吉田みきと ほぼ毎日ブログ

「死して不朽の見込みあらばいつでも死ぬべし。 生きて大業の見込みあらばいつでも生くべし。」 吉田松陰・高杉晋作語録   「金もいらぬ、名誉もいらぬ、命もいらぬ人は始末に困るが、そのような人でなければ天下の偉業は成し遂げられない。」 西郷隆盛・山岡鉄舟語録

2013年11月

いわき芸術文化交流館アリオス 長期的展望

いわき芸術文化交流館ALIOS、通称「いわきアリオス」は、旧平市民会館跡地に文化交流施設です。ALIOSの由来は、Art(芸術)、Life(生活)、Information(情報)、Oasis(憩いの場)、Sightseeing(観光)の頭文字です。
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6階建ての本館と4階建ての別館があり、本館には、国内最高水準の音響性能を持つ大ホール・中劇場・小劇場など、別館には、音楽小ホール・練習室などがあります。クラシック・オペラ・ポピュラー等の音楽コンサートだけでなく演劇等にも使われており、自主公演だけでなく、市民の文化活動の貸しホールの側面もあります。
 
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約181億円の資金が投じられたこの事業は、民間の資金やノウハウを活用して施設整備をするPFIに似た方式を用いて建設されました。施設の設計、建設、維持管理を、特別事業目的会社「いわき文化交流パートナーズ」が行い、事業運営は、いわき市が直営で行うことになっています。PFI期間は平成35年3月31日までの15年間です。その意味では、厳密にいうと建設や運営に関して民間の活力を活かしたPFIではなく、建物設備の15年間の延べ払い的(ただし、修繕計画に則った大規模修繕や維持管理コストを含む)な性格が濃くなっています。
 
「直営の文化施設」には、硬直的な使い方になることが予想されるため、施設サービスや音楽・演劇のプロデュース、戦略的な広報やマーケティング、そして照明や音響設備の操作に長けた専門スタッフを市外から招聘し、市の嘱託職員として採用しています。もちろん、アリオスは市の文化施設として、時には「自主事業の成功」や「効率」よりも他の要素、つまり「地域にもたらされる価値」等を優先しなければならない面も持ち合わせています。

このように、市内部には運営ノウハウの蓄積が少ないため、プロ集団に事業委託し、自主公演(アリオス主催でコンサートを開くこと)や貸館事業(市民が、施設を借りること)を同時に行っています。館長は市役所職員ですが、現在の支配人(副館長)は、世田谷パブリックシアターというところから移ってこられた劇場運営のプロ、大石時雄氏です。兵庫県伊丹市、東京都世田谷区、岐阜県可児市、そして福島県いわき市と幅広い地域の公共劇場に関わってこられた方です。公共劇場は、誰のものかを常に考える方で、いわく、アリオスをして公共劇場だととらえずに、「図体のでかい、施設を貸し出すことを優先する集会所」だそうです。
 
●自主事業プログラム
子どもから社会人、ご高齢の方々まで、幅広い層を対象に下記のような自主事業を展開しています。
・鑑賞公演・普及公演
・ワークショップ
・市民参加型公演
・おでかけアリオス
・マーケティングプロジェクト
・広報紙である「Alios paper」や「シーズン・ポスター」、FM番組「Alios style」等の広報
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大ホールの客席数について、数年前までいわき市内ですったもんだの大議論になったことでも有名です。コトの発端は、当初のアリオス案大ホールの客席数が1,607席と、前身の平市民会館時代1,771席よりも、減らされる予定だったこと。これに対して、吹奏楽関係者(いわき市の吹奏楽のレベルは、全国的に見ても高い)が全国クラスのコンクールが開催できないことに噛みついて、さらに合唱などの団体から2,000席の要望も出されましたが、最終的に1,600席ベースでPFI事業の募集が強行され、清水建設グループと鹿島建設グループの2社連合が争い、清水建設グループが181億円、15年間契約で落札しました。
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これは2005年当時のいわき市長選挙の争点のひとつにもなりました。1,600席ベースで話を進めた四家啓助氏(現職市長)を、増席を望む市民の声に押された櫛田一男氏(新人)が破りました。既に1,607席ベースでのPFI契約が終わっていて、増席分の建設コストを誰が負担するのかということで、もめました。結局、設備の内容を見直すことで、席数を1,705席まで増やす(さらに手を加えれば1,850席まで増席可能)ことで、建設会社と合意し、先ほどのPFI方式で建設が進む運びになりました。なお建設はPFI契約に従って清水建設が担当しましたが、いわき市の一方的な都合による設計変更により、当初1,607席ベースで見込んていた利益が確保できず、経営的にはかなり厳しい工事になってしまったようです。
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そんなドタバタが5年前にあったことは、もう過去の話で、現在の利用者には全く関係ありません。設備の稼働率は80%近くと、非常に高稼働です。運営に関しては市歳出予算からの持ち出しは、水光熱費だけでも億円単位になりますが、文化事業として、一定の市民生活に寄与しているはずです。自主事業のコンサートには賛否両論ありますが、NHK交響楽団が定期コンサートを開催している会館を、貸館として使えることに、高揚感を覚える方も多いのではないでしょうか。その意味では自主事業がブランド力に寄与しているわけで、貸館にも好影響があると思います。もとより文化施設は、ハコモノの設備レベルよりも、その活用方法であるソフトの部分が、圧倒的に大事です(それで失敗している施設が、全国にたくさんあります)。いろいろ課題はあるものの設立から5年間は、何とか軌道に乗せてきたと思います。今後は、市民(と市役所が一緒になって)自らこの施設を、中長期的にどのような施設にするのかの基本方針を持つことが大事かと思います。
・市民への貸館と自主事業(コンサート等)の割合をどれくらいにするか
・運営を外部のプロに委託し続けるか、市内スタッフに技術承継していくか
・市役所の職員の関与はどの程度とすべきか
・運営組織を、市の嘱託契約(現在の形態)を続けるか、運営ノウハウのある団体に一括委託(例えば、外部指定管理者制度)とするか、その他の道を探るか
・文化事業として、市歳出予算からの持ち出しを、どれくらいを目処とするか(例、○○億円)

<経緯>
1966年 平市民会館 開館
2006年 建設工事開始
2008年 第一次オープン
2009年 グランドオープン

アリオスは大ホールのみが注目されますが、実は中劇場こそ、凄いんです。国内有数の舞台装置を持つ中劇場の特徴は、形を変える舞台形式にあります。用途に応じていろいろなステージプランが可能です。また、古典芸能にも対応できる設備を備えています。
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おまけ:施設のイメージを図案化した、緑の色彩と葉っぱのモチーフのシンボルマークは、カールスモーキー石井(米米Club)がデザインを担当したんだそうです。聞くと、石井竜也さん自身の故郷は北茨城市ですが、母親の故郷がいわき市とのこと。いろいろなつながりがあるんですね。
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ふくしまにかえる に掲載されました

福島県にUIターンを考えている人向けの冊子、「ふくしまにかえる」に掲載されました。震災後から、ふくしまで活動を開始した40名の皆さんが紹介されています。

http://goo.gl/tgkQPl
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市政懇談会を3回開催しました

当方の活動報告を兼ねて、市政懇談会を開催しました。昨年の当選後から定期的にやっていますが、今回は初めての平と小名浜の3会場連続開催です。
11月14日(木) 18:30-20:00 小名浜公民館
11月24日(日) 14:30-16:30  文化センター
11月27日(水) 18:30-20:00 T1ビル生涯学習プラザ
 
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話した内容は、だいたい以下の内容です。
 
市内の主な復興プロジェクトの進行状況
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新会派「失敗の本質」について
10月議会での質疑
「市立総合磐城共立病院」の経営改善・組織改革
「まちなかの道標・いわき駅の銅像プロジェクト」の進捗
ロックフェラー財団が行う復興都市への支援の申請
小学生の経済教育「ジュニアエコノミーカレッジ」の支援
議会報告会を開催している南相馬市・会津若松市を視察
洋上風力発電の集積基地であるドイツのブレーマーハーフェン港の視察
カジノと温泉の融合地であるドイツのバーデンバーデンを視察
カルカー原子力発電所廃炉後の遊園地への転用事例の視察

休憩後は、当方に対する質問を対して、その場で直接ご回答しました。某会場では、たくさんの方から質問をいただき、時間を超過しての熱いやりとりになりました。回収させて頂いたアンケートでは「勉強になった」「わかりやすかった」「自分の意見を持って、頑張れ」等ご意見を頂きましたが、私のほうこそ、どういう点にみなさんが興味があるか、どの点に疑問を持っているかが分っただけでも、とても勉強になりました。
 
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 何人かの知人が会場設営等にお手伝いにきてくれて、大変助かりました。本当にありがとうございました。

カロリーゼロにだまされるな 大西睦子著

著者は、ハーバード大で食品と健康の関係を研究する医師です。

「カロリーゼロ」「カロリーオフ」「ノンシュガー」とうたわれる食品・飲料は身の回りにあふれています。健康を気遣う人ほど、好んで選ぶ傾向があるでしょう。人工甘味料は「甘み依存」を引き起こし、ひいては行動パターンにも影響してくるというそうでう、その大量摂取に警鐘を鳴らしています。
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人工甘味料には、いくつかあり代表的なものは、世界で最古の人工甘味料である「サッカリン」、知能低下や発がん性の疑いが問題になったことがある「アスパルテーム」、殺虫剤開発時に発見されその化学成分の1つ塩素の存在が危険視されている「スクラロース」、塩化メチレンの影響が懸念される「アセスルファムカリウム」、2007年に食品添加物として承認されたばかりの「ネオテーム」等だそうです。 

なかでも特に注目が集まるのは、2000年代以降に出てきたものです。日本でもステビアとして知られるアスパルテームや、ノンカロリーコーラを美味しくしたといわれるアセスルファムカリウム、そのほかにもネオテームやスクラロースなどです。それらの多くは、開発からまだ20年未満と歴史が浅く、身体や生殖への影響は判明しきれていません。

人工甘味料には下記のようなリスクがあるとのことです。
1.定期的な摂取で、人工甘味料不使用の飲料を飲んだ場合よりも太る傾向がある
2.インシュリンの分泌を昂進するため、II型糖尿病発生のリスクが高まる
3.依存性がある
4.特に、サッカリンはコカイン以上の依存性がある
5.腎機能低下の恐れがある
6.アスパルテームは、知能低下、発がん性の恐れがある
7.脳卒中や心筋梗塞のリスクを高める
8.鬱病発生のリスクを高める

日本における表示のルールが解説されていて、目から鱗でした。
・ゼロカロリー、ノンカロリー、レスカロリー、カロリーなし、カロリーフリー
「100ml(g)あたり5kcal未満」であれば、本当にゼロでなくても、表示Ok

・「低」「ひかえめ」「少」「ライト」「ダイエット」「オフ」
100gあたり40kcal以下(液状の場合100mlが20kcal以下)であれば、表示OK

・「すっきりした甘さ」「ほどよい甘さ」などの表現は
製造者の考えを表示しただけなので、表示自由

・砂糖不使用や砂糖無添加
食品の加工の段階で砂糖を使用していないということを示す。砂糖(ショ糖)が含まれていないという意味ではない。つまり食品本来の成分に砂糖(ショ糖)が含まれている場合や、加工段階で砂糖を使っていなければ、「砂糖不使用」と表示OK。 例えば、ドライフルーツを使ったお菓子や果実入りのお菓子は、砂糖無添加と表示できます。つまり、ドライフルーツを作るまでの過程は砂糖の表示に入らないので、砂糖無添加と表示できるわけです。

人工甘味料の甘みはサッカリンで砂糖の数百倍、最新のネオテームは砂糖の約7000~1万倍の甘みの効力があるそうです。こうした人工甘味料に慣れると、当然甘味に関する味覚が鈍り、自然とより強いものを求めるようになります。 人工甘味料には、コカイン以上の依存性があるという見方もあるそうです。人工甘味料の甘さが脳内報酬系やドーパミンなどの神経伝達物質に影響を与え、それこそ依存症や中毒に導き、「甘み依存症」になることも研究報告されているそうです。

著者の提案は、消費者自らが、自分が取っている甘味が何かということを確認し、カロリーの量だけで食べるものを決めないということです。考えてみれば、飽食の現代社会において、ダイエット・健康志向は日常のテーマです。そこにおいて、「摂取カロリー」が指標になっていて、食べ物や嗜好品をとるときの選択の有力な指標です。すなわち低カロリー食品かどうかに、非常に興味がそそられます。

ただ一歩引いて、よく考えてみると、摂取食品の違いによるカロリー1kcalの質は違いは、タンパク質、炭水化物、脂肪それぞれの体への作用の仕方が違います。 私たちの体はタンパク質や脂質からできており、必要な摂取が必要です。そう考えると、嗜好品としてあえてリスクのあるカロリーゼロ人工甘味料をとらなくとも、自然由来のカロリーありのもので十分、というかそのほうがはるかに健康に過ごせるのではないか、ということを改めて思いました。
 

