがこちら。1万円ちかいメニューが並ぶ超高級店ですが、牛皿1,500円からということで敷居をまたいでみました。

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いろいろ迷った挙げ句、オーダーしたのは、百年の牛丼(肉大盛)1,800円です。
●味噌汁 ●サラダ ●つけもの ●半熟卵 又は 生卵

1,800円の牛丼と、○野屋の牛丼とは何が違うのか?と思いつつ食べました。たしかにチェーン店の味とは違い美味しかったです。が、5倍近くの価格差を感じたかというと、正直、、、よく分りませんでした。やはり、A5の米沢牛の味わいを感じたいならば、それなり値段のメニューを選ぶべきなのでしょう。
 
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サイドメニューで、牛のユッケ風を頂きました。こちらは間違いなく美味しい。

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いわき珈琲香房

美味しいコーヒーの豆を買いに、いわき珈琲香房に来ました。場所は平月見町です。というより平イオンの向いの一二三屋さんの中にある喫茶店といったほうがわかりやすいかもしれません。こちらは、すべて生豆を仕入れ、自前の焙煎機で焙煎した豆を店頭販売しています。知人に紹介していただいて、お店に併設されている喫茶店で、本当に美味しいコーヒーを頂いたのがきっかけです。

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一二三屋の店内ショップなので、外から直接店内に出入りできますが、一二三屋さんの店内からも入れます。すでの店の前3メートルくらいから、いい香りがしてきます。うなぎ屋の商売は、店の外へ煙と匂いを出すことで顧客を吸引するといいますが、コーヒー店もそれがそのまま当てはまります。

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こちらが自家用焙煎機です。3kgまでの生豆を煎ることができます。最低1kgから煎ることができるので、どうしても煎りたてが欲しければ、1kgの生豆を購入して頂ければ、オンデマンドで焙煎してもらえます。基本的には、豆の品種によりベストな焙煎方法のレシピがあるけれども、好みによってアレンジも可能だそうです。もっとも、店頭に並んでいる商品はすべて毎日焙煎したもので、焙煎して1-2日置いてからのほうが良いそうです。店頭商品の回転は早いので、すべての商品が焙煎後7日以内とのこと。

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店内には10数種類の豆が用意されています。平面上の冷却ケースに陳列されています。おすすめコーヒーやお試しコーヒーなどもあって、迷います。オリジナルブレンドが410円/100g~です。

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今回選んだのは、ブラジルのサンアントニオ農園で栽培された豆。マスターのオススメで選んだのですが、バランスがよいそうです。200gで1,280円ですから、けっして安い買い物ではありませんが、その場でマスターに粉にひいてもらうと、コーヒー臭が高く香ってきました。淹れるのが楽しみです。

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福島の有効求人倍率1.39倍 空前の人手不足を放置してよいか

福島の労働市場が、沸騰しています。厚生労働省福島労働局発表によれば、福島県内の有効求人倍率は、2014年4月末現在で1.39倍。震災前が0.5倍前後であったことから、状況が一変しています。

震災直後から、県内の有効求人倍率、すなわち求人数/求職者の割合が、継続して上昇を続けています。すなわち「超」売り手市場、人手不足になっているということです。なお、全国平均の求人倍率は1.08倍で、それと比しても福島の労働市場の逼迫は明らかです。


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<出典:福島労働局職業安定部 公共職業安定所取扱月報>

 産業別に見ていくと、専門・技術、サービス、保安、輸送等運転や建設等の職業では求人数が求職者数を上回っている一方で、事務、製造、配送・清掃等の職業では求職者数が求人数を上回っているなど、職業間でのミスマッチが生じています。

<人手不足の業種>
・建設(建築・土木技術者など)
・医療(看護師・医療技術者など)
・サービス(介護サービス、接客・給仕など)
・保安(道路交通誘導員など)

