吉田みきと ほぼ毎日ブログ

「死して不朽の見込みあらばいつでも死ぬべし。 生きて大業の見込みあらばいつでも生くべし。」 吉田松陰・高杉晋作語録   「金もいらぬ、名誉もいらぬ、命もいらぬ人は始末に困るが、そのような人でなければ天下の偉業は成し遂げられない。」 西郷隆盛・山岡鉄舟語録

2013年04月

名古屋のパチンコ

名古屋はパチンコ発祥の地。名古屋の繁華街である栄のメイン通りには巨大なパチンコ店がずらり。名古屋に仕事で行く用事があり、時間の合間にパチンコ店を観察してきました。

郊外型のP店(パチンコ店)はいわきでもたくさん見ていますが、都心で巨大なP店の存在は違和感があります。街の一等地に500台近くの台を有する巨艦店は、東京でもそれほど多くないと思います。
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入店してみると、ホールには新台の種類、台数は多いし、実際に顧客の入りがいいです。最新作のガンダムの機種が多く置かれていたのが印象的でした。
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清掃が行き届いたホール、清潔なトイレ、スタッフの対応の良さ。さすが本場と感じ入りました。特に写真付きでホール担当のプロフィールを紹介しているのは驚きでした。タクシーや回転寿司屋さん等でも、取り入れられている、店員のプロフィール紹介。人となりが分かる(気がする)ので、店に対する親近感を持ってもらうことが目的です。この傾向は、サービス産業全体に広がりそうですね。
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イエール大学2

前回の続きです。
http://www.mikito.biz/archives/25372325.html

アリサさんが起居している大学構内の女子学生寮を見せて頂きました。10階建の比較的新しい建物でした。勉強できる机とクローゼット、ベッドだけが置かれている小さな個室です。部屋から眺める大学構内は美しいです。
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学生寮は構内のカレッジごとに置かれ、(アリサさんの所属する)Morse Collegeの共用スペースには、清潔なカフェテリアや、ソファ、ビリヤード等が置かれていました。Collegeに所属するメンバーは顔見知りが多く、声をかけ合っていました。
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大学構内はとても広いので、移動に自転車を使う人も多いとか。
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大学は町の中心部にあり、この町の住民にとって最大の職場となっています。大学と町とに垣根がなく、町全体が大学に組み込まれています。商店はほとんどが大学関係者向けであり、ニューヘイブンの町=イエール構内といって良いと思います。
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Yale New Heaven Hospitalという大学附属の病院も見学させて頂きました。こちらは医師数3,200名、研修医600名を抱え、年間患者数が約70万人という、全米第6位の規模の私立病院です。4,000あまり保有するベッドは、すべて個室です。

今回は大学関係者の紹介でしたのでVIP待遇で迎えて頂きました。高校生にも手術着を着てもらい、最先端の脳外科手術室を見学させて頂きました。MRI(磁気共鳴装置)を用いて脳疾患の位置を診断し、そのまま手術台で専門医が腫瘍や脳血栓等の摘出手術を行なうというものです。特筆すべきはその後で、手術中に再度MRIで摘出が完全にできているかをチェックしながら摘出の確認をするということです。MRI確認し、取り切れていないということであれば、再度その場で追加手術もありうるそうです。数年間に設置され装置だけで130万ドルする、当時最先端の機械装置とのこと。
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長期入院患者にとって、自然と触れ合う機会が少ないのが入院の残念なところです。それを少しでも解消するため、広い屋上庭園を造り、自然石、小川、竹木を配置しています。これにより、入院患者は自然の風、空気の匂い、直接の太陽光、季節の温度等を五感通じて感じることができます。この庭園は、面会者にも好評のようで、面会の際、ここでお話をすることも多いそうです。東京の聖路加病院の空中庭園にも雰囲気が似ていました。
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病院屋上に設置されているドクターヘリポートです。週に5-6回程度のドクターヘリの発着があり、緊急患者の搬送(主に受入)に利用されています。単に病院としての格をつけるだけで利用されていない設備でなく、高い頻度で利用されるならば、ヘリポート設置する意義・価値があります。
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ロジカルな田んぼ

サブタイトルが「稲オタクが考えた面白すぎる農法!」です。読むきっかけは、知人からこのGWに、田んぼの田植えの手伝いの声がかかったからです。小学校の田植え実習体験以来の作業なので、Amazonでちょっと勉強してから本番に望むべく、購入しました。
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著者は、農家家庭の静岡県立農業高校出身の元ヤンキー。大学卒業後、一般就職しドロップアウト、青年海外協力隊(エチオピア)で2年間を過ごします。ここで自然の植物が持つ力に目覚め帰国、一度は一般企業に就職するものの、農業への思いを捨てきれず、兼業農家、そして専業農家への決断をします。見よう見まねの体当たりで、無農薬・有機農法の酒米「山田錦」の生産に成功した方です。また「コシヒカリ」の突然変異体を発見し、巨大胚芽米「カミアカリ」の農水省品種登録した、自他ともに認める日本一の稲オタクです。

著者の原典はエチオピア大地での農業と日本の普通の農業の彼我の差です。すなわちエチオピアでは自然に任せ、(肥料もやらず、手間もかけず)収穫量は風任せ、それでも人々が生きていく分は収穫できる。一方、日本は、小さい土地に一所懸命に、手間暇をかけて収穫量増大を目指します。収穫量増大のためなら、機械もいれますし、化学肥料や農薬、ビニール栽培、暖房も最大限に活用します。どちらが良い悪いでなく、農業指導にエチオピアに来た著者が考えたことは、いったいどちらが豊かなのだろうかということ。そうなんです、日本の土壌が貧しいんです。日本は国土の7割が山地のため、急流の川が多いです。急流が大地を削り、豊かな土壌を海へ流してしまう。いまの地表面は残りかすのようなところが多く、どうしても地力が弱いという面があります。そこで著者は、その日本で、作物の大量生産前にどのような農業が行なわれてきたか原点に立ち返ろうを思い立つわけです。

なぜ雑草は生えるのか?何のために耕すのか?肥料を入れないとどうなるのか?放って置いたら稲は育たないのか?なぜ田植えが必要なのか?土を育てるってどういうことか?なぜ田んぼに水を張るのか?おいしい米とおいしくない米の違いは何か?どうして病害虫にやられるのか?そもそも土って何なのか・・・それらすべてについて、著者の(完璧ではないにしろ)実験・試行で明らかにされていくのは痛快です。おそらく農業関係者も知らないことばかりでしょう。

本の内容はかなり技術的なところに入っていくわけですが、静岡県のスタンダードが分るだけでも、素人的に面白い。
・通常の田んぼから収穫できる標準的な量は、1反7俵
・田植えは、苗6-7本で1株、1坪に50株植える
・稲穂が出て約40-55日で草刈り
・1俵=60kg
・肥料を入れる分だけ収穫量は増える(13俵までいける)が、米粒に含まれるタンパク質が増えるため味が落ちる
・田植え後、まったく世話をしない(草取り、肥料なし)でも、1反2俵収穫できる。これが田んぼの素の実力。
・慣行農業では、農協から買ってきた稚苗(2.5葉程度)を機械化農業で植えるのが一般的

著者はいろいろな実験をやっていて興味深いです。著者は稲オタク。希少種の保存や、放射線照射等によらない突然変異体の安定化等も、試験栽培地で継続的に行なっているそうです。