原発に一番近い病院 小鷹昌明著

震災後、獨協大学准教授の職を辞して自ら、原発に一番近い病院である南相馬市立総合病院の常勤医師として飛び込んだ小鷹医師の著書です。この病院は、震災前14人の常勤医が、一時は4人まで激減してしまいましたが、その後、各方面からの支援により現在は、震災前の超える医師数がおり、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの病院です。売り手市場の医師マーケットで、何がこの病院に医師を引きつけているのでしょうか。

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この病院には医師を引きつける何かがあります。しかも、ここは原発に最も近い病院です。東大医学部からの初期研修医や亀田総合病院からの2年次研修医も、臨床研修先にここを選びました。正直、臨床医にとってここで研修を受けたいか?という問いに対し、設備や資源に関する絶対的な不足から、少し不安と言わざるをえません。指導する医師のスキルに問題はなくても、設備や人的資源の不足している医療現場ではできることに限りがあります。だからこの病院で学べることは、どうしても解決できない問題に対して、どうしたらよいかを判断できることだそうです。

そして南相馬市立総合病院で学べることのもうひとつは、楽しめる医療だそうです。医療を通じて街の復興に貢献できるということが、このうえなく非日常的でエキサイティングとのこと。これから全国で起こりうるであろう、震災や津波や事故などの災害時の医療研修を行うことができます。さらにそこでの不便な暮らし自体が創造的フロンティア、すなわち自分で考え、自身で探り、己で見いだすことができる場所だから。手仕事、体当たり、向こう見ずといった作業を繰り返すことで、ひとつずつブロックを積み上げるかのように、社会を更正させていく醍醐味を感じることができるそうです。

以下は、著書の一文からの引用です。医師(人間)の意欲を引き出す肝は、楽しいかどうかとのこと。これは堀江貴文氏の「ゼロ」に共通しています。
http://www.mikito.biz/archives/33930327.html

医師が-もっというなら人間が-より高いパフォーマンスを発揮するための原動力は、その行動が「楽しいか否か」にかかっている。病院に限らないかもしれないが、仕事場などというところは、責任感があって、勤務考課が公正で、尊敬できる上司がいて、愉快な仲間がいれば、どんな場所でも楽しい。逆に無責任で、不公平で、尊敬できない上司と、感じの悪い同僚に囲まれていれば、どれほどエグゼクティブで、リーディングで、ソフィスティケイトされた仕事をしていても、全然楽しくない。

医師が集まる理由は、職場として楽しい病院であること、そして社会を良くしていくことの醍醐味を感じることができること、この2点が肝だと思いました。
 

均衡財政と公会計

均衡財政と公会計セミナーが、東京会計士協会中央会主催で、銀座ブロッサムで開催されました。公会計には、まず何のためにやるのかのポリシーが必要です。公会計というと、しばしば財務諸表をどのようなやり方で作るか、とか、複式簿記に移行するにはこのようなハードルがある等の、テクニカルが議論になりがちです。しかし、その前に、公会計で「誰のために」「何を達成したいか」という視点が抜け落ちていると思っていました。

ヒントは、納税者(主権者)が自分たちの権利を取り戻す、ということです。講師は公会計研究所所長 高千穂商科大学の吉田寛公認会計士です。

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司馬遷の史記に会計という言葉が出てくるそうです。「会計」とは、会ってその功績を計る(はかる)という意味で、会計の結果、功績のある人には金一封を出すという論功行賞の目的で当初は始まりました。 その後、西洋の考え方が入り、自分の投資する財産を、この人に任せてよかったのかどうかが分かること、すなわち説明責任として使われました。
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企業会計と違い、営利を目的としない役所が会計をすることの意味は、かなり重いです。すなわち、会計を通してでなければ、徴税された税金がどのように使われているか、きちんと費用対効果が検証できないということです(地方税法第2条には、最小のコストで最大の効果を出すべきと、明言しています)。現在の会計報告は、全体のどんぶり勘定で、部門別や、取組み別の成果とそれにかけたコストの報告がなされる仕組みになっていません。公会計の考えの根本は、民主主義の税制はどうあるべきかということでもあると、再認識しました。
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主権者の税の運営を委ねられた代表者が、主権者の期待に応たえたのか否かを伝える会計情報が望ましいです。もしこのような会計情報があれば、税の運用を委ねるにふさわしい良い代表者を主権者が選別し選任するための情報提供となりうるでしょう。
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自治体病院全国大会2013「地域医療再生フォーラム」

自治体病院全国大会2013「地域医療再生フォーラム」に参加しました。

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○自治医大の永井良三学長
日本の医療システムはアメリカ的な市場原理に基づく「自助」ではなく、ヨーロッパ的な社会主義的「公助」でもなく、「共助」である。それが日本らしいという話をされました。医療の進歩という点ではアメリカの市場原理システムが最も科学研究スピードが速いことは衆目の一致しているところですが、実際に医療現場に適用する段階で、結果として提供する医療が高額となってしまうという欠点があります。日本は、ヨーロッパ的な公助にやや近いのですが、医療サービスのほとんどが民間の開業医や民間病院(一部、公立もありますが)が手がけているところに大きな特徴があります。

○八戸市立病院救命救急センターの今明秀所長
今明秀医師にいわく、地方の病院もブランド化し(実はこれが難しい)、それを適切に熱意を持って広報できれば(これはもっと難しい)若い研修医が集まってくる、とのこと。キャッチフレーズは、予測救命率が低い患者を救う「劇的救命」と、ドクターヘリとドクターカーが同時に出動する「サンダーバード作戦」です。と、まとめれば簡単ですが、実際の取組みは地道が努力の積み重ねです。八戸市は、新幹線もない田舎、近くに医科大学もありません。そんな悪条件の中で、今年度の八戸市立市民病院卒後臨床研修プログラムの研修医フルマッチを達成し、平成21年度には病院機能評価の救急医療機能分野で4項目中3項目に評点5、国内で最高点を獲得したそうです。救急医17名を擁し、共立病院の4名体制からすると、羨ましい限りです。今医師いわく、医師不足は地方ということが原因ではない、と断言されています。いわく、まず地域の唯一・頂点・先駆者の病院となり、それを商品として精力的に今医師が自ら広報し、学生や研修医が読む雑誌への多数の論文投稿、研修医向けの救急講習会の全国展開等により、病院自体の魅力度を上げる努力を継続的に行っているそうです。いわき市では救急は、医師にとってはつらい、病院にとってはもうからない、患者にとっては搬送に時間がかかる、と3重苦の悪循環に陥っています。そのソリューションのひとつが、八戸の取組みにあるのではないでしょうか。

○岐阜市民病院の冨田栄一病院長
市民病院のあり方について話されました。こちらも一般会計からの繰入れがある病院ですが、特筆すべきは利益剰余金を6年連続で出していることです。競合の専門単科病院の開設等の危機に際して、経営改善の取組みを行なっています。市民病院でもここまでできるのかということを再認識しました。
・SWOT分析・戦略マップの作成
・バランスト・スコアカードの導入
・PDCAサイクル
・病院全体及び部署ごとの行動計画書
・インセンティブスキームの導入
上記いずれも医療職にとってはなじみがない(そもそもこういった経営手法は、医療になじまないという人もいます)ので、導入に当たっては気が遠くなるような反対の声があったことは想像に難くありません。しかし、今ではそれも6年目に入り、上記の取り組みが定着しているそうです。この取組みをしての6年間が、上記利益剰余金を生み出している時期と一致していることは、偶然ではありません。

あわせて市民病院として、市民公開講座(毎月開催)や子供達の体験学習を行っています。これこそが市民病院のあるべき活動だと思います。
 
○細田博之元官房長官(来賓)
国の歳出予算は逼迫している。特に国が負担する医療費は年々1兆円ずつ増えており、これは国立大学に対する予算規模よりも大きい金額です。このままでは持続的出ないのは自明なのですが、内容を精査すると、年金、介護、消費税などの問題が絡みあって、解決策の全体像が分からない人が多いそうです(私もそのひとり)、最適解を求めるために「針の穴を通すような政策を進めている」のだと話されました。残念ながら、私にはそれがどのようなものかイメージできませんでしたが。
 
他病院がどのような取組みをしているかは、能動的に調査すればけっこうなことが分ります。それを他山の石とできるかどうかは、病院経営者の心持ちひとつです。 

みんなで祝おうえびす講

いわき市平高久のかねまん本舗さん前で、みんなで祝おうえびす講が開催されました。えびす講とは、旧暦10月(神無月)に出雲に赴かない「留守神」とされたえびす神を祀り、1年の無事を感謝し、五穀豊穣、大漁、あるいは商売繁盛を祈願するものです。かつてのいわき市内では、いろいろな地域で行われていたそうですが、近年はめっきり数が減ったそうです。

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かねまんさんの店内には、えびすだいこくの二福神の2メートルを超える木造が鎮座しています。
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えびす講の料理は五穀豊穣・商売繁盛・大漁満足の神々に供えられる料理として続いてきました。いわきの伝統料理である、サンマの「ポウポウ焼き」が無料で振る舞われました。
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近隣の夏井小学校・高久小学校の生徒によるえびすさま・だいこくさまのこども絵画展も開かれ、表彰式では優秀作品に賞状が送られていました。 
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いまどき水あめ?ですが、意外に人気でした。水飴を、割り箸で器用に絡めて行きます。時間を掛けてぐるぐるぐるぐる回した方が、空気がうまくはいって美味しくなるそうです。
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 風もなく、晴れ渡った非常に気持ちのいい日曜日でした。そういえば、ドジョウがえびす様にお供えされていたのですが、どうしてドジョウなのか疑問に思っていて、聞いてくるのを忘れました。次回、お詳しい方に聞いてこようと思います。

医療機関に対する消費税非課税

病院が、医療機器や薬品、診療材料を購入する際に、5%の消費税が課されています(通常の取引なので、当然ですね)。一方で政策的に、病院が受け取る診療報酬に対する消費税は非課税とされています。これは、医療という特殊性に考慮して、5%分はかけないようにしましょう、というもので、何となく消費者にとっては心地良い制度に見えます。

一般企業であれば、売上が課税対象であるため、販売先から消費税をいただき(これを仮受消費税といいます)、仕入先からの仕入額に対し消費税を支払い(これを仮払消費税といいます)、両者を相殺して、会計年度末に消費税を納税することになります(これを未払消費税といいます)。

ところが、病院は上記の様に様々な購入取引で5%分を支払っているにもかかわらず、消費税の計算においては、収入が非課税とされているため、一般企業のような相殺ができず、支払った消費税の還付が受けられないという、とても変てこなことになっています。これを控除対象外消費税=損税といいます。

これまでは消費税率が5%程度であったということと、収入の算定の基礎となる診療報酬改定の中に消費税分もアップ分も含まれていますという説明でなんとなく病院側も納得していたものの、税率が8%、10%と大きくなると、この損税が無視できない、というか経営の根幹に関わってくるようになります。

平成26年4月1日から消費税率は8%に、平成27年10月1日から10%に引き上げられる見込みです。税率5%の現在でも、全国自治体病院協議会の調査によれば、500床以上の病院では3億円以上の損税が発生しているとのこと。

確かに診療報酬がその分増えればよいのですが、この診療報酬改定を行うのが、いわゆる中医協(中央社会保険医療協議会)で、健康保険制度や診療報酬の改定などについて審議する厚生労働相の諮問機関です。厚労省は中医協の答申に基づき、2年ごとの診療報酬の改定を実施していることになっています。問題は診療報酬を決めるにあたって、審議の過程がブラックボックス化していることで、2008年5月には、当時の舛添要一厚労相が「中医協の診療報酬配分の決定には透明性がない」と発言しています。

各病院にとって、診療報酬は、収入額に直結するため経営、すなわち診療方針や医療機器の設備更新計画等の根幹に関わってくる問題です。それが、ブラックボックス化されているというのは、一市民として非常に不可思議だと思っています。また損税だけの対応であれば、そもそも非課税とするのでなく、0%課税として、支払った消費税の還付を認めればよいわけです。そうならないところに、いろいろな利害関係者の思惑を感じます。

新常磐交通 本社訪問

新常磐交通の本社を訪問して、路線バスと高速バスの運用がどのようにされているか、お話を伺ってきました。新常磐交通は、もともと常磐交通自動車として、2006年まで地域交通の足として浜通りに路線を展開していたいわき市生粋のバス会社です。近年、多額の債務を抱えてしまっていたため経営改善策として、主要事業を新会社に営業譲渡して、2006年2月1日から「新常磐交通」として再出発をしています。

譲渡後の新常磐交通は、東京のタクシー会社「グリーンキャブ」の100%子会社となりましたが、基本的に、バス・路線とも既存のものを引き継いでいるため、顧客からは名前に「新」が付いたことくらいで、見た目には変わりません。現在は、本社を鹿島上倉持(小名浜カントリークラブ入口の東側)に移し、整備工場と一体となった広大な敷地があります。
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会社概要によれば、車両数245台、社員数639人(平成24年9月末現在)だそうで、新常磐交通には、大きく高速バス運行会社と路線バス運行会社という2面があります。