<余っている業種>
・事務(デスクワーク、ホワイトカラー)
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これらが生じた要因は複層的ですが、構造的でもあります。
・建設・保安の人材不足:災害公営住宅や高台移転等の土地区画整理事業、防潮堤等の、政府財源による復興需要が依然として向こう数年間、発生すること。
・医師の人材不足:震災後、低放射線被ばくを嫌って地元から流出したり、新規に福島に流入する医師が少ないこと。原発周辺自治体から長期避難者の分だけ医療需要が増えたこと。さまざまなストレス等から医療機関受診の機会が増えたこと。また当初長期避難者は医療機関受診が無料だったこともあり、受診の過剰な労働時間に嫌気をさして、廃業する地元医師もいたこと
・サービス:建設業や除染作業員等をはじめとして、比較的高い労働単価を提供できる業種に、サービス業が許容できる労働単価に魅力が薄くなり、人材が流出してしまった

またこれらの底辺には、もとより生産人口としてのマンパワーである人の数は決まっているのに、絶対量としての仕事・作業量が増えているということがあります。景気としては好景気ですので、本来の経済運営としては、これを抑える政策をとることが望ましい。しかしながら、復旧・復興の大義名分のもと、復興予算が国から配分されており、地方は地方交付税交付金等として、単年度予算でいただく以上、単年度で使い切らなくてはなりません。結果として、さらに一時的に景気を過熱させ、労働需要の逼迫を後押しし、労務単価や建設資材の高騰を招いています。本来であれば、不況時に備えて積み立てておき、不況期に取り崩して、公共事業等に使うべきです。

注目したいのは、人材が余っている業種が、事務(デスクワーク、ホワイトカラー)であることです。有効求人倍率は、0.37倍にしか過ぎません。また生産工程に関する有効求人倍率も、0.55倍にしか過ぎません。人材不足は、一時的な復興需要関連のものであり、地元に根付いた産業部門の景気は、決して良くないことを暗示しています。これを見る限り、復興需要をさらなる過熱させることはやめて、地元に根付いた産業部門を中期的に応援していくことがより大事です。今こそ復興を機に、今までお付き合いのなかった外部の人材を取り込み、また内部の人材が外に出て交わり創造的な仕事を作っていく、その環境を各機関、各企業、各人が持っておくことが、望ましいのではないか。

センスは知識からはじまる 水野学著

くまモンを世に出した、日本を代表するデザイナーが書いた「センスの教科書」です。 センスは生まれついたものではなく、あらゆる分野の知識を蓄積することで向上することだそうです。顧客の嗜好が多様化する時代、スキルよりもセンスを磨くことで、仕事を成功させるノウハウが紹介されています。

<くまモンは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/23244415.html

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日本を代表するデザイナーの水野学氏が、どんなアプローチでクリエイティブな仕事をしているのか。訳の分からない「センス」というものは、生まれ持ったモノとばかり思っていましたが、センスを磨くということは天性の才能とか精神論とかではなく、誰にでもできることの積み重ね。センスを磨くためには、やるべきこと、すなわち、あらゆる分野の知識を蓄積し、その組み合わせを練っていくことが最も近道だそうです。日本を代表するデザイナーがいうんだから、間違いない。

本の帯には阿川佐知子氏のコメントが掲載されています。「センスって、こんなにわかりやすくて論理的で、面白いものだったんだ。もう、早く教えてよ、水野さんったら」。私も今日から、早速実践したいと思います。 


【目次】

Prologue: センスは生まれついてのものではない

Part1: センスとは何かを定義する
・センスとは、数値化できない事象を最適化することである
・まず「普通を知ること」が必要である
・子どもは自由に「センス」を発揮している
・美術の授業が「センス」のハードルを高くしている

Part2: 「センスのよさ」が、スキルとして求められている時代
・センスのよし悪しが個人と企業の存続に関わる時代
・時代は「次の利休」を求めている
・技術がピークを迎えるとセンスの時代がやってくる
・新しいものが広がるには時間がかかる
・なぜ日本企業の製品にはセンスがないのか
・日本企業に必要なのはクリエイティブディレクター
・「経営者のセンス」が企業の底力になる
・クリエイティブディレクターは企業の医者である
・どんな職種にもセンスが必要不可欠になっている

Part3: 「センス」とは 「知識」からはじまる
・すべての仕事において“知らない"は不利
・ひらめきを待たずに知識を蓄える
・イノベーションは、知識と知識の掛け合わせである
・センスとは、知識にもとづく予測である
・客観情報の集積がその人のセンスを決定する