酒米で有名な山田錦の限定栽培では、契約している静岡の純米酒メーカー青島酒造で、著者の名前を冠した、「松下米40」として販売されています。
http://www.yygenki.com/SHOP/121011S.html
著者いわく、日本の農業には可能性があるのだということ。TPPで大打撃を受けるのは漫然と米を作り、農協の言い値で買い上げてもらっている人達です。著者は影響を受けません。すでに販路は確保されているし、有機JASの厳しい基準審査を過去に経験しているので、世界でのブランド化についてハードルは低いと考えているからです。値段だけの競争に巻き込まれないために、どう付加価値を持たせるかは、本来、減反政策を始めた昭和40年代に考えておくべきでした。そのとき(単純な減反政策でなく、有機農法をはじめとする高付加価値への)多様な選択肢を用意していたら、いまになってTPPにおびえることもなかったでしょう。それは今になっても変わっていません。その土地その土地ごとに合わせた農法とその多様性にこそ、さまざまな可能性が眠っています。
 

いわき市消防団春期検閲式

いわき市消防団春期検閲式に参加しました。この検閲式は消防団の日頃の訓練の成果を、市長と消防団長に披露するという目的で開催されるものです。昭和47年に「いわき市消防団」となってから、42回目を迎える歴史ある公式行事です。東日本大震災直後の2011年4月は中止されましたが、昨年から再開されています。消防団員2,600名が参加した、好間工業団地の多目的広場は、消防団員で埋め尽くされました!定員3,800名の消防団員ですから、約7割の消防団員が参加されたことになります。
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この検閲式は、検閲式典の後が本番です。通常訓練・規律訓練が、いわき市の7消防分団の対抗競技として行なわれるからです。この競技はひとつの分団ごと、指揮者の指揮に従いながら、30名ずつの3小隊に分かれて行進し、隊形、隊列を次々と変更していくものです。1歩70cmの基準、8分間の目標時間等が予め決められており、審査員がその規律状況等を採点していきます。
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聞くところによると、団員は当日の1ヶ月近く前から、毎日朝晩訓練を重ねてきたそうです。厳格な規律ときびきびとした動作が連続するこの訓練が安全な消防活動につながり、緊急時の要となることが体感できました。

規律訓練協議成績結果は、競技の途中で中間発表もされます。ご自分の支団の暫定順位が気になります。実は直近3年間(平成21年-平成24年)、第3支団が優勝を独占中。4連覇がかかっているため、熱が入ります。
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規律訓練競技成績 結果
第1位 第3支団(勿来・田人地区)
第2位 第4支団(常磐・遠野地区)
第3位 第5支団(内郷・好間地区)
第4位 第6支団(小川・三和・川前地区)
第5位 第7支団(四倉・久ノ浜・大久地区)
第6位 第1支団(平地区)
失格 第2支団(小名浜地区)

結果は(大方の予想どおり)第3支団の優勝・4連覇達成となりました。素人の私から見ても確かに、規律・統率が最も良くとれていたと思います。すべての団員の方の普段からの訓練に敬意を表すると共に、日常の市民の生命と財産を守ってくれる活動に感謝したいと思います。
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なお、行進ラッパを吹く「ラッパ隊」も消防団員の方です!行進曲をラッパのみで演奏します。ご存じかもしれませんが、ラッパには音程を調整する器具がありません。唇から出す息の量だけで音程を調整しているんです!すごい!楽器オンチの私にはとてもマネができない!と思いました。
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天気と風にも恵まれ絶好の日よりでした。好間工業団地の多目的広場は初めてでしたが、野球が4面とれるくくらい大きなグラウンドでした。
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イエール大学1

アメリカのイエール大学を訪問しました。同大学はニューヨークから北東へ110kmほどに位置するコネチカット州ニューヘイブン市の私立大学です。1701年創立で、アメリカでは3番目に長い歴史を持っており、アメリカ東部の名門大学群アイビー・リーグに所属する8大学のうちの1校である。また、学部課程のランキングでは毎年ハーバード大学、プリンストン大学と共に3位以内に入っている、超難関校です。
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 今回は、高校生のNY訪問の同行として、ホレースマンスクール、イエール大学訪問の一環として来ました。
http://www.mikito.biz/archives/25506909.html
磐城高校ーイエール大学のスカイプ通話でご協力頂いている、イエール大学在籍中のアリサさんに、ご自分が通っている(というか、キャンパス内の寮にお住まいです)大学構内を案内頂きました。
http://www.mikito.biz/archives/20559115.html

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まずは図書館 です。大学の蔵書数は、1100万冊を超え、大学図書館としては世界第2位(1位はハーバード大学)。蔵書の約半数は、ゴシック様式の巨大なスターリング記念図書館(地上7階建てで各階が2層に分かれている)に収められています。
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大学入学後、1年時は決められた学生寮に入ります。その後、専攻を決めCollegeに移るそうです。なおイエールはこれまで5人の大統領を輩出しています(クリントン夫妻、ブッシュ親子も卒業生)。彼らも1年時には同じ建物で起居していたかに思いを馳せると感無量です。
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大教室での心理学授業を聴講させていただきました。大教室であるにもかかわらず、一方通行のマス教育でなく、質問のやりとり等も見ることができました。ハーバードのサンデル教授の白熱教室とまではいきませんが、教師から生徒に対する問いかけ、それに対する生徒の見方等、かけあいが興味深いです。また生徒が熱心のPC(主にマック)でノートを取る姿勢が印象的でした。内容が内容なだけに授業内容は理解不能でしたが・・・
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次回に続きます。
http://www.mikito.biz/archives/26192375.html

イオンモール京都

京都に行く機会があったので、駅前に立地(徒歩8分)するイオンモール京都店に立ち寄りました。京都にはこの京都駅南口のイオンモール京都の他、北口の五条にも、別のイオンモール京都五条店があり、都市型でありつつも顧客を奪い合う共食い(カニバライゼーション)状態にあります。
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イオンモールのの基本形は総合スーパーイオンをキーテナントとし、サブテナントとして家電、スポーツ等の大型専門店、百貨店をモールの両サイド配置し、100店以上の専門店モールでを結ぶリージョナル型(広域商圏型)のモール型ショッピングセンターです。シネマコンプレックスも併設されているケースが多いです。敷地面積10万m²以上、商業施設面積6万m²以上、駐車台数3,500台以上で、郊外、準郊外を中心に展開するものです。
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その基本形からすると、イオンモール京都は都市型でありため、規模もやや小さく(それでも商業施設面積45,200m²、約140店舗)、また総合スーパーイオンが入居していないという違いはあるものの、シネコンや大型書店、大型商業施設ゼビオ等が入居しており、モールを形成していました。 

シネコンのスクリーン数は12。そのうち1-2のスクリーンは常時、3D対応の作品を上映しています。中規模のスクリーンを多数用意して、顧客を待たせない、また作品の選択肢を広げるというのは、デジタル映画時代(フィルム時代は、物理的に複数のフィルムを準備できなかった)において、もはや必須といえるでしょう。
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キーテナントとして、大型書店(大垣書店)、大型スポーツ用品店(スーパースポーツゼビオ)が入居していました。書店の規模は、1フロア貸し切り、書物検索機が3台も設置されている巨大なもので、鹿島ブックセンターの数倍の規模でした。圧倒的な品揃えから、それぞれのテナントのみを目的に来店される方も少なくないでしょう。
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京都で、福島県出身のゼビオを見るとは思いませんでした。スーパースポーツゼビオは、どの大型店舗も店内に巨大な動物(クマやオオカミ等)の剥製を置くことをポリシーとしているらしく、こちらでは人の背丈ほどもあるヘラジカの剥製が、店頭で偉容を誇っていました。自然の中にはこんなに大きな動物がいて、地球の一員として私たちと共に生きている、ということを伝えたいというコンセプトなのでしょうが、デカ過ぎて子どもが怖がるような気もします・・・
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専門飲食店街とともに、フードコート、プレイランドも充実していました。家族連れを呼び込み、買い物をするしないに関わらず、リーズナブルに半日過ごしてもらう、そんなコンセプトがこちらでも見られます。独立系商業者によく見られる「売らんかな」の態度がないところが、かえって一般消費者が立ち寄るハードルを下げているのでしょう。
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小名浜に建設予定されているイオンモールも、イオンモールとしては中規模のものとなると噂されており、おそらく店舗数もやシネコンの併設等、イオンモール京都店と大きく違いはないでしょう。既存の商業店舗の経営にとっては強力なライバルの出現ですから、否応なく生き残り戦略を再検討しなければなりません。 新規参入者(イオン)に対する参入障壁を上げて対抗するのではなく、自らの市場ポジショニングを再検討して、自らの強みを活かせるよう準備しておくことになると思います(イオン営業開始まで、あと2年の準備期間があります)。要点は、既存事業者が消費者のためにどんなメリットがあるか、どんな付加価値を付けることができるかだと思います。