・高速バス運行会社
地域間運送として、東京→いわき間を、常磐道を経由して3時間半で運行しています(他にも、福島行きや大阪行き等もあります)。パーク&ライドを導入したことにより、顧客利便性が高まり、高い乗車率を達成しています。35台のバス(多くは新鋭バス)を運行し、一日33往復しています(JRバス関東と東武バスとの共同運行)。料金がいわきから東京まで、3,300円、4枚綴りの回数券が11,000円なので、実質的に3,000円を切って東京へ行けるため、人気です(ちなみにスーパーひたちの片道乗車券3,570円+特急券指定席2,820円=6,370円と比べると、半額以下)。

・路線バス運行会社
いわき市全域に110の路線を張り巡らし、約110台のバス(多くは大型バス)が地域の足としています。少なからず赤字路線も含まれますが、交通弱者救済のため、運行を続けています。いわき市の発表資料によれば、赤字路線のうち一定の要件を満たした33路線が市補助金の対象になり、運行することによる赤字分の一部補填として、約1億5千万円が新常磐交通に対して支給されています。

基本的に整備のすべてをこの本社中央営業所で行います。明治団地裏の用地はバス運行の時間調整や乗務員の交代・休憩等に使われているそうです。いわきでは珍しい、フルラッピングバスが停車していました。
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常磐交通の強みは、その整備力にあります。バスの法定耐用年数は5年ですが、きちんとしたメンテナンスをすれば30年近く、現役で走れるものもあるそうです。バスの新規購入価格は、2-4千万円といわれていますので、その寿命延長は、運行コストに直結します。
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営業用バスは1年に1度の車検を受けなければなりませんが、こちらの整備工場が法定点検工場の指定を受けているため、車検手続きのほとんどをここだけで完結できるそうです(最終的に、書類を陸運局に提出)。
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バスの洗車機械が2台並んでいます。バスは始業前点検、終了後点検が義務づけられています。朝夕、いわき市内の高校生を満載して走るバスが、毎早朝にここから出発しているかと思うと感慨深いです。
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3.11大震災時には、市内はガソリン不足になりました。こちらの専用給油所は、消防車や警察等の特殊車両用の給油所として活躍したそうです。
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なお、市内には「復興支援バス」のロゴが入ったバスが走っています。あれは、市内に住む双相地区の避難者のためのもので、国・双相地区自治体の補助金で運行されています(双相地区の住民の利用は、パス提示で無料だそうです)。ただ、これも平成25年度の補助事業としてなされているので、来年度以降はどうなるか不透明です。

<新常磐交通の歴史>
1943年 戦時統制下により、野崎自動車が市内の14業者を合併吸収。当時の車両84台、従業員980人。
1958年 菱川町新社屋で営業開始
1972年 常交整備(株)設立
1988年 いわき - 東京間に高速バス「いわき号」(JRバス関東、東武バスと3社の共同運行)運行開始。
1996年 平上荒川に常交中央ターミナルビル完成。
1997年 市内4営業所を統合して、常交いわき中央営業所開所
2006年 常磐交通自動車の事業を「常交中小型自動車」へ路線バス・観光バス・運輸の3事業の営業譲渡と同時に、社名を「新常磐交通」へ改称


飯坂温泉 鯖湖湯

福島市にある飯坂温泉のひとつ、鯖湖湯は、元禄2年に奥の細道の途中、飯坂に立ち寄った松尾芭蕉が湯につかったと伝えられる名湯です。共同浴場としては、松山市道後温泉坊ちゃんの湯の建築より古く、日本最古の木造建築共同浴場でした。その後、平成5年12月改築され、 外観のヒバの香りと輝く御影石の湯舟が温泉の雰囲気を引き立てています。
 
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外観は、ひば、けやき、ひのきで建築され、明治時代の共同湯「鯖湖湯」を再現しており、いい雰囲気です。
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●●施 設/ 男女浴室、男女脱衣室
●●泉 質/ アルカリ性単純温泉
●●適応症/ 神経痛・筋肉痛・冷え性・疲労回復・健康増進等
●●利用料金 大人200円、子供100円 
 
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湯船は全て御影石で作られ、清潔です。
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湯船から見上げる天井が圧巻。天井が総檜造?の木造なので、本格的にレトロな雰囲気です。森林浴している気分です。
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屋外には、足湯もあります。
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福島市には、あまり食の名物はありませんでした。そこで開発したのが「円盤餃子」です。要は鉄板餃子を円盤状に調理したものなのですが、その大きさや形等が各店ごとに微妙に違うようで、名物に育ちつつあるようです。鯖湖湯近くにもいくつか円盤餃子のお店があり、食してきました。一つ一つが小さめなので、ビールの「あて」にぴったりかもしれません。
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ゼロ 堀江貴文著

ホリエモンこと、堀江貴文氏の新著です。どうもホリエモンというのは、既に本人がどうであるかは関係なくって、既にネガティブなイメージが定着しているようです。

<堀江貴文氏の略歴>
1972年福岡県八女市生まれ。実業家。元・株式会社ライブドア代表取締役CEO。民間でのロケット開発を行うSNS株式会社ファウンダー。東京大学在学中の1996年、23歳のときに、インターネット関連会社の有限会社オン・ザ・エッヂ(後のライブドア)を起業。2000年、東証マザーズ上場。2004年から05年にかけて、近鉄バファローズやニッポン放送の買収、衆議院総選挙への立候補などといった世間を賑わせる行動で、一気に時代の寵児となる。既得権益者と徹底的に戦う姿が若者から支持を集め、『稼ぐが勝ち』(光文社)がベストセラーに。しかし2006年1月、33歳のときに、証券取引法違反で東京地検特捜部に逮捕され、懲役2年6カ月の実刑判決を下される。2011年6月に収監され、長野刑務所にて服役。介護衛生係としての仕事に励みつつ、メールマガジンなどで情報発信も続け、獄中で40歳の誕生日を迎える。2013年3月27日に仮釈放。本書が刊行される直後の11月10日0時に刑期を終了し、ふたたび自由の身となって、「ゼロ」からの新たなスタートを切る。

マスコミを中心に定着しているネガティブなイメージは、「地方の秀才が順風満帆に東大に入学、生意気にも起業し、ずる賢い違法すれすれの方法で金儲けに成功。ネクタイの締め方も知らないくせに、伝統あるプロ野球の球団買収や尊敬すべき放送局の買収を画策したとんでもない、常識や目上を敬うことを知らないオタクでデブ。金の亡者で、オカネで何でもできると思いあがっている。身分不相応に国政選挙に出てやっぱり落選。ついに司直からの追及により逮捕・収監された。2年余りの監獄生活で反省すればいいものを、まだメルマガや出版で売名行為を繰り返してる。」というものです。

当時、私は株式上場を目指す会社のサポートをする、監査法人の株式公開部に所属していたので、堀江氏のライブドア(旧オンザエッヂ)の上場、株式分割について、法律と会計の網の目をくぐる高度でかつ、大胆な手法にテクニカルの面で注目していました。堀江氏に会ったことも話したこともありませんので、好きも嫌いもありません。ただすでに裁判所の有罪判決が出ていますが、会計・法律にある程度知識がある私から見ても、違法性はかなり微妙で、司直が実刑判決を出したのはかなり無理があったと、今でも思います(テクニカルに会計上の違法性がないのは、いろいろな専門家の方が指摘済み)。それにも関わらず、ホリエモンバッシングはなぜ、今の今まで続いているのか?

それは、旧体制を批判するスタイルが、投げやりにも聞こえるニュアンスだったからに他なりません。「そんな事も分からないの?説明なんかしてられねえよ」てな感じだったからです。堀江氏もこの点は、本著で認めていて、自分を分ってもらうだけの努力が足りなかったと言及しています。

著書「ゼロ」の意味は、次の2つの意味で使われています。
・すべての資産を名声を失ってもマイナスにはならない。単に「ゼロ」(もともと素っ裸で生まれたときは、ゼロ)からもう一度スタートすれば良いだけだ。
・かけ算的に人生にドライブをかける(人生を楽に生きる)ことができるは、自分が積み上げてきたものがある場合のみ。まずはゼロ地点から、イチを積み上げ足し算的に自分の価値を上げていこう。ゼロの自分にいくらかけ算をしても、ゼロのままだ。
・人生は、諸行無常。これは世の中の真理、現状維持などありえない。

今回は、生い立ちにも触れ、赤裸々に少年時代が語られています。福岡県八女市という田舎で過ごし、裕福でもない両親の不仲の下で育ってきた家庭環境や、パソコンプログラミングとの出会いで勉強の成績が急降下したことや、ある先生との出会いをきっかけに、自分の生きる道を切り拓いていく過程など、彼が当時何を思って生きて、選択してきたのかが、リアルに、淡々と書かれています。自分のことを30歳まで、女性と接することが苦手で、女性と何を話してよいか分らない、キョドっていた(挙動不審だった)とありのままに語っています。一方、尋常でない努力家、努力を続けるためのプロセスを自身で構築し、自分を客観的に動かすことができる、きわめて地頭が良い方だということをあたらめて思いました。
単にホリエモンのことを、2次情報だけでネガティブに批判する方がいたら、本書のことを知らない。

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堀江氏は、とても良いことを言っています。
「小さな成功体験の前には、小さなチャレンジがある。そして小さなチャレンジとは、ノリの良さから生まれる。ノリの悪い人は、人生の波にも乗れない。もちろん血肉となるような経験も得られず、自身にもつながっていかない」

「やりがいとは、業種や職種によって規定されるものではない。そして仕事をつくるとは、なにも新規事業を立ち上げることだけを指すのではない。能動的に取り組むプロセス自体が、仕事をつくる、ことなのだ」
 
「これまで僕は、自分ひとりで突っ張ってきた。裸の王様を指さして、世の中の不合理を指さして、ひとり「なんでみんなネクタイなんかしてるの?!」と大声で笑ってきた。それでみんな気づいてくれると思っていた。でも、そんな態度じゃダメなのだ。世の中の空気を変えていくには、より多くの人達に呼びかけ、理解を求めていく必要がある。これからの僕は、この国のネガティブな「空気」を変えるため、いままで以上にガンガン働くし、情報発信に努めていく。シンプルに考え、決断の痛みも正面から引受けていく。そしてみんなに呼びかけたい。自分の頭で考え、自分の一歩を踏み出そう。あなたの一歩が大きなうねりとなって、社会全体を動かしていくのである」 

堀江氏だけにしか書けない文章だけに、久しぶりに、私の心に直接、響いた本でした。 

小川江筋 丸山隧道・蛇塚

小川江筋に詳しい方のご案内で、小川江筋ゆかりの地を訪ねて歩いてきました。

<小川江筋については、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/30033098.html

○丸山隧道
小川江筋最大の難工事であった丸山隧道です。当初、夏井川の土手沿いを通す計画でしたが、崩落が絶えず、澤村官兵衛の案で、当時珍しかった隧道(トンネル)工事に変更になりました。トンネル掘削の際には、夥しい蛇が作業員を驚かせたため、生きた蛇を網袋で大日堂に奉納し、魂を鎮めたそうです。現在でも、この小川江筋の水が、平浄水場の原水としても使われており、先人たちの歩みを感じることができます。
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○蛇塚(大日堂)
丸山隧道を掘っているときに、大量の蛇がいる住処を掘り当ててしまい、大変なことになりました。結局、決死隊が、蛇を莚に放り込んで持ち出し、近くに埋めたそうです。その供養のためにお堂が建立され、利安寺の如来堂として残っています。
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○澤村勘兵衛のお墓
大日堂の横には、澤村勘兵衛氏のお墓があり、彼の命日7月14日に毎年、じゃんがら念仏踊りを奉納します。
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澤村勘兵衛が自刃する要因となった、長福寺。いわきで唯一の真言律宗だそうです。現在の本堂は正保年間に再建され、本堂の建築様式は、和様を主体に、部分的に禅宗様式を取り入れた市指定有形文化財の貴重な建造物です。
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磐城沖ガス田

磐城沖ガス田は、福島県楢葉町の沖合約40km、水深150mの海底下に位置する、太平洋側初の本格的海洋ガス田です。正確には「でした」(過去形)。1984年に磐城沖石油開発株式会社(帝国石油の100%子会社)は、エッソ・グループとともに海洋生産施設、海底パイプラインの建設をした上で、天然ガスの生産を開始しました。採掘された天然ガスは、全量を東京電力(株)広野火力発電所に供給していました。その後埋蔵量の限界から、2007年をもって23年間の生産操業を終了し、累計生産量は約56億m3だそうです。
 
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同ガス田の生産操業の終了に伴い、坑井の廃坑作業とともに、海上生産施設(プラットフォーム)の撤去作業も行ったため、5年を経過した現在ではまったく当時の様子や、その存在自体を知る資料は限られてしまっています。
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現在、原発の代替エネルギーとして、浮体式洋上風力発電が注目されていますが、その実証実験設備が、楢葉沖で開始されているのも、何かの因果でしょうか。 