Part4: 「センス」で、仕事を最適化する
・「流行っている」=「センスがいい」ではない
・効率よく知識を増やす三つのコツ
・センスをもって選択・決断する
・もし、チョコレートの商品開発者になったのなら?
・知識のクオリティが精度の高いアウトプットをつくり出す
・知識を加えて、消費者のベネフィット(付加価値)とする
・アウトプットの精度をあげてシズル感を最適化する
・知識をセンスで測ってアウトプットを決定する

Part5: 「センス」を磨き、仕事力を向上させる
・センスアップはスキルアップにつながる
・企画書は、消費者に知識、物語、価値を知らせる手紙
・「好き」を深堀りしてセンスあるアウトプットをする
・「好き嫌い」ではなく例を挙げてセンスを磨く
・「せまいセンス」でも、それを軸に仕事をすることはできる
・日常の工夫で、思い込みの枠を外す
・書店を五分で一周して気になったものが何かを確認してみる
・「幼児性」で新鮮な感性を取り戻す
・人生の先輩と話してセンスの底上げをする
・「服選び」は自分を客観視し、最適化する身近な方法

Epilogue: 「センス」はすでに、あなたの中にある

競輪 SS11問題

日本競輪選手会は3/12、「SS11(エス・エス・イレブン)」へ移籍を企図した、競輪界のトップを走る23人への自粛休場の勧告処分を発表しました。それぞれ5/1から6-12ヶ月の競輪出場の自粛休場の勧告が出されました。各選手は、今もそしてこれからも当該期間中、まったく出場の機会が与えられず、当然に競争収入はゼロです。選手の選手生命やトレーニングへのインセンティブ、またトップアスリートの競輪を見たいというファンの視点からは、処分は非常に重いものと思います。ぜひ処分期間の軽減をしてもらいたいと思います。

<処分に至る経緯>
2012年 KEIRINグランプリ2011の出場選手(当時のS級S班という、日本の競輪選手約2,500名の最高峰)9名によって、SS11発足
2013年 SS11が「チャリーズ杯」というチャリティレース(東日本大震災の被災地支援競走)を開催。主要メンバーが加盟するチャリーズが、被災地の少年少女を対象とした、トップアスリートによる「バスケットボールクリニック」や「陸上クリニック」を開催
2013.12.18 日本競輪選手会所属の18人(その後23人に増加)が、オリンピックに向けた自転車競技の強化や競輪界を盛り上げることを目的に、「一般財団法人SS11」を母体とした新選手会に移籍する意向を表明。日本競輪選手会に退会届を提出。日本競輪選手会は手続き上の不備があるとして退会届を保留。
2013.12.27 日本競輪選手会が、彼らを除名処分にする方向を示す。
2014.1.20 脱退宣言をした選手が混乱を招いたことを謝罪し、退会届を撤回。
2014.3.12 日本競輪選手会は「規律を乱した」とのことで重い処分を下す。

<処分対象選手:1年間>
長塚智広(35)=茨城・81期・SS
武田豊樹(40)=茨城・88期・S1
村上義弘(39)=京都・73期・SS

<処分対象選手:8ヶ月間>
新田祐大(28)=福島・90期・SS
平原康多(31)=埼玉・87期・SS

<処分対象選手:6ヶ月間>
佐藤友和、伏見俊昭、佐藤慎太郎、成田和也、山崎芳仁、渡辺一成、小野大介、古川功二、鈴木謙太郎、牛山貴広、稲村成浩、稲村好将、岡田征陽、豊岡哲生、川村晃司、稲垣裕之、村上博幸、藤木裕

報道によれば、処分について同会の佐久間重光理事長は「理事会での慎重審議の結果、当該会員たちの処分が決定いたしました。本人たちには、この処分を重く受け止めて反省してもらいたいと思います。お客さま並びに関係者の皆さまには、お騒がせいたしましたことを改めておわび申し上げます」とコメントしたそうです。

SS11の主要メンバーが企画したチャリーズは、東日本大震災を契機に、被災地である福島県を拠点に競輪選手の活動を行っている伏見俊昭選手が代表となり、競輪選手のみならず、広くスポーツ選手に賛同を募り、震災復興に関するイベント、被災地の学校訪問等、被災地活動を支援しました。磐城高校へもバスケットボールクリニックとして、複数回、訪問頂いています。その一環として行われることになったのがチャリーズ杯です。これまで4回開催され、うち2回(2013.3と2014.1)は、いわき平競輪場で開催されました。自分たちの専門分野である自転車やスポーツを通じて被災地に貢献したいという思いは非常に崇高だし、それが実現できていることを、尊敬します。