一方、消費者視点では、イオン参入により買い物や余暇の選択肢が広がることになるでしょう。また経済学(DDSS曲線)の視点では、供給サイドの増大によりSS曲線(供給曲線)が右方向にシフトすることにより、供給量増大・価格低下をもたらします。それはプラスの消費者余剰を生み出すため、消費者にとって好ましいということを意味します。

既存の商店街を壊すので保護が必要との指摘もあろうかと思います。まず、そこには地場産業としての産業・文化保護なのか、それとも既存事業者の生活のための生き残りを目的とするのかで話しは変わってくると思います。前者であるなら、地場産業保護がどのように地域消費者にメリットがあるかを明示しなければ、そしてそれに賛同する人が多数いなければ、議論に乗りません。後者であるならば、それが地域消費者に受入れられるものなのか議論が必要です。

このように分析していくと、既存事業者を大事にしない市場原理主義者、とのレッテルを貼られそうです。私もいわきに生まれ育った人として、いわきの事業者には事業継続を通じていわきの文化に貢献して欲しいと願っています。ただ膨大な先人達が考えだした現状分析の理論や枠組みを用いないのは、歴史を冒涜するようなものとも考えているのです。「小人は経験から学び、大人は歴史から学ぶ」との格言があります。先人達の残した理論や枠組みを用いその上で、新たな発想を加えてあるべき政策・行動を考えていくというのが筋ではないかと思うのです。実のない、結論を目指さない議論を延々と続けるのではなく、何がいわき全体にとって良いことなのか、そのための犠牲があるのか、犠牲を補うための方策はあるのか等を、筋道たてて、義を貫いていかなければ、声の大きい人や権威のある人の意見が通ってしまうことになります。それこそ名著「失敗の本質」の書かれていることです。
http://www.mikito.biz/archives/20737667.html

高校生の「春休み米国訪問プログラム」2

今月に開催された、高校生の「春休み米国訪問プログラム」の帰国報告です。
<概要については、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/25506909.html

今回の訪問の目的のひとつは、スカイプ通話で毎朝、画面を通して話しているイエール大学生に直接会うことと、彼らに対して被災者本人(訪問した高校生は全て、何らかの形での被災者)の口から直接、英語で被災体験及びその後の支援に対する感謝の言葉を、自らニューヨークで表現することです。

高校生ひとりひとりが、英語で原稿を書き、自分で撮った写真を素材にパワーポイントスライドを準備してきました。それをイエール大で、スカイプ通話に協力してもらっている学生と日本語科を選択している学生を中心に集まってもらい、「震災の記憶」と題して発表、プレゼンテーションを行ないました。
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被災地の写真をともに話した内容は、いわきの私から見ても、心に刺さるものがありました。高校生はそれぞれ、自宅が津波で流された家庭、職場が消滅した家庭、家族で市外に一時避難した家庭等、被災の程度の軽重はあります。それぞれの立場から、当時どのように震災を捉えたか、その後の各地からの支援を受けてどう思ったか等を語りました。何人かは、震災を踏まえて今後の自分の将来・夢が少し変わったことを話しました。いわきの被災者しか語れない事実や思いを、日本語だけでなく英語で発信することで、はじめて英語圏の方に事実を知ってもらうことができるということを改めて体感したと思います。


開始当初は集まった大学生に緊張感がなかったのですが、次第に真剣なまなざしで耳を傾けてくれるようになりました。6人の高校生の発表後には、質疑応答が行なわれました。当然、事前準備のない(台詞が準備されていない)質問とその場での回答なので、あたふたしたところはありますが、我々同行者のヘルプを借りつつ、なんとか自ら英語で回答を心がけていました。
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質疑終了後は、デリバリーのピザをほおばっての懇親会(アルコールなし!)。国は違えど年齢は2-3才しか違わない同年代、話ははずみました。特にスカイプで一度でも直接話した学生とは話が合ったようです。この場で、数人の学生から、この夏にぜひ日本、そして被災地を訪問して、何か役に立つことをやりたい、という申し出がありました。もしいわきを訪問してくれるのであれば、(お客様としてではなく)被災地を体感してもらい、そして復興に役立ったといえるようなプログラムを準備して受入れてあげたいと、思います。
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<イエール大学について>
http://www.mikito.biz/archives/25372325.html

同様のプレゼンの、ホレースマンスクールという私立高校でも行ないました。こちらは、1週間の授業体験をさせていただいたクラスメート及びホームステイさせていただいたホストファミリーに集まって頂きました。クラスメートに司会をお願いし、6人それぞれが短い発表を行ないました。日本の中での被災地の位置や、自ら撮った自宅やご両親が勤務している工場、海岸の状況等を、解説しました。事前に自分で調べて、きちんと伝わる英語の台詞にしました。これまで英語は受験のためにしか勉強したことがありませんでしたが、今回初めて他人に伝える手段として英語を体感できた(実際に伝わって、相手が自分のいいたいことを理解した)ことは、今後の英語との関わりを深めることになると思います。
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<ホレースマンスクールについて> 
http://www.mikito.biz/archives/25372345.html

手前みそかもしれませんが、参加した高校生にとってはOpen your eyesという目的が達成できたのではないかと思います。(英語という言語の問題でなく)新しい環境に飛び込むことによって得られるものは、じっと今までの環境で努力することだけでは得られない、既存の枠組みで計れないモノであることが体感できたはずです。ぜひ今回の経験を家族や友人に広めて、外の世界や新たなことに一歩踏み出す勇気は、とても成果が大きいということを分って欲しいと思います。今回は私の旧知のNPOさんの無償の人的支援とともに、高校生の渡航費等の資金的援助を受けて実現することができました。今後、プログラムを継続するために、(私も無償協力しますし)プログラムへの新たな賛同者・協力者を募って、今後も継続して活動いきたいと思います。

高校生の支援が目的で同行した今回のプログラムでしたが、非常に自分の勉強にもなりました。現場授業の方法の相違だけでなく、高校教育制度、大学受験の仕組み、個性の育み方、学費、進路等、10日間の日程期間中に、同行した磐城高校の先生や現地の先生、ホストマザーらと、延々議論できたのは大きな大きな収穫となりました。

いわき民報(2013.4.23)に掲載されました。
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いわき民報(2013.4.23)に掲載されました。 
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チューブレスタイヤ交換

普段使いしているクロスバイクのタイヤに、細かなヒビが入ってきてしまいました。おそらく表面ゴムの劣化に伴うヒビと思われます。それほど気にしない向きもあるのでしょうが、使用しているのがチューブレスタイヤであり、少しでもバーストの危険性を考えて、早めにタイヤ交換することにしました。
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自転車専門店に行ったのですが、チューブレスタイヤは超マイナー種。ホイールサイズは700×23Cという、極めて一般的に普及しているロードレーサーのサイズにも関わらず、そのチューブレスタイヤの在庫は、たった3種類でした(ちなみにクリンチャータイルの在庫は、50種類以上)。しかもチューブレスタイヤは、1本当たりの単価が高額。チューブレスタイヤの利点は、非常に軽い事です。そうはいっても、チューブレスホイールを選択して本当に良かったのか、悩みます。