<帝国石油の洋上プラットフォームは、コチラ>
http://bit.ly/2GjTTS1

<浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/29704026.html 

<磐城沖石油開発の概要> 
設立:1981年12月21日(国際石油開発帝石㈱の100%子会社) 
事業形態:国際石油開発帝石グループとエクソンモービルグループとの共同事業 
権益比率:磐城沖石油開発株式会社 50%、エクソンモービル有限会社 35%、東燃ゼネラル石油株式会社 15% 
磐城沖ガス田の位置:福島県楢葉町沖合約40km 
累計生産量:天然ガス 約 56億 m3 (原油換算 約3,500万バレル)
 
<磐城沖ガス田の開発の歴史>
1973(昭和48)年 ガス田発見 
1981(昭和56)年 プラットフォーム製作開始 
1983(昭和58)年 プラットフォーム設置 
1984(昭和59)年 7月 商業生産開始。生産された天然ガスおよびコンデンセートは、全量を東京電力株式会社の広野火力発電所へ供給
2007(平成19)年 7月 商業生産終了 

当時は、洋上プラットフォームと小名浜ヘリポートの間で、週3便のヘリ定期運航がされていました。
<小名浜ヘリポートは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/33819805.html
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つくこまの文化祭 日本一の秘密

筑駒と書いてつくこま、と読みます(ちくこま、ではありません)。正式には、筑波大学附属駒場中学校・高等学校。日本で一番、中学入学試験の偏差値が高い学校です。文化祭に行く機会があったので、いろいろ見て来ました。

進学校としては、東京大学への高い合格率が突出していることで有名です(例年、卒業生の半数程度が東京大学に進学!というお化けのような学校です)。毎年発表される東大合格者ランキングの不動の一位は開成高校ですが、これは開成高校の一学年の人数が400名と大人数であるから。筑駒の一学年の人数が160名ということを考えれば、こちらが影の一位ではないでしょうか。

筑駒は、井の頭線駒場東大前駅から徒歩10分にある、中高一貫制男子校です。1学年の生徒数は中学120名高校160名、進学校であることは間違いないのですが、他の国立び中高一貫校と違って、かなり異色な特徴があります。

・公立なのに、なぜか男子校
・筑波大学の附属校なのに、なぜか同大学への特別な内部進学枠がまったくない
・旧制東京農業教育専門学校の附属中学校が前身なので、進学校なのに、なぜか田んぼや畑を持っている
・制服がないので、全員私服

<文化祭 展示物>
中学1年生の展示を見ましたが、展示内容のレベルが濃いです。個人的に良かったのが、日本の昔物語の科学的な検証です。ひとことでいえば、「空想科学読本」の日本の昔物語バージョンなのですが、中学1年生で、浦島太郎の年齢を相対性理論の計算(もどき)で証明しようとしていることや、竜宮城の位置をカメの泳げる距離から推測していること等、オリジナル、かつ自由な思考に驚きました。

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展示物を熟読しないと、解答できないクイズスタンプラリーも同時に実施しています。とても大人の常識だけでは解けないので、真剣に展示物を読み込む必要がありますが、その内容が知的好奇心をかき立てられるものだけに、飽きません。

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ヘリウムガスを吸い込むと声質が変わることが一般的に知られていますが、それは空気の密度・質量が異なるからです。その仕組みを笛を使って証明する実験をやっていました。単にお遊びでなく、原子記号を踏まえた上でやるところに、ひねりがきいています。

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<科学部>
開成の文化祭でも実験実演はありましたが、色変化や小道具等の点で、見学者の参加度合いはこちらの方が上かもしれません。

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見学者と一緒に実験する。つくこま生と一緒に実験した記憶は、見学した小学生の記憶に深く刻まれることでしょう。文化祭というよりも、小学生に科学に興味を持ってもらうための公開講座のようでした。小学生にとっては、エライ方や行政がやるよりも、中学生から教わった方が何倍も効果があることは間違いありません。

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自作「ビラ配りロボット」に実演してもらいました。ビラ(紙)を認識して、それをアームが1枚だけつかみ、移動して、手渡す。そして手渡したと認識したら、再度その動作を繰り返すというものです。とても中高生の自作物とは思えません。
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その他にも自作の2足歩行ロボットもありました。本当に、中高生のレベルを超えています。生徒自身もさることながら、彼らの自由な発想とやりたいことを実現させる環境を、学校側が懐深くに用意していることに舌を巻きます。

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<生物部>
学校が保有している田んぼ「ケルネル水田」(創設時代に在籍したケルネル先生の名前が由来)での調査研究活動が展示されていました。年に数回、地方へ出かけて植物の植生や、動植物の生息状況等を泊まりがけで調査に行っています。

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かなり本格的な研究を、個人それぞれがテーマを持ってやっています。取り立てて素晴らしい設備があるわけでもないのですが、テーマ設定が良いです。教える環境が自由なのを、ダイレクトに感じます。

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<囲碁部>
つくこまの囲碁部は、全国大会でも何度も賞をとっているほどの実力です。活動している部員がハンデ戦で対局してくれます。私は、つくこま中学生から9目ものハンデをもらったにもかかわらず、完敗しました。

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<日本の国防の研究>
国防というテーマは、個人の考え方の相違等が明確に現れるので、展示物にするにはハードルが高いです。それにもかかわらず、複数の参加団体がテーマに選んでおり、校風の自由度の高さを感じました。安倍内閣の目指す、集団的自衛権についても考察されていました。

第2次世界大戦中に、軍部の独走を止められなかった原因を「統帥権の干犯」「帷幄上奏権」「軍部大臣現役武官制」の3つだとし、それぞれの背景を説明しています。私も知らないことがあり、これだけ分りやすい説明は、目にウロコでした。これを中学1年生が作っているとは、にわかには信じられません。

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飛行機の飛ぶ原理を、自ら風洞実験の施設をつくって実験。教科書で習っていて、頭でわかっていても、それを自分達で実験してみようという行動力に脱帽です。中学1年生が、実験設備を実際に動かしてくれて、羽が揚力を得る仕組みを説明してくれました。

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写真はオスプレイの安全性(危険性)についての研究です。かなりマニアックとも言えますが、噂ベースの2次情報に流されず、自ら1次情報に直接あたって、まとめたとことに意味があると思います。

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<美人コンテスト>
おきまりの美人コンテストをやっていました。ミス筑駒のレベルは、ちょっと異常! なお、筑駒は男子校です。念のため。

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注:上記写真2枚は以下のリンクからの転載です
http://blog.livedoor.jp/hue465/archives/33771299.html

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<教材について>
つくこまの授業では教科書を一切使わず、教師オリジナルのプリントを使用するそうです。そのオリジナルの教材がコチラ。見た目は何の変哲もない、プリント教材です。それぞれの教師の思いがこもったプリントが、生徒それぞれの気づきを引き起こすのではないかと推察します。

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主要教科だけでなく、すべての教科の授業がオリジナルプリントで進められるそうです。それで東大進学率ナンバーワンが実現できているのなら、何のための文科省の教科書検定、高校学習指導要領なのか???という疑問が湧きます。それも文科省管轄の国立大学法人筑波大学の附属施設が、自らそれを実践し、証明しているのです。これは現在の教科書検定・高校学習指導要領が、必ずしも完璧なシステムでないことの証左でしょう。

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<アニメオタクの一面>
男子校の高校生がアニオタになるのは、よく見られることです。文化祭でも大々的にアニメグッズ披露会&頒布会が行われており、自由闊達な校風のいろいろな面を見ることができました。それに加えてそのイベントに校外の女子も、けっこうな割合で参加していました。同じ進学校でも、質実剛健の開成とはかなり雰囲気が違います。

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アニメグッズの頒布会は、その場の全員参加型でとても盛り上がっていました。

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<つくこまオリジナルの企画>
つくこま生が、マリオに扮してじゃんけんを行います。連続して16回勝つと、DSがもらえる仕組みです。その確率がどの程度かは、計算すれば一発ですね。

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ただのUFOキャッチャーか・・・と思えば、何と完全自作のUFOキャッチャーでした!アーム制御を市販モーターで行い、コントローラーも秋葉原のパーツショップから買ってきたものです。これはスゴイ!こんな巨大ものを高校生が自作できる、自由な環境が羨ましいです。

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エアホッケーも自作です。何でも作ってみよう!という姿勢は感動的ですら、あります。

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<ポスター>
掲示されていたポスターは、どれも秀逸なものばかり。プロのデザイナー、真っ青の出来だと思います。

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<つくこまの文化祭 畑見学ツアーは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/45898974.html 
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ジュニアエコノミーカレッジの結果発表会

ジュニアエコノミーカレッジの結果発表会が、いわき明星大学で行われました。チームごとに結果のプレ全テーションを行い、利益だけでなくチームワークや、予算管理等の総合評価により、グランプリが決まります。獲得した利益の1割は、いわき市へ納税(法律的には寄付ですが)するため、清水市長にも参加いただきました。

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いわき駅前での販売実演の結果を売上仕入利益ごとに予算実績分析、うまくいった点、反省すべき点、改善案、これらを通して学んだことをチームごとに壇上で発表します。融資役のひまわり信金様から、本物の決算発表会さながらの質問がありました。

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・予算実績分析
・キャッチコピー
・チームワーク
・お客様とのふれあい
・商品の工夫
・販売の工夫 等をプレゼンテーションします。

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<ジュニアエコノミーカレッジの概要は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/30050288.html

清水市長からは子供達へのエールを頂きました。来年度には市立美術館横にスチューデントシティ・ファイナンスパークが建設されますので、経済教育がますます注目されることと思います。

<スチューデントシティ・ファイナンスパークは、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/19589234.html
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清水市長は、こども達から直筆サインをねだられ、長蛇の列ができていました。
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いわき中央卸売市場

いわき中央卸売市場は、卸売市場法という法律に基づいて開設されている生鮮食料品等の卸売をする公共施設です。 このような中央卸売市場は、全国の主要都市に開設されており、44都市に72市場が存在します。いわきでは青果部と水産物部、花き部の3つがあります。土地・建物を昭和52年にいわき市が準備・開所し、毎年、実際に利用する卸売業者が賃貸料を支払うことにより、建設・管理コストを回収するスタイルを取っています。
 
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ここでは、青果・水産物などの生鮮食料品と花きを、生産者(出荷者)に代わって売り手にまわる者(卸売業者)と、仲卸業者・ 売買参加者をつなぐ役割があります。なぜなら毎日の取引量が大量であるため、より大量に、かつ合理的、能率的に取引されるために、市場機能があります。産地内で品物が調達できない場合、各地にある中央卸売市場同士のネットワークを使って、市場へ持ってきます。
 
市場の機能は、以下といわれています。 
・品揃え機能:多種多様な品目の豊富な品揃え 
・集分荷・物流機能:大量単品目から少量多品目への迅速・確実な分荷 
・価格形成機能:需給を反映した迅速かつ公正な評価による透明性の高い価格形成 
・決済機能:販売代金の迅速・確実な決済 
・情報受発信機能:需給等にかかる情報の収集・伝達 
 
市場は午前3時に開所し、15:00に閉まることになっていますが、トラック等の物流のピークは、早朝の4:00-6:00頃です。市場内では、水産物部 午前6:00AM、青果部 7:00AM、花き部 10:00AMの定刻になると、「せり」も行われます。

今では、せりの前に品物を押さえてしまうことが多くなっていますが、せり自体は今でも行われています。 下の写真は青果部のせりの様子です。卸売業者である平果さんのスタッフ(右側)が、仲卸業者(左側の多数の方)に品物を見せながら、価格を競っていきます。
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だみ声と独特のサインは、市場せり特有のものです。せり上がりもありますが、品物がだぶつけば(例えば、当日、大量のネギが持ち込まれたけれど、例え安くてもそんなに一日で売り切れない等)、価格が付かないこともあります。
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こちらは鮮魚のせりの様子です。卸売り業者のいわき魚類さんのスタッフ(右側)が、ちょうど生まぐろをセリを取り仕切っています。それを受けて、仲卸業者さん(中央)が注文のための札を貼っていきます。
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本日の生マグロは、銚子沖で獲れたものと、インドネシアのバリ島近海で獲れたもの、合計10本余りがセリにかけられました。バリ産のものも冷凍せず、生のまま空輸されてきているそうです。
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仲卸業者さんから注文されたものは、その場で計算伝票(荷渡票)が作成され、これが精算センターに送られ、決済に回ります。
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セリの場所にいるのは、売る側の卸売業者と買う側の仲卸業者だけではありません。まちなかの魚屋さんの姿もたくさん見られます。本日入荷された魚の状態を自分の目でチェックし、仲卸業者が落としたどの魚を自分の店に仕入れるか決めているわけです。
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市場に出入りしている関係者の役割は、以下のとおりです。
 ○ 開設者(いわき市) 
・農林水産大臣の認可
・市場を開設、施設の維持管理
・公正な取引を担保するため、卸売業者や仲卸業者、売買参加者に対する指導、監督 