<いわき平競輪は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/30290618.html
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日本競輪選手会による「除名」は回避されたものの、各選手が特段の不正行為や違法行為をしたわけではなく、余りに過度な処分ではないかと思います。選手会内部の議論の過程は公開されていないため、どのような論理で処分が決定したからは知り得ませんが、競輪選手は、競輪に出場し獲得賞金・出場報酬等を得ることによって、生活しています。出場機会が長期間得られないということは、弁護士や会計士の資格停止処分、もしくは企業における出荷停止処分と同様の意味合いがあり、ファンサービスのためにいろいろ企画活動をすることを重いペナルティに処すことは、考えにくい。これが正義ならば、各選手からの新しい企画や、斬新な活動は生まれず、積極的な活動はせず旧態依然とした先例にしたがえば良いということになりかねません。それは社会的余剰の拡大、わかりやすくいえば最終的な顧客である競輪ファンへのサービス向上にはつながらないのではないでしょうか。

全国的にみても競輪売上は下降傾向にあり、閉鎖になってしまう競輪場も相次いでいます。その中でいわき平競輪は、全国で43ある競輪場の中でも、車券売上・経営状態ともにトップ集団のひとつです。それであっても、競輪ファンの減少は著しい。下記の図は、いわき平競輪場の本場入場者数、つまり競輪場に直接本人が来て観戦した人数です。1981年には50万人来場していましたが、2012年には10万人と1/5まで減少してしまっています。これには、ファンの高齢化・新規ファンが入っていない・楽しみの多様化等、さまざまな要因が考えられますが、いずれにせよ、競輪業界としては、ファン拡大が生き残りの至上命題となっていることは間違いありません。

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<出典:いわき市統計資料、単位:人>

今後は、2020年の東京オリンピックに向けても、競輪全体で盛り上げていく必要があるでしょう。一方、日本でたった9人しかいないSSクラスのトップ選手のうち、4選手を半年以上も出場させず、選手の自主活動を縛ろうというスタンスは、選手・選手会・JKAで一致団結して競輪を盛り上げていくのに暗雲を感じさせます。ぜひ処分の軽減をしてもらいたいと思います。
 
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代官山オトナTSUTAYA計画

代官山TSUTAYAは、TSUTAYAやTカードを運営をするカルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下、CCC)が、東京・代官山にオープンさせた新型商業施設です。4000坪に及ぶ緑豊かな敷地に従来のTSUTAYAイメージを覆す、一棟建てのテナント群です。武雄市図書館は代官山TSUTAYAが特集されたカンブリア宮殿という番組を見て、武雄市の樋渡市長が感動したことがきっかけで作られたとのこと、そのオリジナルを訪問しました。

<武雄市図書館は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/35932399.html

事前に「代官山オトナTSUTAYA計画」という書籍を読んでから訪問したのですが、従来の書店やビデオレンタル店とは、全く違う、ひとこというとメディアとカフェが統合した、居心地がとても良い「知のストレージ」でした。

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CCCの増田社長は、運営するCCCは、書店やレンタル店でなく、企画会社だと言っています。その提案する企画を実現したサンプルが、直営のTSUTAYA店。「私が考える企画は、例えばこうなりますよ」という見本となる商品です。そのフラッグシップとして、六本木TSUTAYAや、こんかいの代官山TSUTAYAが位置づけられています。実際、約1400店を超えるTSUTAYAの内、直営はわずか90店舗とのこと。

店舗の活動の柱は「それが顧客にとってどういう意味を持つのかを考え抜くこと」です。世界発とか特別に新しいサービスというのは意味がなく、顧客が自分にとって、快適で価値があるサービスをかどうかです。だからこそ顧客が実際にいる場所に立って、その人達にとって価値のあることとは何かを考え抜くことからしか、本当に価値のある企画は生まれてこないとのこと。

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CCCが「プレミアエイジ」と呼ぶ50歳以上の大人たちがメインターゲットです。それは人口のボリュームゾーンということだけでなく、その世代以降が、物量が充足し感性を重視し始めたからです。実際、ある程度の年収を持った層が、知的資産に対する感度が高いとの感覚は、直観的に理解できます。