結局、購入したのはIRC Road Liteというロード用チューブレスタイヤ。乗り心地重視のエントリーグレードです。お値段は、1本5,700円。前後合わせて約15,000円(工賃込み)です。ロードバイクに対する年間のメンテ費用としてはリーズナブルなのでしょうが、普段使いの自転車に対するコストとしては、かなりイタイ出費です。
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タイヤ交換に合わせて、前後ディレーラーのシフト調整もやってもらいました。それまでもシフトチェンジにあまり不満はなかったのですが、調整後はとびきり、調子が良くなりました。シマノの105のディレーラーが、きっちり1段1段ごと完璧にシフトアップするのは、快感の一言です。たった数百円のギア調整費は間違いなく、体感の費用対効果が高いです。 

大津市子どものいじめの防止に関する条例

滋賀県の大津市議会は、議員提案で「大津市子どものいじめの防止に関する条例」を制定し、今月から施行開始になりました。これは平成23年10月に起きた、大津市いじめ自殺事件を契機に、議会が独自に全国に先駆けて条例を制定したものです。当時、滋賀県大津市内の市立中学校の当時2年生の男子生徒が、いじめを苦に自宅で自殺するに至った事件です。事件前後の学校と教育委員会の隠蔽体質が問題視され、大きく報道されたのは、記憶に新しいところです。 
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大津市議会事務局の担当者から経緯、課題等を伺ってきました。まず議員提案による条例制定の仕組みを作り(平成23年6月施行)、その後にいじめ防止条例を制定する(平成25年4月施行)という2段階で行なわれました。
条例の特徴は、以下の5点です。
・子どもの役割を明確化
第7条「子どもは、互いに思いやり共に支え合い、いじめのない明るい学校生活に努めるものとする」(条文そのまま)。ともすれば子どもを取り巻く環境のみに力点が置かれ、当事者そのものである子どもについて見落とされがちです。子どもに対する押しつけではないかという反対意見もありましたが、そもそも子どもはどうあるべきかを明確化しました。

・市執行部に対して行動計画策定を義務づけ
第9条「市は、基本理念にのっとり、子どもが安心して生活し、学ぶことができるいじめのない社会の構築を総合的かつ計画的に推進するため、いじめの防止に関する行動計画を策定するものとする」(条文そのまま)。
市の執行部(教育委員会でなく)に対して、いじめ防止の行動計画策定を義務づけました。
これまでは学校は教育委員会の管理下にあって、市の執行部は手出しができませんでした。
これにより学校は、行動計画という一定の拘束を受けることになります。

・事件を風化させない仕組み
第10条「子どもをいじめから守り、社会全体でいじめの防止への取組を推進するために、毎年6月及び10月をいじめ防止啓発月間とする」(条文そのまま)。いわき市でも23年前にこどもの自殺がありましたが、年月の経過による事件の風化は否めません。忘れさせないために、年2回の啓発活動を義務づけました。

・財政的措置
第13条「市は、この条例の目的を達成するため、適切な財政的措置を講ずるものとする」(条文そのまま)。
いじめ対策費として3億4千万円を平成25年度予算に計上しました。市の単独経費としても約2億円の支出を見込んでいます。その内容は53校ある市立小中学校へ、それぞれ教員資格を有した1名のいじめ対策専属の教諭を配置することが主です。担任を持たないこの教諭は、いじめ相談、調査や、他校との連絡、啓発活動等を専属として1年間活動する予定です。急遽新たに53名の教員採用となるため、退職者や産休中で教員資格を有した方等を活用しているそうです。今月から始まった制度で、どのように運用されるかは未知数ですが、いずれ本当にそのような活動が各校ごとに必要か、市の予算を毎年2億円も投じて、どれほど効果があるのか、他の手段はないのか等の検証がなされていく予定です。

・市長の付属機関にいじめを守る委員会設置
第14条「市は、相談を受けたいじめについて、必要な調査、調整を行なうため、市長の附属機関として、大津の子どもをいじめから守る委員会を置く」(条文そのまま)。いじめ対策を教育委員会任せにせず、市長の責任で調査等を行なうこととしました。また委員会メンバーを、外部の弁護士、第三者とし、透明性を高めています。
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これらの条例は、大津市立中学校におけるいじめに関する第三者調査委員会の報告書の提言内容がベースになっています。ホームページに全編を掲載されています(プライバシー保護等のため、黒塗り部分あり)。全文を同中学校職員全員に配布したそうです。 
http://www.city.otsu.shiga.jp/www/contents/1359682792674/

報告書によれば、教育委員会の組織や内部メンバーを防御する隠蔽体質とともに、マスコミの過剰報道が問題点として指摘されています。全文を読むのはちょっと大変なので、もう少し説明すると以下の項目となっています。非常に要点を突いて問題点が抽出されています。急いで作成されたため校正が今一歩であること、委員の立場によって文章にやや偏りはあるという欠点を補ってあまりある、内容が濃い報告書になっています。後は、指摘された問題を解決するために、誰が、いつ、どうやって行動するかを知恵を絞って考えることです。
○学校の事後対応の問題点
・ 事実究明の不徹底
・教員間の教訓の共有化の不存在
・事態沈静化の重視
・いじめ加害者への対応
・スクールカウンセラーのあり方
・学校のあり方
 
○市教育員会の事後対応の問題点
・平時における危機管理体制整備の欠如
・市教育委員会の主体性、指導力の無さ
・学校任せの事実解明
・市教育委員会から県教育委員会、県教育委員会から文部科学省への報告の遅れ及び内容の杜撰さ
・市教育委員会の委員の問題 

○事件当事者としての学校・市教育委員会共通の問題点
・初期対応の拙さ
・事実調査より法的対応を意識した対応を取ったこと
・調査の打切りが早いこと
・事後への対応に主体性がないこと
・自死の原因を家庭環境問題へ逃げたことー組織的防衛に走ったこと
・学校、市教育委員会が自らの手で事実関係を解明し、それを生徒、保護者に返すという意識に欠けていること
・地域関係者との連携の不備
・調査の透明性を確保する必要性
・報道に対する対応のまずさ
・課題としての遺族への対応

○マスコミの問題点
・センセーショナルな報道合戦
・生徒に対する大手新聞社の過剰取材
・求められる真摯な報道姿勢 

この提言に基づき、市長部局には「いじめ対策推進室」及び常設の第三者機関として「大津の子どもをいじめから守る委員会」を、教育委員会には「学校安全推進室」が設置されました。現在、教育委員会で提言に対する具体的なアクションプランを作成中だそうです。第三者報告書内で、教育委員会の隠蔽体質が何度も指摘されていますので、どのようなアクションを自らとるのか注目していきたいと思います。

名古屋市立東部医療センター 地域医療連携

名古屋市立東部医療センターを訪問しました。こちらは地域医療連携として病院-診療所(病診連携)、病院-病院(病病連携)を強く意識された運営をされているところです。いわきの病院同市の連携(特に、共立病院と開業医との間の連携)があまりうまくいっていないので、連携をどのようにすれば良いのか把握したいというのが訪問の目的です。
 
東部医療センターの病院自体のスペックは、正直言って高くはありません。病床数(共立病院の2/3)もとりたてて多いわけでもなく、地域救急病院指定(2次)も今年になってやっと取得(共立病院は、もうひとつ上の3次救急まで取得済み)したところです。共立病院より唯一優位に立っている点は、物理的にも古いにもかかわらずDPCⅡ分類(医療機関のトップ10%を指定)されていることくらいです。。
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東部医療センターの概要
許可病床数 498床(一般488床、感染症10床)
診療科数 25科
全職員数 常勤640名、非常勤124名
医師数 常勤88名、シニア14名、研修医16名
看護職員数 常勤406名、非常勤15名
診療実績 外来患者数 861人/日、入院患者数423人/日、平均在院日数13.5日、手術件数3,608件(平成24年度)