 ○ 卸売業者 
 ・農林水産大臣の許可
・全国各地の生産者、出荷者から委託又は買付けにより集荷
・せり売り、相対売り等で仲卸業者や売買参加者に、大きい単位で販売
 
 ○ 仲卸業者 
・開設者の許可
・せり売り、相対売り等に参加、大きい単位で買取り
・買い取った物を市場内の店舗で売買参加者や買出人等に細かい単位で販売
 
 ○ 売買参加者 
・開設者の承認
・小売商、加工業者、大口需要者等
・卸売業者のせり売り、相対売り等に参加 
 
○ 買出人 
・売買参加者の承認を受けていない小売商等
・仲卸業者から品物を購入
 
 ○ 関連事業者 
・開設者の許可
・場内で店舗営業 

魚を例にとると、卸売業者は、いわき魚類・いわき中水の2社がそれに当たります。仲卸業者 は、丸秀水産・山 常水産・いわき丸水・大友水産・太伸の5社が登録されています。 売買参加者は、大手スーパー等で555社、買出人は、まちなかの魚屋さんのイメージで、1,539社が登録されています(数字は、市場全体)。

ただ近年、市場を通過する取引量が減少傾向にあり、市場・卸売業者・仲卸業者それぞれの経営環境が厳しさを増しています。その背景には、さまざまな物流手法の発達により、市場を通さない流通ルートが発展していることがあります。その例としては、大手スーパーの産地直接買付(いわゆる、産直)や、大手流通業者独自の全国への商品配送網(例:CGC等の共同食料品チェーン)の拡大があります。それらいずれもが、既存の中央卸売場の介在を不要とするため、そちらの取引量が拡大することは、市場へ流れる取引量の減少を意味するからです。
 
震災・原発事故の影響はもちろんですが、それ以外の構造的な要因が中央市場機能のあり方を変えようとしています。生鮮品の供給という重要な機能を確保しつつ、どのような方策が生産者・消費者にとってベストなのか、模索が続きそうです。 

市政懇談会@小名浜

私の市政懇談会を小名浜公民会で開催しました。市政懇談会は、昨年末に市議会議員となってから、
これまで2回開催しておりますが、初めての小名浜公民会での開催です。慣れない場所にもかかわらず、参加された方には平日夜の時間に来て頂き、感謝です。

<市政懇談会のご案内は、コチラ>
 http://www.mikito.biz/archives/33695145.html
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当方からは、昨今の活動の報告とともに、清水新市長の活動や議会での様子等を話しました。話した内容の太宗は以下の通りです。
新会派「失敗の本質」について
10月議会での質疑
ロックフェラー財団が行う復興都市への支援の申請
小学生の経済教育「ジュニアエコノミーカレッジ」の支援
「まちなかの道標・いわき駅の銅像プロジェクト」の進捗
「市立総合磐城共立病院」の経営改善・組織改革
議会報告会を開催している南相馬市・会津若松市を視察
洋上風力発電の集積基地であるドイツのブレーマーハーフェン港の視察
カジノと温泉の融合地であるドイツのバーデンバーデンを視察
カルカー原子力発電所廃炉後の遊園地への転用事例の視察

休憩を挟んで、毎回恒例となっております「吉田みきとへの質問」時間を取りました。参加者それぞれが聞きたいことに、その場で、自分の言葉で簡潔にお答えするということを基本としており、たくさんの質問であっても、時間内すべて答えます。今回は、共立病院の現在の課題や、その本質的な解決策、市民が求める市立病院の機能とは?まで議論が深耕し、当方も新たな気づきをいただくことができました。次回は、11/24に文化センターで、11/27にT1ビルで開催予定です。今回、いろいろ反省・改善すべき点もありましたので、次回に反映していきたいと思います。


小名浜ヘリポート

小名浜ヘリポートに行ってきました。こちらは小名浜カントリークラブの東側に位置し、かつては帝国石油の磐城沖ガス田の洋上プラットフォーム(海底ガス田採掘の洋上プラント)へ定期ヘリを運航していたヘリポートです。当時は、洋上プラットフォームに常時作業員が宿泊していたので、勤務交代時等に定期ヘリを週3便飛ばしていました。機体は川崎式BK117C-2型ヘリコプターで、朝日航洋が運用し、主に人員などを輸送していました。当時は、大規模な機体格納庫兼メンテナンス場も併置され、ヘリ運航の一大拠点でした。その後、磐城沖ガス田の採掘停止とともに、いったん、このヘリポートは運用中止となり、メンテナンス場、路面舗装等が完全に撤去されてしまいました。

<磐城沖ガス田は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/33819313.html

<在りし日の小名浜ヘリポートの写真>
いったん用途廃止になったため、整備用の建物は撤去されたため、現在は存在しません。
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<現在の小名浜ヘリポート>
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しかし、浮体式洋上風力発電の実証実験の開始に伴い、点検等の必要性から再度この小名浜ヘリポートが注目され、再度、ヘリの離着陸場所と周辺の路面舗装が行われ、運行許可を取得しました。

ヘリポートは法的には下記の4分類です。この小名浜ヘリポートは「3.場外離発着場」の許可を受けているので、事前に飛行経路を届ければ、ヘリが自由に離発着できるものです。
1. 空港
 航法支援設備および航空機材支援設備(通信設備や気象観測機材、機体格納庫など)が必要。ヘリコプターの離着陸コースの空域確保も必要。
2. その他の飛行場
上記のうち、非公共用で事業用のみのもの。
3. 場外離着陸場
国土交通大臣の許可を得ることにより離着陸を行うことができるもの(グライダー滑空場、病院や発電所内のヘリパッド、災害時やドクターヘリの急患搬送に使う学校グラウンドや駐車場等)
4. 緊急場外離着陸場
災害などの緊急時にしか利用できない航空機が離着陸する場所(高層ビルの屋上に設置されているヘリパッド)

小名浜へリポートの入口は、小名浜カントリークラブの入口から入ってすぐの林道を入っていきます。まだ看板等がないので、案内がないと到着は難しいかもしれません。
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現在は、ヘリポート横に簡易な事務所が設置されており、管理業務を行っていました。現在、浮体式洋上風力発電の実証実験が開始されました。今後、さまざまな想定外のトラブル発生時のメンテナンスのために活用が期待されます(船は波高次第で出船できませんが、ヘリは波高の大小に左右されません)。同時にヘリを使えば、小名浜ヘリポートから実証機まで20分弱で到着できるため、実証機をヘリから視察したいというVIPのニーズに応えることができるはずです。このヘリポートの利用の可能性は大きく広がることは間違いないと思います。

<ふくしま未来の送電開始は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/33972577.html
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会津若松市議会 市民との意見交換会

会津若松市議会の「市民との意見交換会」を傍聴させて頂きました。

全国的に地方議会改革が大きなトレンドになっています。会津若松市は平成19年から取り組んでおり、先駆け的存在といわれています。改革先進地として(我々を含む)他市からの行政視察がひっきりなしにあり、第4回マニュフェスト大賞を受賞しています。取組みのひとつが、市民に対する議会報告会(会津若松市では、市民との意見交換会、と呼んでいます)で、これは南相馬市でも始められたものです(いわき市は、まだやっていません)。

<南相馬市議会 議会報告会は、コチラ> 
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南相馬市との大きな違いは、目的が議会報告にとどまらず、議会として(議員でなく)市民からの意見交換が主眼となっていることです。そして集められた意見を議会ですべて分類し、対応を決め(議決するのか要望するのか、経過報告だけするのか等)ていきます。

見学に先立ち、会津若松市役所内で、改革を押し進めてきた議員松崎新様に、1時間あまり、これまで経緯等を含めてお話を伺いました。平成19年から今日に至る取組みは膨大な作業量だったそうですが、議員と議会のあり方を再構築でき、確かなやりがいを感じているそうです。誤解をおそれずにひとことで表せば、「二元代表制」とは何かを考えると、議員個人でなく議会として行動していこう、とすることだと私は捉えました。それを実現するツールとして、市議会のあり方を規定する「会津若松市議会基本条例」であり、「議員政治倫理条例」です。これらにより、今まで議会が実質的に持ってこなかった、政策提言機能を持つことになります。 
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議員の仕事というと、道路を直して欲しいといった市民の要望を役所につないだりすることが慣行的に行われていますが、会津若松市は、これを「単なる使者」「メッセンジャー」と定義し、このような口利きを倫理条例で禁止しており、かなり踏み込んだものになっています。

いろいろ目新しい項目はありますが、列挙します。
・議員間で自由討論できる仕組みの明文化
・議会の議決責任の立法化、議会としての説明責任
・議員個人が市民の要望を役所につなぐ、口ききの禁止
・年2回15会場で開催される、市民との意見交換会
・市民からの意見は、議会広報広聴委員会がすべて分類し、政策討論会でテーマを確定
・政策討論会は公的機関であり(非公式な調整に委ねず)、議会全体の責任として議員同士の責任共有
・意見整理→問題発見→課題設定のプロセスの明文化
・市民委員の登用
・学識経験者(改革を研究している大学教授)から、議会全体へのレクチャー
・議長選挙での所信表明会の実施
・議会基本条例ですべてをカバーせず、できるところから始める
・執行部からの反問権の明文化
 
意見交換会はこれまで年2回のペースで開催され、基本的には市議会議員6人が1チームとなり、各チーム3回ずつの開催で15回の開催となります。各開催ごとに合計で200以上の意見が集まるので、それを議会で整理し、議会としての政策提言に持って行くプロセスを試みており、実際に政策提言の議決まで行っています。

議会が単に追認機関や口利きの役割だけでなく、積極的に市民生活が物心両面で豊かになれるよう、経済的には市内GDPに貢献していくための、議会のあり方のひとつの方向性だと感じました。いわき市議会でも議会改革検討委員会という場で、どうするか(どうすればやらないか)の議論は進められています。一日でも早く具体的な成果を出すための、方向性を出さなくてはならないと思っています。
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仙台厚生病院 医学部新設

仙台厚生病院とは、仙台市青葉区にある病院です。有名になったのは、何といっても30年間以上も新設が認められてこなかった(1979年の琉球大学が最後)医学部新設を目指していることです。安倍首相が、宮城県知事の要請を受け、復興支援のために東北地方に医学部を新設するよう下村文科相に検討を指示した、その筆頭候補です。
http://www.asahi.com/politics/update/1004/TKY201310040396.html
(出典:朝日新聞:東北に医学部新設「検討を」)。

なぜ、仙台厚生病院なのか?ひとことでいえば、経営者の地域医療にかける情熱と、自治体首長の思い、そしてこれまで病院経営で優良な財政状態を作り上げてきたという3点です。
 
仙台厚生病院は現在、病床数は386床、医師数は95名の中規模病院です。結核病院として設置された歴史的経緯から慢性疾患中心の病院としての暗いイメージが固定し、破産の危機に瀕したこともあったそうです。目黒泰一郎氏が理事長に就任してからは、総花的な総合病院から脱却し、循環器、呼吸器、消化器の診療を専門とする紹介型、急性型病院に転換することによって経営の改善に成功しました。目黒氏は、平成8年に循環器内科医として同院に赴任し、その後、心臓血管センターを立ち上げ、診療レベルが低く赤字だった病院を10年かけて立ち直らせました。驚くことに、(同業他社である)東北の雄である東北大学病院と通りを隔てて向いに立地するにもかかわらず、この3分野に関しては、東北大学病院をしのぐ患者数とのこと。狭心症や心筋梗塞の手術件数では東北地方の病院として最多だそうです。
 
その目黒氏が医学部新設を進める理由は、東北地方の医師不足の現状からです。目黒氏はこう言ってるそうです。「東日本大震災前から医師数が絶対的に不足しています。それが震災後、さらに深刻になりました。福島の原発事故の影響で、働き盛りの若い医師達が自分の子供の健康を考えて、福島だけでなく東北を後にしています。何としてでも医師の数を増やさなければ東北の復興はありません。それ以前に、医療過疎の状況を直さなければ、郷土の発展もありません」。私も、まったく同感です。

いわき市の人口10万人あたりの医師数は160.4人で、東京都の285.4人、京都府の286.4人の半分に近い水準です。医師数は、明治政府の意向で西日本に手厚く医学部設置されたという歴史的経緯もあり、「西高東低」といわれていますが、それが数字に如実に表れています。全国平均の219.0人と比べても、いわき市の医師数レベルは3割少ないです。

<いわきの緊急医療の現状は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/31529557.html

2012年2月、東北3県沿岸部の16自治体の市長全員が一致して、東北での医学新設を政府に要望しました。現在、医師不足の大病院に勤務する勤務医は、泊まり明けも夕方まで勤務し、自宅に戻ってもオンコールという、緊急呼び出しを受けるのが当然の仕組みになっています。緊急呼び出しにいつでも備えておかなければならず、呼び出しを受けたら、すぐに病院に駆けつけることとなっているので、病院の近くに住むのが通例になっています。医師数が十分でなく、交代要員がいなければ、休日も緊張感を強いられ、真面目な医師ほど気の休まる間もない過酷な労働環境になってしまいます。度を超えると自らの健康を害するか、適当に手を抜くしかないということになりかねないわけです。

しかしながら、少なくとも同じ部局に3人の医師がいれば、それぞれ役割分担し、支え合うことができます。すなわち3日に1回は完全休養できますし、定期的な医学学会に参加することができます。仙台厚生病医院ではこれを忠実に実行しているそうです。先輩方がそのような仕組みで働き、自分の専門性を高めながら医療に従事し、また高給を使って仙台市内に立派な家を建て、子供達に高水準の教育を受けさせ定住する姿を見て、後輩も仙台厚生病医院に入ろうとする動機付けとなるそうです。
 