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実は、武雄市の公立図書館の再建にCCCが関わる以前に、この本が上梓されているのですが、その中に、既にCCCが目指すのは、ある意味、「知の集積としての図書館」だという旨が書かれています。すなわち、書籍も映画も音楽も、それは貴重な文化的財産であり、つまりは社会的財産であり、それを集積するための場所を作りたい。インターネットも知的資産をネットワークする手段として重要であり、コンテンツが集まるところにコミュニティが形成される。いわく、それは図書館を介して集まった中世の貴族社会にも似ていて、現代の知の貴族社会を作りたいそうです(貴族社会といっても、もちろん無料ですが)。それを見た武雄市の樋渡市長が、それに乗って、公的図書館の改装を三顧の礼で迎えたということのようです。

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CCC増田社長は、非常に概念的な話もされていて、非常に興味深いです。「つまり現代とは、”編集権”が送り手から受けてへ移行された時代ともいえる」「情報の時代とは脳の時代であり、脳の力は人間の数に比例する」「リスペクトがこれからのビジネスにおけるキーワードだといってもいい」

TSUTAYAの裏手には、オープンカフェが店を出し、ヨーロッパの街角カフェのような雰囲気を出しています。平日日中にもかかわらず、ウェイティングのための行列ができるほどでした。

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CCC増田社長いわく、私は100台は駐車できるスペースを、代官山の森の中に設けるつもりだ。そうすれば、この土地は間違いなく「毎日行きたい場所」になるそうです。代官山のような一等地で120台もの駐車スペースを確保しているのは異常。それもすべて平面駐車場というのは23区内でも希有でしょう。料金は書店利用で30分無料。1店舗で2000円以上使うと1時間無料、5000円で2時間無料になります。
 
駐車している車種を見ると、ポルシェカイエン、メルセデス、BMWが並んでいます。歩いている人もハイソに巳見えてきます。全員というわけではないでしょうが、平日の日中から自家用高級車で訪れる層を捉えていることは推測できます。そしてその層が醸し出す雰囲気に寄せられるように、プレミアムエイジでない若い層も引きつけています。
 
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代官山の街の土壌は、ワインのテロワールに似ています。ワインのテロワールはその生育地の地理、地勢、気候による特徴をさすフランス語です。代官山には、各店舗お互いによい雰囲気に育てる風土があるようです。もともと、山手といわれる高台に位置し、江戸時代は水戸藩の広大な屋敷、明治初期からここで米穀店を営んでいた旧家の朝倉家が、ヒルサイドテラスが建つ代官山の高台一帯を所有しました(旧山手通りも、もとをたどれば朝倉家の私道らしい)。現在、朝倉家は朝倉不動産という会社を作って、ヒルサイドテラスを管理しています。朝倉家に依頼された槇文彦氏が、代官山集合住宅計画」を立案し、30年かけて現在の代官山ヒルサイドテラスができました。ロングスパンの都市計画は、住居と店舗が混在する建築で、現代風のヨーロッパ感覚を取り入れた街になっています。増田社長が、ここに惚れ込んだのも納得です。

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超有名店、リストランテASO 東京・代官山も、山手通りを挟んで目の前です。このリッチは、超高級とかハイソとかいう表現方法は、あまりに安っぽすぎる。雰囲気を作り出した、朝倉家、建築家の槇文彦氏、代官山TSUTAYAをはじめとする各店舗群のまちづくりにかける思いの方向性の一致に感服しました。

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グローバル・リーダーを育てる中学・高校の学びとは

「グローバル・リーダーを育てる 中学・高校の学びとは」と題して、教育セミナーが法政大学市ヶ谷キャンパス外濠校舎の薩埵ホールで開催されました。グローバルリーダーなる言葉は、大嫌いなのですが、ハーバード大でベストティーチャーとなった開成中高の柳沢幸雄先生が、その場で公開授業をやってくださると聞き、それを見たくて参加しました。