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では、どうして地域医療連携がうまくいっているのか。民間病院出身の佐藤孝一病院長自らが説明して下さいました。就任当時の平成21年度は、大きな営業赤字を抱え、病院・診療所間で患者を紹介するなど短期的な収益悪化を伴う地域医療連携など考えられる状態ではなかったそうです。単なる大きなかかりつけ病院という位置づけです。
当時の病診連携の実績 平成15年 登録医師数400名、年間紹介患者数2,955名
理由は単純にいって、患者紹介は経営的には顧客の取り合いで、競争相手を利することだからです。

しかしながらこれは部分最適であって、医療システムの全体最適になっていませんでした。総合病院に患者が集中し混雑し、待ち時間が長くなり、ドクターが疲弊する一方、高度医療・緊急医療を必要としている患者に医療サービスがいきわたらないという悪循環だったわけです。同時に診療所としては、高度な検査機器を利用することができず、医療サービスの技術的限界がありました。

だからこそ病診連携し、高度な検査や診療が必要な患者を、かかりつけの診療所から病院に移し(紹介)、病院で治療を受けて安定状態に入った患者については、地域のの診療所へ戻す(逆紹介)したほうが、医療全体最適に資するというわけです。その指標となるのが、紹介率、逆紹介率です。

・紹介率アップの取組み
初回来院報告、退院時報告の徹底により、連携医からの信頼を得て、次の紹介へつながる
・逆紹介率アップへの取組み
紹介患者数が急上昇し、外来がパンク状態になり、症状が落ち着いている患者を積極的にかかりつけ医へ逆紹介する動機付けとなった

これらの施策により、平成20年 紹介率28%、逆紹介率20.2%→平成23年度 紹介率43%、逆紹介率63% を達成しました。平成24年の登録医師数622名、年間紹介患者数10,679名、逆紹介患者数17,210名です。
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特筆すべきは、市及び市の病院局の指導で地域医療連携をやっているわけでなく、病院そのものの生き残りのために地域医療連携をやっていることです。これはいわき市と大きく異なっており、非常に重要な違いと捉えました。名古屋市も市立病院の経営問題(経常的な赤字)を抱えており、5年前は5つあった市立病院を順次、売却・統合・指定管理者制度へ移行、独立法人化することで、現在は2つに減少させています。東部医療センターはその2つのひとつで、やはり1年前までは経常的に数十億円の赤字を継続して発生させていました。

その対策として、3つの特徴的な施策例を、地域医療連携室の山田主幹に説明頂きました。山田様は、看護師として医療現場に立つ一方、 地域医療連携室のメンバーとして、診療所との提携、各種データの整理、資料作成、外部団体へのプレゼンテーション、現場ドクターとのリレーション等、幅広いバックオフィス業務を兼務されている方です。データ重視の分析と、現場の声を聞いた手法は、経営管理の王道だと感じました。
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参考となった具体的な施策例を3つ挙げられました。
1.電話連絡
紹介患者の術後には、紹介して下さったかかりつけの開業医へ、手術完了の報告を入れる。
目的:かかりつけの医師は、紹介した患者がどのような治療を受けているか、いつも不安である。完了報告の電話を手術室から入れてあげることで、開業医の東部医療センターに帯する信頼度が向上する。安心できる。

2.開放型病床の活用
開放型病床を増やし、紹介して下さったかかりつけの開業医と共同して治療方針を決める
目的:かかりつけの医師が関与することで、患者は安心する。またかかりつけの医師は、見ず知らずの頭部医療センターの医師に自分の患者を紹介するので、当初は非常に不安。自分も東部医療センターの検査機器等を使って、検査や病状を確認できるため、紹介しやすくなる。

3.医師へつながる24時間ホットライン
宿直担当の医師の協力を得て、24時間いつでも医師へ電話連絡できる体制としました。これにより救急患者の受入や病状の変化等、対応できるようになり、顧客満足度が向上。

上記いずれも、現場医師・医療スタッフ・管理スタッフの協力がなければ実現不可能な施策です。病院経営の要諦は、彼らの職務に対する適切な動機付けをし、いかに生き生きと笑顔で、(労力としては大変なことを)やってもらうかだと思いました。よく経営においては、顧客満足(CS)とともに従業員満足(ES)が重要といわれますが、まさに同じです。

一方、当方の質疑応答の中で、課題も挙げられました。市立病院であることの限界です。すなわち人事制度や稟議システムが、名古屋市の制度の枠組みであるため、弾力的な報償制度や、医師・スタッフ採用ができないこと、そして投資するには(医療現場を知らない市当局に対して)多大な労力をかけて説明、資料作成しなければならないことです。また、事務職の定期異動があるのも課題だそうです。事務スタッフは、(医療スタッフと異なり)市全体の採用職員であるため、職員としても医療現場に就職したという意識より市役所に就職したという意識が強いとのこと。ある程度医療現場で経験を積んでも定期異動となってしまい、さまざまなノウハウを事務スタッフ個人に蓄積していくことが難しいのです。
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当病院も全国的な医師不足の中、在籍医師のほとんどが、地元の名古屋市立大学医学部(1学部定員92名)出身者で占められているそうです(一部、名古屋大学医学部出身者)。やはり医師の地元志向は強いと感じました。手術の術式の共通化等、また先輩後輩のコミュニケーション、働く動機付け等を考えれば、ある程度地元出身大学出身者で構成するのが望ましいのでしょう。そのための施策として、研修医に対して愛情を持って育てることだと断言されていました。病院HPを見ると118ページも及ぶ初期臨床プログラムを用意し、いかに当病院で研修すれば一定の技術レベルに達するかアピールしています。
http://www.higashi.hosp.city.nagoya.jp/pdf/iryou/kensyuu/h24initial_clinical_training_program_20121130.pdf

また名前入りで所属医師を紹介しています(いただいたパンフレットにはすべの医師が顔写真付きで紹介されていました)http://www.higashi.hosp.city.nagoya.jp/outline/ishi.html

当病院を巣立って開業医となられた方は、病院内部の理解者として、病診連携事業の一番の提携先になってくれているそうです。病院関係者が笑顔で働ける職場の実現、これが研修医の応募や、OB医師の協力が得られる源泉ではないかと思いました。
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(東部医療センターHPより転載)
 

復興庁 福島のための平成25年度予算

衆議院議員会館にて、復興庁の担当官3名に来てもらい、福島県に対する予算措置の勉強会を行ないました。勉強会ではあったものの、当方らからいわき市の現状を伝達し、さらに要望・陳情等もさせてもらいました。双方向の質疑応答もでき、2時間あまりでしたが有意義なネットワークを持つことができました。
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福島の復興・再生に向けた平成25年度予算のポイントを説明頂きました。いわき市に関連する項目は以下のとおり。
1. コミュニティ復活交付金 503億円
災害公営住宅の建設のみならず、関連基盤整備事業として、道路改良や学校施設、公園、市民農園等の整備も含まれる。またスクールバスの運行や地域住民と避難者の交流事業も補助対象となる。補助率は7/8。
2. 子ども元気復活交付金 100億円
いわきに戻ってくる方向けの公的賃貸住宅整備だけでなく、地域スポーツ施設、水泳プール、都市公園における施設整備も含まれる。こどもの運動や遊びの支援(イベント開催等)が補助対象となる。補助率は(実質的に)10/10。
3. 浮体式洋上風力発電の実証研究 95億円
すでに丸紅様を事業主体として、予算100億円で始まっている福島県沖の実証実験の、今年度追加予算措置です。
4. 市民交流型再生可能エネルギー導入促進事業 5億円
市民が再生エネルギー発電を体験できるような設備の設置、自由に立ち入れる見学スペースの設置、展示パネルの設置が補助対象です。また学校を含む公共施設が再生可能エネルギーの発電及びそのための蓄電池導入の費用も補助対象。
5. 津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金 1,100億円
雇用創出のため、製造業、サービス業を営む会社が、工場立地する場合に、用地取得、建屋建設、生産設備の設置の初期の工場立地経費等が補助対象。補助率は、大企業1/3、中小企業1/2。
6. 中小企業組合等共同施設等災害復旧事業 250億円
いわゆるいままでのグループ補助金制度の延長。補助率は3/4。さらに事業者負担となる残りの1/4も高度化融資制度により、かなり低利の資金調達が可能。
7. 福島県における観光関連復興支援事業
県が実施する風評被害対策等に対して、総事業費の8/10を補助。