また目黒氏は普段から「目が合ったら挨拶をしろ。プロフェッショナルであれ。一流になれ。一流の人と交流をもて。一流施設への見学への協力は惜しまない。摩擦を恐れるな、先入観にとらわれるな、模倣にとどまるな」とスタッフに言い続けているとのこと。そんな雰囲気に惹かれて米国から沖縄まで全国から、意気に感じた医師が集まっているそうです。
 
ただ、新しく医学部を作るには、大学と大学病院、そして巨額のオカネが必要です。そこで、仙台厚生病院は、病院自体を東北福祉大学に寄付した上で大学付属病院とし、座学を東北福祉大学の教室で行い、医学部設置に必要な校舎だけを作ることにしたそうです。それでも校舎や実習施設などの医学部本体を作り、教授等を招聘するのに、約200億円が必要とのこと。まずは準備資金のうち110億円を、経営実態な優良な仙台厚生病院の内部留保から拠出すると伝えられています。

上記からいえることは、今回の医学部新設は、思いつきでたまたまできたものではなく、①地域医療の充実にかける経営者の熱い思いと、②自治体首長の思い、③そしてそれを支える優良な病院経営があったことが前提だったということです。翻っていわき市のこれまでの活動見ると、非常に残念です。平成17年度には141名いた医師が、現在は嘱託も含めて約110名に流出してしまいました。
②に関しては、これまで医学部誘致、コメディカル養成学校等の誘致の積極的な活動をしてきませんでした。
③に関しては、市立総合磐城共立病院経営の総花的経営により、継続して医業純損失(医業収益から医業費用を差し引いたもの)となり、直近10年間だけで200億円を越える累積損失となっています。とても自らの力で新規投資を行う余力はありません。

私見ですが、①②③いずれについても、外部の視点を持つことによって、ドラスティックに改善できる可能性は残されていると思います。仙台厚生病院が取り組んでいる医学部新設の一連の活動から、学んでいくことは多いはずです。
 

ふくしま未来 発電開始

本日、福島県の20km沖合に設置された2MWの浮体式洋上風力発電実証機、「ふくしま未来」が発電を開始しました。小名浜のららみゅうで行われた、「福島復興.浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業の運転開始式」ではコンソーシアムと行政関係者、壁全体はマスコミ関係者で埋め尽くされ、関心の高さを感じます。来年度は世界初の7MW浮体式洋上風力発電が、福島県沖で始まります^_^ 
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2MWの浮体式洋上風力発電実証機の海面からの高さは106m、幅は66m、喫水は16mとのこと。三井造船の市原ドックで製作され、4隻のタグボートで小名浜港に曳航されてきました。風力発電機ではありますが、法律上は「船舶」の取り扱いになります。これを830mの6本のチェーンで海底に半固定することにより、波高20mにも耐えられる仕様になっています。

<小名浜港での姿は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/29704026.html

2MWの浮体式洋上風力発電実証機の名前は「ふくしま未来」、洋上サブステーションは「ふくしま絆」です。福島県選挙管理委員会のゆるキャラと、期せずして同姓同名。
<選挙キャラの福島未来は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/21086065.html

佐藤雄平福島県知事と、 赤羽経済産業副大臣が起動スイッチを押すと、きわめてゆっくりプロペラが回転を始めました。同時に会場からは大きな拍手が起きました。これまで、漁業関係者との協議や、コスト負担の問題、当初予定されていたスケジュールからの遅れ等、いつ中止になっても不思議ではない綱渡りの第1期プロジェクトでした。それだけに関係者の思いもひとしおのことを思います。
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11社(丸紅、東京大学、三菱商事、三菱重工業、ジャパン マリンユナイテッド、三井造船、新日鐵住金、日立製作所、古河電気工業、清水建設、みずほ情報総研)から構成されるコンソーシアムの代表は、総合商社の丸紅様です。式典終了後に、担当部長がマスコミから取材責めにあっていました。
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これは第1期の実証実験で、まだまだ浮体式洋上風力発電の安定した技術確立には新たに開発すべき課題がたくさんあると伺っています。そのためにも来年度の第2期実証実験に向けて、技術的な課題等をクリアしていかなくてはなりません。最終的に目指すのは商用化、ウィンドファームで、雇用創出・風力発電産業の一大集積地となることです。その実現に向けて、投資採算的な課題も山積しており、注目していきたいと思います。
 

いわき市 特別職

いわき市の特別職について考えてみました。特別職とは、地方公務員の一般職、すなわちいわゆる市役所職員に対する概念で、特定の根拠法に基づく、採用選考(試験)によらず、選挙や委嘱などにより任じられる上級の職制上の地位です(地方自治法第3条の限定列挙)。いわき市では、副市長、教育委員長、教育長、病院事業管理者、水道事業管理者、選挙管理委員会委員長、代表監査委員、農業委員会会長、公平委員会会長等がそれに当たります。

しかしながら、根拠法、常勤/非常勤、市長の指揮命令系統、予算やスタッフの人事権等に、それぞれ違いがあり、なかなか一般には理解が難しいと思います。乱暴ではありますが、ざっくりと表にまとめてみました。

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特別職の方々は、基本的に議会、本会議議場への出席が求められます。副市長を除いては、市長の指揮命令系統にはないため、議場出席は任意なのですが、慣例上、議長から出席要請があり、よほどのことがない限り全員出席します。私が1年間を通して見る限り、欠席を見たのはほんの一握りです。

本来、市政に対して執行権を持つ役職者が、議会本会議へ出席するのは、議場での質問や回答が何らか自部門に関連したとき、即座に回答・対応する必要があるからです。余談ですが、議場の執行部席に空席が目立つと、場が締まらない、議会軽視だという意見もあります。ただ勿体ないと感じるのは、一部の特別職には、議場での答弁や発言の機会がほとんどなく、ただ座っているだけという意見もあるからです。非常勤の特別職側からは、座っているだけでもったいないので、発言の機会がなければ外で仕事をさせて欲しいという意見も聞かれます。

国会でもこれと同様、答弁の機会がない閣僚が、ただ出席し座っているだけに対して、批判の声が上がっているようです。
・自民党の石破茂幹事長の発言:「今日も全閣僚がご出席だ。答弁が1回もないけれどもずーっと座っている」
・民主党の海江田万里氏の発言「「まさに日本や世界は動いており、首相や閣僚が朝から晩まで国会に座っている間、国会は止まっていたのであります。」
<日経新聞2013.11.3記事は、コチラ>
http://goo.gl/sOmieb

では、どれだけ特別職から発言・答弁がなされたか調べてみました。過去3年間(平成25年6月議会~平成23年2月議会、臨時議会も含む)で、就任のあいさつを含め、何回、特別職から登壇の機会があったかです。
年間4回の定例議会+3回の臨時議会 3年間で合計17回のなかで、発言(就任の挨拶を含む)が5回以下だったのは、教育委員長、農業委員会会長、公平委員会委員長、代表監査委員です。

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これらの方々は、非常勤(教育委員長、農業委員会会長、公平委員会委員長)もしくは、執行権を持たない(代表監査委員)役職です。地方自治法121条において、これらの方々は議長から出席を求められたときは、議場に出席しなければならない、と定められており、議会からの出席要請に基づいて粛々と出席に応じて頂いています(逆にいえば議会からの出席要請がなければ、本会議への出席義務はありません)。出席には、市民からの税金である行政コスト、人的資源の費消が発生します。また出席それ自体は、直接、市内総生産(GDP)の向上には寄与するわけではありません。上記のとおり関連案件の量を総合的に考慮し、本当に、毎回本会議の議場に全出席要求し、2-3週間にも及ぶ質問・回答にすべて同席いただくことの必要があるかどうか、事実(関連案件・答弁)と理論(根拠法令等)に基づいてディスカッションする必要がありそうです。


現場からの医療改革推進協議会シンポジウム

東京大学医科学研究所で行われた、「現場からの医療改革推進協議会シンポジウム」に初参加しました。8回目の開催だそうですが、発表内容のテーマとその内容の濃さに興奮しました。
・駅ナカクリニックを展開している、久住英二医師
・高額医療費制度を研究している、児玉有子氏
・国立がんセンターの経営を立て直した、土屋了介医師
・ハーバード大からわざわざこの発表ために帰国した渋谷健司医師
・震災後の南相馬市で初期研修中の、篠田将医師
・中国での鳥インフルエンザのヒトへの感染を研究している、王偉柄医師
・毎週、福島に出張し、福島の放射線情報を発信し続けている、坪倉正治医師
・福島のWBCの運用及びその結果解析を行っているスイスCEAN研究所の早野龍五物理学博士
・南相馬市立病院で、仮設住宅居住者の身体活動量を調査している山本喜文氏 等
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いわきに何度も来て下さっている東大医科研の上昌広教授や、震災後に南相馬へ毎週通って下さっている坪倉医師、浜通りで初期研修を始めた篠田医師らが次々登壇します。非常にセンシティブな論点を取り上げ、それを理性的な分析して発表するセッションが続き、すごく興奮しました。こんな機会をいただいたことに感謝です。
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坪倉医師からは、どうして震災後に南相馬市に行くことなったか等の経緯から、南相馬での活動状況、地元民の直接の声をお話し頂きました。毎週月ー水は、福島駅まで新幹線で行き、そこから車を運転して、南相馬市立総合病院に通うという生活を、震災後2年にわたって続けて下さっています。血液内科の医師として診療をする一方、放射線についても勉強し、相馬市や南相馬市で放射線説明会を200回以上も開催し、市民の放射線に対する知識の啓蒙に努めているそうです。
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東京大学医科学研究所(通称、医科研)は、伝染病研究所を前身とする、附属の研究病院を持つ研究所です。もっと遡ると、ドイツ留学から帰国した北里柴三郎が福沢諭吉の助けを借りて設立した研究所「大日本私立衛生会附属伝染病研究所」が母体です。今は主に感染症、がんなどの疾患を対象とする東京大学附置の研究所のひとつとなっています。医科研自身は学部や大学院ではありませんが、医科研に所属の教授は、東大教授であることが多く、その担当研究科の大学院生がキャンパスに多数いるわけです。
 
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附属の医科研病院は、相当変わり種の病院です。通常、大学付属病院は大学の「医学部」の附属ですが、こちらは、大学の「研究所」に附属なわけです。医学部附属病院の使命が医学教育にあるとすれば、こちらは、研究所での研究の成果を臨床につなげること、高じて最先端の研究成果をもとに、最先端医療を迅速に開発することが、医科研病院の使命となるです。もちろん、病院ですから、一般の方が「かぜ」で保険診療も受けられます(ただ、門構えからして相当敷居が高そうですが・・・)。

セミナー終了後の懇親会の席では、土屋了介先生と病院経営について、いろいろお知恵を拝借しました。土屋了介は、国立がん研究センターの独立行政法人化に尽力された方で、医療経営を熟知されている方です。放漫経営であった旧国立がん研究センターの組織を見直し、外部の力を借りつつ、統治体制の確立、現場からのヒアリングを重ねた経営分析、問題点の指摘、経営改革タスクフォースの立ちあげ、職員全体への問題共有、改革の進捗状況の共有、本当の意味の中期経営計画の策定をされた方です。市立磐城総合共立病院の建て替え、経営問題について有用なアドバイスを頂戴しました。自治体病院の経営実態をよくご存じの方だけに、アドバイスはかなりクリアでした。一般会計からの繰入れに頼る経営は、どうしても甘くなりがち(それはがん研も同じ体質であった)、また「自治体医療だから」「地域医療だから」のフレーズが、経営の思考を停止させることを憂慮されておられました。

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福島県は東大入学者が少ないことで有名ですが、その稀少な学生も参加してくれていました。
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副市長選任 市条例違反

本日は10月議会の最終日です。副市長等の特別職の選任の議会承認が行われました。

○副市長 宮崎典男氏 59歳 新潟大学卒 (現)いわき建設事務所長

○教育長 吉田尚氏 58歳 立命館大学卒 (現)いわき市立中央台南中学校長

○監査委員 木村清氏 61歳 早稲田大学卒 (元)市役所総務部長
 
実は「いわき市副市長の定数を定める条例」というのがあり、副市長の定数は、2人とされています。すなわち前市長の時代から今まで、副市長は1名しか選任されていませんでしたので、市条例違反の状態が続いていたんですね(少ない分には、まあ、問題ないんですが)。これで条例違反が解消されたことになります。また清水市長は、副市長職を増やしたいというお考えをお持ちとの噂ですが、そのためには条例の改正(議会の多数決必要)が必要になります。

なお教育長人事は、正確には教育委員会委員の選任のみです。その教育委員会委員同士の互選で教育長が選出される(教育と政治の分離のため、市の関与なし)のですが、事実上、教育長の任命といってよいと思います。

次回議会は11/28からと決まりました。先のようですが、議案説明会や平成24年度決算の承認手続き、各種委員会等があり、日程はタイトです。それに加えて当方の市政懇談会を3回、開催しますのでその準備に追われそうです。
<市政懇談会のご案内は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/33695145.html