<開成文化祭は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/32402231.html

私は正直、「グローバル人材」という言葉が嫌いです。その理由は、グローバル人材と唱える方が信用できないからです。
・グローバル人材、という人に限って(必ずといって)グローバルに活躍していない方である
・外国語が流暢に話せることを、グローバル人材の第一条件に挙げている
・グローバルの意味を自分の言葉で説明できていないのに、何故かグローバル化のお題目を唱えている
・なぜグローバル化が良いのかを、(美辞麗句はともかく)自分の言葉で説明できていない

私の思いはともかく、文部科学省は全国 56 の高校を「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」に指定し、国を挙げて中等(中学、高校)教育のグローバル・リーダー育成に力を入れています。
 
第1部 公開授業 「発言することはグローバルスタンダードだ!」 
鷗友学園、横浜サイエンスフロンティア高校、Y-SAPIXから選抜された高校1年生、24人に対し、実際にハーバード等で行った反転授業(ただし、今回は日本語で)を70分間、再現してくれました。反転授業とは、Reading Assignment(事前学習)を踏まえて、授業(教室)でそれをベースに議論することです。そのルールは、
・ランダムで指名されるので、当てられたら3秒以内で答えること
・前の発言を繰り返さないこと
これにより、授業中、常に脳を活性化させておく必要があり、集中度が上がります。また始めに発言することで、自分の得意分野を話題にできます。

仮想ケーススタディは、水俣病のような未知の病にかかったら?がテーマです。情報が不完全な状態で自分が判断しなければならない状況で、自分が当事者だったらどのように思考するのかが目的です。 ここでは、専門家やリーダーは、常に責任ある判断を求められるということと、情報が不完全であっても瞬間的に判断しなければならない事柄は多いということを学びました。

「常に意見を形成することにより、脳が活性化し、知識が定着する」ということが実践で体得できたのではないでしょうか。柳沢教授は、その次のステップとして、議論の中で、自分の発言の時間を確保するために、空間の時間を見つけ、時間を勝ち取ることも必要だと示唆してくれました。要は試合に出なければ、成績は残せないということです。 
 
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 第2部 公開シンポジウム 「グローバル・リーダーを育てる中学・高校の学びとは」 
パネリスト: 
有馬朗人 氏(学校法人根津育英会武蔵学園長 元東大総長 元文科大臣) 
栗原峰夫 氏(横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校校長) 
田中優子 氏(法政大学総長) 
柳沢幸雄 氏(東大名誉教授 元ハーバード大大学院准教授・併任教授) 
吉野 明 氏(鷗友学園女子中学高等学校校長) 

有馬氏は、グローバルリーダーの力として、「自ら調べ、自ら考え、応用する力」と定義しました。また初等・中等・高等教育に公的予算が投入されていないことに、憤慨しておられました。初等教育はGDPの2.7%、高等教育にいたってはGDPの0.5%しか投入されておらず、OECD加盟国中、最下位だそうです。確かにシンガポールの教育予算は、国家予算の1/4くらいでしたから、それには納得です。その割に、国際学力PISA等で上位にくる日本は、ある意味スゴイということです。

柳沢氏は、グローバルリーダーの力として、「人と人とが理解し合える共通の技術を持つこと」と定義しました。自らの意見を論理構成し、きちんと表現できることです。それをどの言語で表現するかは、その次。おそらく現状では、それが英語であることが、多いでしょう。

吉野氏は、自らが経営する鷗友学園の英語授業を引き合いに出されました。鷗友学園では、オールイングリッシュといって、11年前から英語授業を既存の教科書を使わず、英語の絵本を始めに、英語圏で使われている教科書を使い、3年間で100万語に触れることを目標に、授業中はすべて英語で授業を行うそうです。英語で思考しコミュニケーションをとれることを目的としています。知識としての英語でなく、ツールとして使える英語を目指しています。11年前からの取組みですが、当時も今も、100%の準備ではないものの、できるところから始めているということでした。実際に、授業風景をビデオで見せて頂きましたが、生徒が英語でディベートしているところを拝見し、環境さえ与えれば生徒はできることを証明してくれています。課題は費用だそうで、年間数百万円の書籍購入費や、All Englishができる教師の準備、誰もやっていないカリキュラム、授業計画の策定等の、労力をすべて学園自ら負担しなければなりません。

このセミナーを通して感じたことは、生徒へグローバル・リーダーとして育て、ということの前に、大人自らがグローバル・リーダーになるべく努力しなければならないなあと思ったことです。子どもは親の背を見て育つ、まさに英語教育も、リーダー育成も、あてはまると思います。