復興庁の職員は各省からの寄せ集めで、統率がとれていないという批判をよく耳にしますが、守備範囲が広大なため、仕方のない面があると思います。しかし、説明およびその内容を私が精査する限り、復興庁の本気度が伝わっています。復興庁はどうしても福島と距離があるため、地域の実情をすべて把握することができません。復興庁が福島支援のために創ったこれら制度を、どう福島県及びいわき市が地場産業復興のために有効に適用していくか。われわれの力量と知恵が問われています。

当方らからは、特に以下の4点を復興庁主導で大枠を主導してほしい旨を要望しました。
・町外コミュニティの制度設計
・中間貯蔵施設の建設、警戒区域内市町村自治体への説得
・避難している方の、現居住地(いわき市)への住民票の移動
・避難している方の、現居住地(いわき市)での市民税課税

勉強会には、いわき市選出の自由民主党国会議員4名全員がいらっしゃいました。写真は左から、坂本剛二衆議院議員、吉野正芳衆議院議員、岩城光英参議院議員。
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取材や会議等ご多忙の中、森まさこ大臣も勉強会に来て下さいました。これから福島の状況を説明する会議に出席予定とのこと、本当に分単位のスケジュールだそうです。
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衆議院議院会館の地下には、プロジェクターやマイク、ホワイトボード等が常備された使いやすい会議室が複数用意されています。いつでも会議できる環境はうらやましい限りです。
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小水力発電

京都嵐山の桂川に設置された小水力発電事業の現地をこの目で見ました。説明くださったのは嵐山保勝会の吉田様です。この発電により、渡月橋の夜間照明電力をまかない、余剰は関西電力へ売電するというものです。日本で初めて、国交省管轄の一級河川へ市民事業者が小水力発電した例として、ベトナムのアウンサンスーチー氏も見学された施設です。
http://www.asahi.com/international/update/0414/TKY201304140055.html
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小水力発電設備 [諸元]
  ○落 差    1.74・(平常1.34・程度)
  ○最大使用水量 0.55・/s
  ○最大出力   5.5kw(平常4.3kw)
[水車]  ○サイフォン式プロペラ水車
[発電機]  ○三相誘導発電機 200v 60Hz
[運用形態]  ○低圧系統連係  ○逆潮流あり(余剰電力の売電)
[照明設備]  LED照明器具 / 単相 100V / 容量1kw / 光演出機能  自然石使用 / 計60基
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(出典:保勝会HPより転載)

発電機はチェコ製で設置費用は3,400万円(照明設備除く)。設置の際にNEDOから730万円の補助金支給を受けたそうです。設置作業自体は、京都の工事業者に発注しました。
年間の売電収入は@20円(本来、水力は@34円だが補助金等の調整あり)で、年間60万円程度、それに対しランニングコストは、年1回のオーバーホールで12万円のみ。収支は年間48万円のプラスですから、投資回収に約55年かかることになります。なお、発電設備は、ざっと40年~の耐用年数だそうです。

もっとも上記計算は、照明分のコスト削減を考慮に入れていませんし、日常メンテナンスの費用も入れていません。水を流している以上、枯れ葉や流木で詰まることがあるため。毎日朝と夕方に、保勝会の方が点検をボランティアで行なっています。
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注目されている理由は、設置に関する高いたくさんのハードルを乗り越えて、どうやって設置までこぎ着けることができたかということ。特に日本初の事業に対して、関係省庁や、地元関係者の同意をどのようにして得たのかという点です。
国土交通省(河川管理者):1級河川への発電所設置ということで、通常の水力発電に要求されるような膨大な図面、設計図書を要求
土地改良区(堰の管理者):堰の使用や強度に影響がない技術証明を要求、また複数回にわたる説明会
下流の関係者(水利権):流入水量や水利権に影響がないことを説明
いずれに対しても丁寧に、時間をかけて(3年以上)説明を行ない、合意を得たとのこと、相当な労力がかかっています。

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京都嵐山保勝会とは、京都に40個ほどある保勝会の一つ。京都の景観を保つことにより、郷土の伝統と歴史を地元民、さらに観光に役立てようとする任意団体で、京都嵐山地区の事業者を中心に200名ほどで構成されています。年間の会費は12,000円で、通常は街なかの清掃活動等を行なっています。今回、ご説明いただいた吉田様もその会員のひとりで、本業は嵐山で喫茶店を経営されている方です。
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実質的嵐山保勝会が運営を行なっていますが、名目上は合資会社嵐山保勝会水力発電所というペーパーカンパニーが運営することになっており、会社代表が吉田様です。
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 本日はやや水量が少ないせいか4.0kwを発電中でした。平均で4kw程度発電し、1kw程度を橋の照明に使い、残りの3kwを関西電力に売電しています。
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 渡月橋に設置された、歩行者の足下を照らすLED照明です。日中は消灯していますが、夜になると3原色の強弱を付けた季節によってイルミネーションを変えるという仕掛けをしています。自然石をモチーフにした照明灯60基(鋳物)は、風景にうまくとけこんでいます。

同じ再生エネルギーである、小水力発電と太陽光発電を比較してみました。
発電量 設置コスト 維持コスト 売電単価
小水力発電 4kw 4千万円 12万円(+日常清掃) 34円
太陽光発電 2-3kw 数百万円  基本的になし 40円

水力発電は、太陽光と比較して、発電量に大きな差がないにもかかわらず、設置コストは10倍、さらに売電単価でも不利なため、経済的には設置は望ましくないことになります。また、毎日の日常清掃(枯れ葉や流木がつまらないよう)の手間が加算されます。まったく手間に見合わないことになります。

しかし嵐山の小水力発電+渡月橋のLED足下照明事業は、発電事業が真の目的ではないということが分りました。嵐山の「まちづくり」であり「人づくり」の一環なのです。この事業を契機に、地球環境と景観美化をあらためて地域のみんな(嵐山保勝会)で取り組もうという意気込みの表れです。設置後は、地元の高校生が年に数回、桂川に胸まで浸かってごみ清掃等を始めたそうです。地元のおとな(吉田さんをはじめとする嵐山保勝会のメンバー各位)が、先導をきって、それぞれの時間を出し合って活動する姿は、正直かっこいいと思いました。ボランティアというと、安い労働力、責任のない仕事、というイメージがありますが、いずれにもあてはまりません。このようなおとなの後ろ姿を見て、地域の子ども達が地域を好きになり、環境や景観について意識を持てる素晴らしいサイクルができるのではないかと感じました。
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映画立入禁止区域、双葉-されど我が故郷-

4/21(日)にアリオスで、映画「立入禁止区域、双葉」が、上映されましたので、見て来ました。東日本大震災後に起きた福島第一原子力発電所の事故により、立入禁止区域となった福島県双葉郡の現状を追ったドキュメンタリー。第1部が小演劇と、本編映画、第2部が撮影担当のプロデューサーを交えたトークショーでした。

(記録映画/2012年/HD/上映時間99分)監督:佐藤武光、ナレーター:市原悦子
製作◆「立入禁止区域・双葉」製作委員会    企画◆Fukushima FUTABA Project
制作・配給■イメージ・サテライト  配給協力■アップリンク
【スタッフ】 構成・監督=佐藤武光/撮影・編集=大越康男/音楽=水岡のぶゆき
        エグゼクティブ・プロデューサー=中橋真紀人/プロデューサー=長尾国満、新井英夫、佐藤武光
<予告番>
http://www.youtube.com/watch?v=PTW3E3S6KsI