<参考 >
いわき市副市長の定数を定める条例
地方自治法第161条第2項の規定に基づき、副市長の定数は、2人とする。
附則
この条例は、平成19年4月1日から施行する。

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福島県ドクターヘリ

ドクターヘリとは、救急専用の医療機器を装備し、救急医療の専門医や看護師が搭乗して救命医療を行う専用のヘリコプターです。ドクターヘリは、県立医科大学附属病院に常駐し、119番通報を受けた消防機関からの出動要請に基づき、福島県内の救急現場等に駆けつけます。ドクターヘリの搬送利用自体の患者負担はありません(無料利用)。平成20年から運航開始しています。

ドクターヘリは、時速200キロから250キロで飛行します。一番遠い檜枝岐村の尾瀬沼まで、片道約45分です。ドクターヘリの出動要請があってから、平均4分30秒で離陸し、いわきまでの75kmは離陸してから約25分ですから、合計でちょうど30分です。なお、ドクターヘリは有視界飛行ですので、天候不良時や夜間については飛行できないそうです。 
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○機種ユーロコプター EC135
○搭乗人員操縦士1名、整備士1名、医師1名、看護師1名、
患者さん1~2名(付き添いは1名可)
○全長12.16m
○全幅10.20m
○全高3.51m
○最大離陸重量2,720kg
○最大巡航速度257km/h
○最大航続距離670km

○ドクターヘリの手順
1. ホットライン入電
2. エンジンスタート
3. 離陸
4. 現場へ向かう機内で患者さんの情報収集、処置の準備
5. 現場に到着
6. 患者さんに接触、治療開始
7. ドクターヘリで救命救急センターへ
8. 患者さん引継ぎ
9. 基地病院へ帰る

<福島県立医科大学 附属病院HPより転載>

さて、最大の問題は、年間2億円近い運航費用の負担です。過去5年間の平均出動件数総数は、約350回なので、1回あたりの出動コストは約60万円弱になります。ちなみにこのドクターヘリの、昨年のいわきへの出動件数は3件のみでした。この運用コストは、福島県が一義的には負っています(いわき市の一般会計からは、負担がありません)ので、福島県民の権利として誰でも利用することができます。

では、どんな地方にドクターヘリが出向いているかというと、出動回数の8割近くが中通りで、会津や浜通りに行くことは3割に足りません。結果として、どうも「中通りのためのドクターヘリ」運用がなされているような気がしてなりません。郡山市への出動回数は70回程度であり、3日に1回はドクターヘリを要請している計算になります。
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もう少し詳しく、出動の市別を見ていくと、過去5年間平均で、いわき市への出動はたった1%程度です。いわきの緊急患者の状態が良かったという見方もできなくはありませんが、もっと活用してもよい気がします。これについて、いわき市消防本部の方に実情を伺ってきました。

消防本部がドクターヘリを要請するケースとしては、以下が主であり、一刻も早く医師への接触が必要であるケースだそうです。
・脳卒中関連
・心臓マヒ関連
・重大な外傷
・アナフィラシーショック(ハチ刺され等)

119番通報時に、傷病人の位置が山間部で救急車でのアクセスが困難かつ、医師接触が不可欠ということが判断できれば、即ドクターヘリを要請しますが、ほとんどの場合は、傷病の状態は消防隊が現場到着してからでないとできないとのこと。そのまま救急隊が救急車で搬送するのと、ドクターヘリを呼び県立医大から現場へ到着する30分を待った上で、さらに30分かけて福島県立医大へ運ぶのを天秤にかけると、前者を選択することが多いそうです。
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そう考えると、県立医大(福島市)からの距離・時間が、ドクターヘリ利用の格差の主要因ということが浮かび上がってきます。だからこそ浜通り、会津地方の利用率が、中通りより圧倒的に低いのでしょう。こんなところにも、県内に医療格差があることにあらためて、愕然とさせられます。

いわき東京六大学OBソフトボール大会 選手宣誓

第22回いわき東京六大学OBソフトボール大会@平市民運動場で選手宣誓^_^たくさんエラーしましたが、メンバーに恵まれて、準優勝。天気良くそよ風に吹かれながらの試合でした。
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参加選手の高齢化が進行しています。正確に言えば、シニア層のメンバーは参加率が高く、ほぼ固定メンバーが毎回参加しています。一方、40歳代以下の若年層の参加率は非常に低い。そのため総計で9人を揃えるにも、各チーム四苦八苦している状態です。基本的に参加は任意で、ソフトをエンジョイしよう、もしくは集まりそれ自体を楽しむものなのですが、後から先輩方から攻撃される(参加しない)ことを恐れて、仕方なく、流れで参加している方も少なからずいます。

なぜ、若年層の参加率は非常に低いのか。それは一言で言えば、各個人にとってこのイベントの優先度が他のスケジュールに比して低いからです。それぞれにとって事情は違いますが、いろいろ話してみると、参加しない理由はいくつか浮かび上がってきます。

・土日は家族と一緒に過ごしたい
・他のスポーツイベントと重複している
・先輩後輩の関係性や、古くさい慣習、しがらみ等に縛られたくない 等

参加することのメリットが、上記参加しない理由を上回れば、参加率はあがるはず。ざっと上げてみましたが、他にもたくさんあるはず。知恵を出し合えば、まだまだ面白いかつ有意義なイベントになれると思います。

・家族、特に子供も楽しめる試合形式に変えていく(例、こども代打、こどもピッチャー)
・試合だけでなく他のアメニティーも加える(例:バーベキューや、芋煮会)
・フラットな関係性に変えていく 等
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ニンジンの育て方 適度な競争は子育てでも大切?

朝日小学生新聞2013.11.5に興味深い記事が掲載されていました。強いニンジンを育てるためには、はじめからゆとりのある環境で育ててはダメで、最初は密集した中で競わせ、タイミングを見計らって、余裕のある環境にするそうです。これにより、ニンジンは、強く大きく、ぐんぐん育つことを農家は経験的に知っているとのこと。最初から広々とした空間を与えられても、大きくはなれない。広い空間より十分な栄養より、負けるもんか生き抜くんだ、という気持ちを育てる・・・そうですが、これは子供の教育全体システムとほぼ同じだ、ということに気づきます。農業用語「間引く」という言い方は角が立ちますが、それぞれの適性を見抜くために遊びを通じて競い合いをし、適切なタイミングで勉強や運動や技術、芸術等の分野を深掘りさせてあげる環境に移してあげることが大事なのではないでしょうか(それが「間引く」ということ)。適度な競争、自分たちのルーツを大切にしつつ、世界への視野を持つタイミングは何なのか等を考えてしまいました。

以下、記事抜粋です。ご参考まで。

「多めに種をまいて競わせて間引くニンジンの育て方」 川上健氏(東京での会社勤めを辞め、2009年に宮城県綾町に150アールの田畑を借り受けて、無農薬農業を営む方)寄稿
http://goo.gl/s9WtaA 

・・・冬に収穫するまでに、ニンジンが大きく育っていく環境を守るのが農家の仕事。まずは、周りに生えてくる草を取り除いてやること。小さなニンジンの芽を守るために、地面に這いつくばるようになって何度も草を抜きます。そしてもうひとつが。ニンジンを間引いてやること。せっかく守り育てたニンジンを、スパスパ抜いていくのです。ニンジンの種は2センチ間隔でまいて、途中で2回ほど間引いて、最終的には8センチ間隔で育てるようにと、お師匠さんから教わりました。

でも私には、間引きの作業がむだに思えました。だったら最初から、8センチ間隔で種をまけばいいじゃないか。まく種の量も節約できるし、間引く手間だって省ける。何よりその方が、ニンジンは最初から広々とした土の中で十分な栄養を吸収できるじゃないか・・・。

ところが、そうするとうまく育たないのです。発芽率が悪く、成長も遅い。わざと多めに種をまくのは、ニンジンが元気に育つ上で欠かせない環境をつくるため。それは競り合う環境です。隣り合ったニンジン同士が競って葉を広げ、競って根を伸ばす。こうして強く大きくなっていくことを、農家は知っているのです。 

なんだか不思議です。ニンジンが競い合う。「負けるもんか」なんて思っているのでしょうか。でも過密な芽がそのまま育ってしまうと、近づきすぎたニンジン同士がらせん状に絡み合ってまっすぐ大きくなれません。競争が行きすぎて消耗してしまわないように、間引きの作業があるのです。ニンジンの成長を見ながら、タイミングを見計らって育つ空間を広げてやります。

最初から広々とした空間を与えられても、大きくなれないんだ。ニンジンの育て方は、衝撃的でした。大切なのは、広い空間より、十分な栄養より、負けるもんか、生き抜くんだという「気持ち」を育てることなのか・・・

ニンジン」と同じように群れの中で生きる人間の子育ては、どうなのでしょうか。適度な競争、世界を広げるタイミング。わが子を見ながら、ふと考えてしまうのでした。 

自然界からの放射線量

自然界には、もともと存在している自然放射線というのがあるようです。原子力発電所があってもなくても、自然放射線から人体は、一定程度の外部被ばくと内部被ばくをしているそうです。その分類としては、大きく分けて宇宙線からのものと、天然放射性核種の放射線からのもので、いろんな情報を総合すると、私は以下のとおり理解しました。

1. 外部被ばく
・宇宙線からの放射線で、年間約0.4mSvの外部被ばく
成田-ニューヨーク間の往復の飛行では、0.2 mSvの放射線を受ける。成田-ニューヨーク間を搭乗する航空機乗務員に実際に被ばく線量計を装着させて実測したところ、年に800-900時間搭乗すると被ばく線量は年間約3 mSvになるらしい。
・地殻・建材などからの自然放射性核種から年間約0.5 mSvの外部被ばく

2. 内部被ばく
・体内にもともと存在している自然放射性核種(カリウム40、炭素14)から年間ほぼ0.3 mSvの内部被ばく
カリウム40は天然に存在するカリウムに含まれるため、人体がカリウムを取り込む時に必ずカリウム40が体内に摂取される。体重60kgの人体にも、カリウム40で4,000ベクレル、炭素14で2,500ベクレルの天然の放射線物質が、もともと存在するらしい。 
・空気中に含まれているラドンから、呼吸による年間約0.4 mSvの内部被ばく
1

上記を全部合計すると、もともと存在している自然放射線からの被ばくは1.6 mSv/年ということになります(文献、地域差や個人差、測定誤差、そもそも測定に関する考え方の違い等は、当然あるので、あくまで目安です)。またそれに加えて日本では医療行為(レントゲン検査)等により、平均約4mSv/年を外部被ばくするらしいです。自然界の放射線からの被ばくと、人工的に発生した放射性物質からの放射線からの被ばくには、人体に与える悪影響に差がないとのこと。

現在、いわき市では、国からの方針に基づいて除染作業によるセシウム除去の目安を、年間の空間放射線量の1.0mSv/年(0.23μSv/時間)としています。除染作業やふるさとへの帰還判断の基準として何らかの数値目安があったほうがよいことは理解しています。また空間放射線量は低いに越したことはありません。一方、除染作業にかかる(膨大な)工数も見過ごせません。1ミリシーベルトであるかどうかで危険かどうか、安心かどうかを判断する「1ミリシーベルト神話」の思い込みは、判断をミスリードしかねないと思っています。

※放射線は、専門家・識者によって意見や見方が異なるので、上記はその内のひとつの説です。

市政懇談会のご案内

これまで私は市議会の中で保守系の最大会派「志道会」に所属しておりましたが、10 月1 日に独立会派「失敗の本質」を結成し、活動を開始しています。会派結成の理由はいくつかありますが、最大の理由は、清水敏男市長に対して会派の考えに囚われることなく、自身の政治信念に基づく建設的な意見・提案を申し上げたいということと、市議会議員として市全体に対してより付加価値のある行動をしていきたいとの思いです。政治は数で勝負の世界だという意見もそのとおりと思うのですが、自らの頭で考え、集団浅慮を批判することも必要だと思います。
 
なお会派の名前は、日本人の特性を綿密な調査で分析した野中郁次郎著「失敗の本質」から頂きました。日本が70 年前に経験した太平洋戦争時の、日本の組織論を分析した本です。なぜ日本が負けたのかを、国力の差ではなく、作戦や組織による戦い方の視点から解説しています。なぜ負けたのかを、物量の差や一部のリーダーの誤判断のせいにして片付けることなく、そうした誤判断を許容した日本軍という組織の特性を明らかにすることで、戦後の日本の組織一般にも無批判に継承されたこの国特有の組織のあり方を分析しています。私は日本でうまくいっていない施策や事象の多くが、この著書の分析で説明が付くと思ってやみません。①その場の空気を読んでしまい本質が後回しになってしまうこと、②過去の成功体験にとらわれ新しいことに目が向かないこと、③小さな成功に固執し大きな絵が描けないこと、④小さな正論で全体を染め上げてしまうこと等、失敗の例を挙げることに枚挙の暇がありません。現代の日本人は、太平洋戦争で亡くなった200 万人の戦死者、英霊の上に成り立っており、我々は謙虚にその経験に学ばなければならないと思います。過去の歴史や先達の経験に学ぶことを自ら戒めて行動したい、との思いから自らの会派の名称とさせていただきました。
 