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世界最先端のリーダーシップ ~沸騰!武雄市図書館の事例から~

世界最先端のリーダーシップ ~沸騰!武雄市図書館の事例から~が、グロービス本校舎で開催されました。メインスピーカーは、佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長です。先日、発刊した「沸騰!武雄市図書館」は、売り切れ続出中、Amazonでも入荷待ちの状態が続いているほど、公立図書館の改革で注目されている市長です。

<沸騰!武雄市図書館は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/38410663.html

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第一部は樋渡啓祐氏の講演。グロービスが開催しているG1九州サミットでもお話しを伺ったのですが、さらに話のキレが冴え渡っていました。膨大が教養があふれでてきて、それをユーモアを交えて、真面目な話をするというスタンスは、先人達から学びとってきたことだそう。スティーブジョブズのハーバード大での講演や、落語家の談氏師匠の語りは何十度も繰りかえし、見て研究しているとのこと。「徹底的に、パクる(略して、TTP)」を何度もおっしゃっていました。TTPは、トリンプの鳥越社長の造語で、物事の本質を理解し、それを自ら昇華させ、自分のものにしていくこととです。まさにこれを地で行っています。

<G1九州サミットは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/36590356.html

学習や経験は、何一つ無駄なことはない。それらが頭の中で巨大な池に溜まっていき、いつかそれが役に立つ。教養は短期的にはただの「ムダ」、だけれど、それが頭の中で巨大な池に溜まっていき、形になるということです。絶えず前向きにやっていれば、少なくともネタにはなる。どんな広大な構想も、既存の知識や経験の組み合わせがほとんど。

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講演者自らが会場に降りてきて、参加者と語り合うのが、「人を笑わせる」+「教養」で、回りを動かしていくのが樋渡氏スタイルなんだと感じました。

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対談は、樋渡啓祐氏とグロービス経営大学院学長の堀義人さんとです。
・人生の転機は何?
東大在学時代に、NHK集金のトップセールスから学んだ。TTPはこれが原点。
・座右の銘は?
「皇国の興廃此の一戦に在り、各員一層奮励努力せよ」。前向きになる言葉が好き。
・やって良かったことは?
料理・ランニング・登山。特に料理は、できあがる姿を想定しながら、味付けやその順番を決める等、仕事の進め方と非常に似ている部分がある。
・尊敬する人は?
カエサル。征服した民族を属国として、ローマ市民よりも広い権限を与えた、その寛容性。塩野七生のローマ人の物語は、ぜひ読んだ方が良い。

人を採用するときには、「人柄で選べ」といい続けているそうです。図書館プロジェクトでも、それまでの経験は重視せず、人柄で担当者を決めたそう。その人柄とは、過剰なサービス精神を持っている人。彼らがほめてほしいところでほめて、やってもらう。人柄が良い人のところには、人が集まり、チームとなってやり遂げられるということを、実際に目にしてきた経験です。なお、自分が好きだと人を想像し、その人を意識する努力を続ければ、人柄は努力すれば作ることができるとのこと。

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人生で2択を迫られたら、実行が難しい方を選べ、その方が成功確率が高い、ということを経産省時代の上司に勧められたそう。実際にそれを何度も経験し、実行が難しい方を選んできて、後悔は全くないそう。毎日、いつ死んでも良い、燃焼し尽くす毎日の繰り返しだそうです。一日に区切りをつける、その集大成が人生。

セミナー終了後、樋渡市長によるサイン会は、長蛇の列!樋渡氏へのシンパシーを感じているグロービスの生徒の意識の高さとともに、期待度を感じました。。
 
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吉田みきと プロフィール

ふるさとの福島県いわき市で、市議会議員として活動しています。いわき市は、震災後、複層的な問題が山積しています。公認会計士・一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 認定 アンガーマネジメントファリシテーターとしてのキャリアを生かし、フレッシュな視点で問題点を洗い出し、解決策を提案していきます。

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  • 令和2年7月議会 一般質問③(いわきの先人たちの顕彰)
  • 令和2年7月議会 一般質問②(仮称)磐城平城・城跡公園
  • 令和2年7月議会 一般質問①(いわき七浜海道)
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