本編の映画は、3.11の1ヶ月後から半年かけて「立入禁止区域」「警戒区域」に文字どおり、立入って映像に収めた貴重なものでした。警察による非常線が張られており、自由に立ち入れない状態であったことと、マスコミは自主規制し警戒区域にはカメラが入っていませんでした。双葉高校出身の佐藤氏がカメラを携えて、双葉の実家に戻るため、フリーランスの報道であること等をアピールして、手を変え品を変えて警官が止める非常線を突破していくのは印象的でした。

震災・津波で発生した、物理的なガレキや道路陥没の状況が克明に映し出されていました。ただ本当に影響が大きいのは「放射線の影響」。これを映像に見せるのは難しいのですが、多数の避難者、猪苗代のホテルに避難した人々の世話に奔走する自治会長、避難所を転々としながら、娘と支えあって暮らす母親、フォークシンガーとして歌いながら、将来を探る元・原発労働者、立入禁止区域にある自宅に通い、放射能測定を続ける住人とのインタビューと、同区域の映像を交互に見せることにより、帰宅できない苦悩を写しています。
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特に印象に残ったのは、リステル猪苗代に一次避難していた自治会長さんの言葉です。リステル猪苗代は、体育館等に比べればある程度プライバシーは保たれていたものの、毎日お弁当の食事、洗濯干しは室内で等、不便な生活を送っていました。その中で避難者同士のコミュニティができ、(自治会長さんは震災前、ムーミン村の村長さんになる気持ちでその役職を引受けたそうです)、自治会長さんはさまざまな活動を通じて避難者に信頼されていきます。最終的に全員が仮設住宅に移っていくのですが、それを最後まで見届けます。その方がンタビューで、「最終処分場は、双葉に作るしかない、この原発で出した放射性廃棄物を、他の地域に持って行くことなどありえない」という趣旨のことをおっしゃっていたのが、心に刺さりました。一時避難しているみんなふるさとに帰りたい気持ちがひしひしと伝わってくるし、自治会長さんはそのみんなの気持ちが痛いほど分っているのに関わらず、原発と長年共存していた双葉地区と、日本を考え抜いた言葉だと感じました。
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いわき未来会議

いわき未来会議(第3回)に初参加しました。一般市民の方が120名近く集まり、それぞれが考えるいわきの課題等を、話し合いました。
http://www.facebook.com/miraikaigi

前回はワールドカフェ形式で行なわれたそうですが、今回はフリースペース形式です。9つのテーマ(前回からの持ち越し)に加えて、参加者が自由に上げた新規テーマごとにテーブルを作って5-10人程度のグループで話し合いました。席の移動は自由ということなので、私は当初「高齢者と子どもとの関わり」のグループに参加し、その後いろいろなグループに顔を出させて頂きました。

まったく異なる属性の方々から出てくる意見は、それぞれの生活に根付いたものだけに説得力があります。全員がいわきを前向きにしよう、建設的にやろうという方向性だけは一致しているので、バラバラな意見ではあっても集約せず、耳を傾けます。
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それぞれのアイデアや起こすべき行動を考えたら、それが実現した時、どんな方からどんな感謝状が貴方に届くか?という模擬感謝状の作成をやりました。それにより、具体的に誰のためになるか、どんな方策が一番心にささるか等が、明確になりました。我々のグループは「高齢者と子どもとの関わり」でしたが、仮設住宅の方との関わりをどうするか、障がい者との関わりはどうか等、多岐にわたりました。それぞれが起こすべき(小さな)具体的アクションのイメージが沸いてきました!
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今回は小学生、中学生からの参加もありました。希望は、キッザニアのような「職業体験学習の施設を作って欲しい」という内容を発表してくれました。いわきには2年後にスチューデントシティ・ファイナンスパークの建設が予定されていますが、「今」欲しいということです。確かにそれぞれの学年は今年しかなく、子どもにとっては1年1年が一期一会なのだと思います。
http://www.mikito.biz/archives/19589234.html
子ども自らが、キッザニアへ彼らの熱い思いを手紙を書いて返事をもらおう!ということになりました。
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成果物として、コーディネーターの方がバラバラな意見をひとつの表にしてくれました。次回はまたこれをベースにさらに議論や論点が進化・深耕していくことになるでしょう。
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今回のチラシです。まったく権威主義的でないフラット・フランク・フリーの会ですので、ちょっとした気づきを得たい方、いろいろな考えを聞いてみたい方はぜひご参加下さい!
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片寄平蔵

いわき総合図書館5Fの地域資料展示コーナーで、片寄平蔵生誕200年記念事業「燃える石・燃える平蔵」展を見て来ました。片寄平蔵は、陸奥磐城郡(現在の四倉地区)出身の農民で、その後商人に転じました。材木商として常陸笠間藩の用達をつとめ、江戸滞在中に浦賀沖で石炭を燃料とした蒸気を動力とした黒船を見て、石炭に注目します。そしてふるさとに戻り、苦戦しましたがついに陸奥磐前郡白水村弥勒沢(現在の内郷地区)で石炭の露頭を発見。
http://www.mikito.biz/archives/23082277.html
問屋を通すと利益が薄いため自分で横浜で石炭販売会社を興し、軍艦操練所の石炭納入で幕府御用達になるなどし、幕府からは名字帯刀を許されました。

当時の石炭積み出しは、まず藁の俵に詰め、馬や牛の背につけて、中之作港(小名浜港はまだなかった)などの港に運び、そこから船に積み替え、江戸に運びました。その後、より距離的に近い小名浜港が石炭積み出しのために切り開かれ、さらに石炭を早く大量に首都圏に届けるために、常磐線が引かれました。現在の港や鉄道のインフラが整備されたのは、ある意味、片寄平蔵の功績が遠因となっています。ハワイアンズの経営母体である常磐興産も、片寄平蔵が発見した常磐炭鉱事業がその起業ルーツです。

小さな展示スペースですが、開港直後の横浜港に置かれた明石家平蔵商店(石炭の商社)の地図等が展示されており、興味深いです。平蔵は石炭だけではなく、和紙や乾しシイタケなど、いわきの特産物の販売にも力を入れており、いまでいうアンテナショップを、当時の貿易の最先端地である横浜の一等地に出していたのです。

ペリーが黒船で浦賀にやってきたのが40才のとき、平蔵が石炭を弥勒沢で発見したのが43才のとき、石炭掘り出しが44才のとき、平蔵が亡くなったのは47才のときです。たった7年の間に、時代を駆け抜けた片寄平蔵、どんな人物だったか惹かれます。
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安藤信正展

いわき市立美術館で、今日から安藤信正展が始まりました。いわき市では初めての、旧藩主を題材とした企画展です。安藤信正は、日本史の教科書に掲載されている数少ない、いわきゆかりの人物です。いままでどうして一度も企画展を開いていなかったのか不思議なくらいです。
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安藤信正は1847年に磐城平藩主となり、翌年に江戸幕府の奏者番、寺社奉行、若年寄の要職に就きます。そしてその才能才覚を高く評価され、外国御用係の老中として外交交渉にあたりました。譜代とはいえ5万石の小藩の領主が老中まで、異例のスピード昇進ができたのは、ひとえにその人当たりの良さと実務能力の高さにありました。当時は欧州列強が日本を植民地化しようと画策していたフシもあり、それを回避したのは安藤信正です。
http://www.mikito.biz/archives/21841045.html
井伊直弼の後任の筆頭老中となり、攘夷の風が吹き荒れる日本丸の運営に奔走しました。日本が今日あるのは、四面楚歌の中で開国を推し進め、未然に西欧諸国の野望を防いだ安藤信正らの働きがあったことを評価しなければなりません。残念ながら登城途中に坂下門外で襲撃され、それが遠因の中傷により失脚させられてしまいました。