昨今の私の独自活動としては、ロックフェラー財団が行う復興都市への支援の申請、小学生の経済教育「ジュニアエコノミーカレッジ」の支援、洋上風力発電の集積基地であるドイツのブレーマーハーフェン港・カルカー原子力発電所廃炉後の遊園地への転用事例の視察等を行っています。今まで取り組んできた「市立総合磐城共立病院」の経営改善・組織改革については今年度会計決算が11 月に締まりますので、それを踏まえて検証していきます。「いわきの子供達への歴史教育」については、議会で質問しました「まちなかの道標・いわき駅の銅像プロジェクト」を、ゆっくりとではありますが進めて参ります。

上記のような、新会派の結成や活動の報告を直接お話をさせていただきたく、ざっくばらんな懇談会を開催したく存じますので、ご多忙のところ誠に恐縮ではございますが何卒ご臨席賜りますよう謹んでご案内申し上げまとと共にお願い申し上げます。皆々様のご多幸とご健勝を心よりお祈り申し上げます。
 
日時・場所:
① 11月14日(木) 18:30~20:00
小名浜公民館 会議室 小名浜愛宕上7の2 TEL 54-1890
② 11月24日(日) 14:30~16:00
文化センター 中会議室 平字堂根町1-4 TEL 22-5431
③ 11月27日(水) 18:30~20:00
生涯学習プラザ 大会議室 平字一町目1番地 T1ビル4階 TEL 37-8888

会費:500円

 <前回の市政懇談会の様子>
一成写真

内容は同じですので、いずれに参加いただいても構いません。いずれも開始時刻の30 分前から受付を行います。

<参加申込書は、コチラ>
http://goo.gl/l12VPi 

いわき市の分譲マンション市場

いわき市内に分譲マンションがいくつあるか、実はこの種の公的な統計資料が存在しないんです。新築建物の着工統計等のマクロ指標はあるものの、「いわき市」かつ「分譲マンション」のカテゴリでは、過去に調査されていません。東京には、東京カンテイ等をはじめとする調査会社が複数あり、分譲実績や各地域の相場を把握することができ、マンション分譲会社が将来の販売計画の策定等に役立てるとともに、市場が透明になることよって取引が活発化するメリットもあると思います。

分譲マンション市場を調べる必要性を感じたのは、市の都市計画としてのコンパクトシティ構想や、街なか居住促進、市街地の高度利用を考える上で、どういった層がどういう目的で、市街地の分譲マンションを購入しているか把握しなければ、上記のような計画・構想は画餅に帰する可能性が高いからです。

残念ながら統計資料がないことは確認したものの、市内の不動産会社や現在分譲中のマンション分譲会社からのヒアリングで、いろいろ分かることがありました。現在いわき市平では、「グランフォセットいわきリバーサイド」というマンションが分譲販売受付中で、イトーヨーカドーの南側にショールームがあります。電話予約した上で、深考全幸(しんこうぜんさい、と読むそうです)という会社の販売ご担当者様からお話を伺ってきました。

<グランフォセットいわきリバーサイド>
http://www.grandfossette.com/fukushima/iwaki/

グランフォセットいわきリバーサイドは、総戸数125戸で、いわき最大級のマンションです。売主は金田建設という郡山市の会社で、深考全幸様はその売主から販売を委託された販売代理会社です。岩手県の会社ですが、いわきで販売を手がけるのは3棟目(アルスイートいわき、サンシティいわき駅前が過去販売実績)で、いわきのマンション市場に詳しいです。

<ヒアリング要旨>
・郡山市は市内に131棟の分譲マンションがある一方、いわき市内には、20棟の分譲マンションがある。ざっくりいっていわき市の分譲マンション市場は、郡山市の1/6の規模
・いわきの購入層は幅広いが、見学者の1-2割は市外の方、また5割が被災者関連
・若いファミリー層だけでなく、市内の一戸建てを売却して入居する高齢者夫婦もいる
・入居人数は2-4人が多いが、3LDKで5人入居のケースもある
・平成28年2月引渡予定と、引渡しまで2年以上かかると見ている。その理由は、建築需要逼迫が主
・広い部屋から申込みが入っている
・角部屋は、すべて完売済
・今後も次のマンションを企画していきたいが、土地価格上昇でなかなか用地仕入れが難しい

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立地は本町通り沿いで、夏井川に面した場所にありますが、バルコニーは南西側にとって、川に面する北東側は外部供用廊下です。そういう意味では方角的には、条件が良いわけではありません。なお敷地内駐車場は全戸分確保しています。逆に言えば、複数台所有の場合は、外部駐車場を自分で賃借手配する必要があります。
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先日、完売した(現在は建築中)、いわき市役所前のアルスイートいわき 72戸です。震災後、初のマンション分譲となり注目されました。避難されている方を中心に人気だったそうです。

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ショールーム内のモデルハウス リビングルームです。北側以外は視界が開けているので、高層階からの眺めは良さそうです。最上階の天井高は2.7mで開放感があります。一方、通常階の天井高は2.5mと標準的。
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モデルハウスのマスターベッドルーム。沖縄畳が敷かれていました。最近の流行なのでしょうか。
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バルコニーの幅は2mあるので、子供用プールが置けそうなくらい広い。
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いわき市甲状腺検査の結果

いわき市の甲状腺検査の最新結果(2013/10/11)が公表されましたので、概要をまとめました。いわき市では、18才までの方全員が検査対象で、内容は以下の通りです。
1. 実施主体:福島県立医科大学(県が、県立医大に調査委託)
2. 時期:2013.4.24-2013.10.11
3. 実施場所:小中学校・公民館等
4. 対象者:3.11時点で0-18才までの全市民61,834人(但し、平成24年度先行実施の久之浜・大久、川前地区を除く)
5. 検査状況
対象となった61,834人のうち、検査したのは11,984人、受診率は19.4%です。受診率が低い理由はいろいろ考えられますが、対象となったことを知らなかった、いまさら検査しても仕方ない等の意見を耳にします。

A1:嚢胞1mm以下、所見なし
A2:5mm以下の結節もしくは20mm以下の嚢胞が発見
B:5mm超の結節もしくは20mm超の嚢胞が発見された
C:それ以上

<甲状腺検査の概要は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/22767870.html

もちろんA1判定が望ましいわけですが、A2判定という小さな嚢胞を持っている人は自然界に一定程度存在するそうです。そのため、異常かどうかを見るには全国平均の割合がわかればよいのですが、そのような調査データはないそうです。そのため、比較のために原発事故による影響が小さく、福島県と同じ高精度で検査できる環境が整った青森県弘前市、山梨県甲府市、長崎県長崎市を選定し、その3-8歳の計4,365人と発症割合を比べます。一般的には、サンプル数が1000を超えると高精度といわれていますので、4000を超えるサンプル数からの結果には、相当程度の信頼性はあると思います。
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いわき市と県外3市の判定の割合を並べて比べてみると、有意な差異は見つかりません。調査時点では、全体的に見て甲状腺の異常発症は見つけられないという結論がでます。ここからやるべきは、2点だと思います。
1. 少ないとはいえ、B判定以上の方について、きちんと詳細調査をし、手術等の迅速な対応をすること(数はすくないが、それぞれの個人にとっては大問題)
2. 調査は現時点のものであり、継続して毎年調査していくこと(チェルノブイリは5年目の発症がピークだった)
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復興後の観光戦略

「復興後の観光戦略」を観光庁 観光地域振興部長の吉田雅彦氏に説明いただきました。いわきにおいて観光戦略を考える上で押させておくべきポイントと、アドバイスをいただきたいという趣旨です。
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いわき市は、震災前1,000万人の交流人口がありました。入込み客の2大拠点は、スパリゾートハワイアンズとアクアマリンで、温泉と海の幸の提供を特徴としていました。ハワイアンズは、団体客から家族連れまでの滞在型に変えつつありました。大震災後、交流人口はいったんゼロとなりましたが、現在は交流人口700万人(平成24年度実績)となり、震災前の約7割の水準まで戻りつつあります。ハワイアンズでいえば、家族連れは戻ってきていませんが、会社等の団体を中心に宿泊客が戻ってきつつあります。

観光が与える地域の影響というと、直接的な経済効果だけ思い浮かびますが、その他のインパクトも大きく自分の中でクリアになりました。個人的には、2と3が地域に与える好影響は無視できないと思います。
1. 直接的な経済効果
観光客が地域に一定のオカネを落とします。一般的にはこの消費による経済効果が観光誘致の目的といわれます。
2. ブランド力強化による地域競争力の向上
観光客は自らが訪問した地域のことを、(基本的には)好きになるという傾向があります。これの意味するところは、過去に踏破した地域の物産品(農作物だけでなく、2次、3次産業を含む)に対して、好意的な目線が持たれ、将来、偶然に出会った商品の購入に大きなインセンティブを与えるということ、雑駁に言えば、買ってくれる可能性が高いということです。
3. 自己評価・自信
観光客が来てくれるという事実が、地元に住んでいる人々にとって、地域の自己評価となり、自信につながり、さらに地域を愛する意識が高まります。
4. 草の根交流
外部から流入する観光客(外国人を含む)を通して、人と人との草の根交流が実現します。目線が広がり、心が豊かになります。
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観光戦略の策定は基本的に、民間企業のビジネスプラン策定の手順と全く同じです。事業の全体像(経営理念・事業の内容・ターゲットとする市場・顧客ニーズの把握)、事業分析(新規性独自性・市場規模と特性・競合状況と優位性・マーケットポジション・リスク分析)、事業展開(商品開発計画・製造調達計画・販売計画・将来戦略)、財務計画(収支計画・資金計画・財務分析)等を作り込んでいきます。

現状分析では、まず外部経済環境を各種統計を用いてあぶり出します。
・少子高齢化の状況
・国内観光市場の動向
・福島県、いわき市の観光客数 震災前~現在の実数
・外国人観光の動向
・国の方針 等

同時にアンケート調査等のマーケティング手法を用いて分析を進めていきます。適切な指標を選ぶのにはちょっとしたコツがいるかもしれません。
・原発再開の福島県、いわき市の観光への影響・現状
・来客者の属性、交通手段、宿泊実態
・来訪者の評価、再訪時のニーズ 等

そのようにして把握できた強み弱みをSWOT分析し、同時に課題を抽出します。ここが一番のキモです。SWOT分析の強みを把握するためには地域の「観光資源」を再発見することが大事です。観光客は外の人なので、観光資源の発見のためには外の目が必要です。自分たちが何気なく接しているものが、外の人にとってはものすごい価値の観光資源だったりするわけです。
(例1)網走の人にとって流氷は、必ず毎年やってくるもので、見慣れているというより日常の一コマなので、何とも感じない。韓国や台湾からの目線では、流氷を見ることにもの凄い価値がある。
(例2)隠岐の人にとっては、新鮮な魚介類がイヤになるほど獲れるので価値はなく、カツカレーのような非日常のものに価値がある。来訪者を最大限、もてなすためにカツカレーを供して、不評を買ってしまった。

しかしながら「観光資源」を全く外部の人が、自ら見つけることは不可能です。あくまで地元の人の気づきがあり、それをよそ者目線でおもしろいと感じるレベルに仕立て上げることが必要なのです。
1. 魅力を発掘
地元の提案により、観光資源のタネを見つける(作る)。外の目利きの視点も必要です。
2. 魅力を磨く
せっかく発掘した地域観光資源の魅力アップのため、アドバイザーと地域の担い手の協働作業で、タネを磨き、観光客にインパクトを与えるレベルまで磨き上げます。
3. 試行ツアーで確認
外部の人に実際にお試しで体験してもらい、観光商品として成り立つかどうか確認し、さらに商品化できるまで修正を加える。
ざっくりいえば、地元の担い手と外部のよそ者の目利きがそろって、観光資源が発掘可能になるということです。

では、いかにして、ステップ1を行うか?それには意識のある地元民が少数人数で集まり、アイデア出しをすることです。それはブレーンストーミングという、アイデアを思いつくままホワイドボードに書きだし、批判せず、まとめず、アイデアの距離感を無視して、脳みそが熱を発するまで、アイデアを出しまくるという手法が適切でしょう。
・いわきの誇れるものは?
・外の人が関心を持つものは?
・誰が来てくれているのか
・外から見たいわきの良さ
・弱みは何か
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正直言って、観光の現場に立ったことがないお役人、しかも高級官僚に観光戦略を語って頂くことなど、意味がないと思っていました。しかしながらたくさんの事例に接している方だけに、成功事例・失敗事例の抽象化がなされており、観光というファジーなものについて、成功した事例の共通項がわかりました。

セミナー終了後には、来年度のJRディストネーションキャンペーンとのお付き合いの仕方等も教えてもらい、大きなヒントをいただいてしまいました。一度、仲間を集めてブレストをして、本気で「自分たちだけのための観光戦略作りごっこ」をしたくなりました。
 
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吉田みきと プロフィール

ふるさとの福島県いわき市で、市議会議員として活動を開始しました! いわき市は、今、複層的な問題が山積しています。公認会計士としてのキャリアを生かし、フレッシュな視点で問題点を洗い出します。



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