いわき市は、国際貿易港である小名浜港を持ち、海の荒くれ者も多いため凶悪犯罪が多いという噂を耳にします。本当かどうか調べてみました。福島県内には、13市、31町、15村の計59の基礎自治体があります。まず、その犯罪発生件数では、いわき市は郡山市に次いで、僅差第2位。郡山・いわき・福島市の3市で、福島県全体の刑法犯罪の約6割を占めます。
<出典:Wikipedia等から2009年ベースのデータを集計・加工>
縦軸が、犯罪発生件数、単位は件です。犯罪件数としては、政府統計の刑法犯認知件数とし、殺人、強盗、強姦、暴行、傷害、詐欺、窃盗、放火などの刑法犯を含み、軽犯罪や交通事故(危険運転致死傷など)は含みません。
ただ人口が多い3市の犯罪件数が多いのは、ある意味必然ですので、10万人当たりの刑法犯罪発生率も見てみました。いわき市は福島県59市町村のうち、第5位で、上位10%に入っているので犯罪発生率は高いといって良いでしょう。ただ、犯罪発生件数でも発生率でも、郡山市を下回っていますから、福島県で「一番、犯罪が多い」という言い方は語弊がありそうです。「県内でも、1.2を争うほどの犯罪が発生している」という言い方にとどめて置いたほうが良さそうです。
これらを踏まえた上で、「双葉郡から流入している避難民2万3千人」「福島第一原発の作業員3,000名」による影響はどうなんだ、ということになります。直近のデータを把握し、継続してウォッチしていきたいと思います。<出典:Wikipedia等から2009年ベースのデータを集計・加工>
縦軸が、犯罪発生件数、単位は件です。犯罪件数としては、政府統計の刑法犯認知件数とし、殺人、強盗、強姦、暴行、傷害、詐欺、窃盗、放火などの刑法犯を含み、軽犯罪や交通事故(危険運転致死傷など)は含みません。
ただ人口が多い3市の犯罪件数が多いのは、ある意味必然ですので、10万人当たりの刑法犯罪発生率も見てみました。いわき市は福島県59市町村のうち、第5位で、上位10%に入っているので犯罪発生率は高いといって良いでしょう。ただ、犯罪発生件数でも発生率でも、郡山市を下回っていますから、福島県で「一番、犯罪が多い」という言い方は語弊がありそうです。「県内でも、1.2を争うほどの犯罪が発生している」という言い方にとどめて置いたほうが良さそうです。
参考までに、全国の10万人当たりの刑法犯罪発生率の推移を調べてみました(傷害を除く)。過去20-30年間に比べると、「わいせつ」「強盗」の発生率が高くなっています。いろいろな要因はあるのでしょうが、景気の変動や社会構造の変化等の組み合わせなのだと思います。