主な功績:
・皇女和宮と将軍家茂の婚姻、公武合体を推進し、尊皇派を懐柔
・プロイセン王国(現ドイツ連邦)との日晋修好通商条約の締結
・米国や英国が領有を主張していた小笠原諸島を外交交渉で奪還、開拓団を派遣
・ロシアと交渉し、樺太国境の決定
・文久遣欧使節を欧州に派遣し、西洋文明の吸収
・桜田門外の変による彦根藩(井伊直弼の藩)と水戸藩(事件を起こしたのは水戸藩浪士)の戦争を回避
・アメリカ公使タウンゼント・ハリスと協働し、兵庫・新潟の開市・開港延期を獲得
・ハリスの秘書兼通訳を務めていたヒュースケン殺害事件が国際問題となるが穏便に解決。日本の植民地化を回避。

江戸城登城の途中で起きた坂下門外の変で、信正は駕籠から飛び出し自ら抜刀して戦いましたが、顔に1カ所、背中に2カ所の重傷を負いました。信正は重傷をおして外交交渉等の公務を継続しました。通訳を使者にイギリス公使オールコックとの折衝を続け、自ら包帯姿で引見、オールコックはこれに感動し、開市開港の期日延期を認めたそうです。信正は、事務局の用意した答弁に頼らず臨機応変に自らが対応し処理するという、殿様の枠を超えた手腕が群を抜いており、外国公使団からは幕僚最高の信頼を得ていたといわれています。しかし、国内の公武合体の反対派や通商条約の内容(特に低関税)に不満を持つ者、そして攘夷論者によって中傷され失脚していきます。時代に「もし」は禁句ですが、ゆっくりとした開国を目指した信正が生きていれば、急進的な攘夷、倒幕は起きなかったかもしれません。

今年のNHK大河ドラマは、幕末の会津を舞台にした「八重の桜」ですが、小藩からのスピード出世や、老中時代の列強との外交交渉、公武合体の画策、桜田門外の変の収束、坂下門外の変の働きバチぶり、そしてその後の奥羽越列藩同盟、戊辰戦争等に直接関与した人物として、ドラマのコンテンツはひけをとらないと思います。ここいわきのゆかりの人物から、大河ドラマの主人公を出したいものです。


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本日は展示会初日ということもあり、安藤家16代当主の安藤綾信様が、いわき市立美術館にご臨席賜りました。高齢の方ですが、御家流という安藤家独自の茶道の宗家として、凜とした風格を持った方です。ご挨拶させて頂きましたが、ドキドキしてしまいました。

美術館1Fには、御家流のお弟子様方によるお手前が披露されていました(呈茶席というらしいです)。武家の茶道ということで、作法が表千家、裏千家等とは大分違うそうです。練り切り(きんとん)は、安藤家の家紋付きで特注で、素晴らしいをお手前を拝見し、安藤家所蔵の立派な茶器でお抹茶を美味しくいただいてきました。
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安藤信正公 略年譜
1819 江戸蛎殻町の藩邸に生まれる
1829 信睦と称する
1835 伊勢守
1843 長門守
1845 平藩主となる。江戸城雁の間詰
1848 奏者番
1851 寺社奉行
1856 対馬守
1858 若年寄
1860 老中、外国御用掛。信行と改める。日晋修好通商条約締結
1861 イギリス公使オールコックらとロシア軍艦の対馬退去を協議、小笠原諸島開拓のため水野忠徳を派遣
1862 坂下門外で負傷。信正と改める。老中失職、永年蟄居
1868 鶴翁と改める。磐城平城へ。奥羽越列藩同盟。戊辰の役、平城落城、仙台城下で降伏
1871 没
 

ニューヨークの超進学高校の授業2

前回の続きです。
http://www.mikito.biz/archives/25372345.html

私は、東アジア歴史という授業にも参加させて頂きました。韓国の近代史を取り上げていました。約10名の少人数クラスで、数名はランチ持ち込みでの参加です(これは前回書きました)。2日前に先生は生徒に、授業内容となる10ページ程度の記事ををメール配信しておき、事前に読んでくるよう指示があります。授業ではその内容についてディスカッションを進めていくわけです。具体的には韓国の創氏改名の記事でしたので、冒頭に先生から当該記事の一部分の引用があり、創氏改名制度とはどのような制度か、なぜそのような政策を大日本帝国朝鮮総督府がとったか等の質問があります。複数の生徒から挙手があり、先生の指示で自らの考えを開陳します。先生はそれに対してコメントを行ない、次の生徒の考えの開陳に移っていきます。記事の太宗が終わったところで授業終了、先生の講評と次回テーマの指定があります。先生は授業が終わる度に、クラスパーティシペーション(授業貢献度)として、各生徒の評点をつけておくそうです。

ここにおいて、創氏改名制度が西暦何年に起こって、当時の総督府の長官は誰であったかのような、記憶型の質問等はありませんでした。私が受けてきた歴史の授業は、年代や人物名を暗記するために必至で先生の書く黒板内容をひたすら手で書いて移して覚えていました。生徒が自らの考えを発言しない日本のスタイルからすると、まるで正反対。先生は板書しない、生徒もノートは取らない、先生の発言と生徒の発言は、2:1くらいの割合でしょうか。もちろんペーパーテストとしての暗記はあるのでしょうが、歴史という科目履修の主眼が、過去の歴史から何を自分が理解し学び、活用するかという点に置かれていたのは、目からウロコでした。

考えてみれば、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」の格言のとおり、歴史という科目は、単に年号を覚えるという努力をしたかどうかを試験で測るためものではなく、壮大な社会実験の中で、なぜそのような事象が起きたかを知り、背景を考え、今後の判断に役立てることではないでしょうか。教師にとっても歴史の専門家としてそうした歴史の背景を分りやすく説明したいと思っているはず、単に年号を覚えさせるルーティンワークでは業務に発展性が限定されてしまうと思います。暗記量を試す日本の大学試験制度と、文科省の学習指導要綱等に原因があると考えています。

・カリキュラム
私立高校は独自の運営資金調達を行っているため、公立高校のように法律で決められた運営はなされておらず、各校独自で作成したカリキュラムに沿った授業が行われます。ホレースマンでは一般科目の他、アートや演劇、アウトドア教育やボランティア活動などが卒業の為の必須科目となっています。また、大学進学に向けたカリキュラムが組まれているため、授業のレベルも高く、一般科目を早く修了した生徒の為にAPと呼ばれる大学レベルの授業も行われています。

ホレースマンでは授業及び課外活動として演劇に力を入れていました。下記写真は校舎内にある、二階席付きの自前の舞台です。 ここで三ヶ月に一回、シェイクスピア等の小さな劇を自前の舞台で稽古し、発表するそうです。ジャパンデイといって、日本の太鼓演奏を披露したこともあったそうです。
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楽屋裏の衣装室・大道具室も備えられており、演技着専門のスタッフが1名常駐し、生徒への指導や劇場管理等を担当しています。生徒自らが衣装製作や大道具製作を行ない、かつ演じ、音響・照明等も行なうという演劇舞台全体が学べる仕組みになっています。
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別途、音楽演奏ホールも校舎内に持ち、学生主体の定期コンサートができます。うらやましい限りです。
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打楽器室では、音量を気にせず練習できるそうです。
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クラブ活動としての運動も盛んで、ベースボールも高校対抗試合も行なわれていました。少し違うのは教諭が指導する部活でなく、外部コーチを有償で招聘して指導してもらうことです。何でも勉強の一環として教師が指導を担当する日本のスタイルとは、大きく異なっています。
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・課外活動
ホレースマンでは課外活動が奨励され、演劇、スポーツだけでなく、学校新聞発行をやっていました。学校新聞といっても、60人の学生が、編集長、記者等の役割をこなし、2週間に1度の頻度で発行する本格的な新聞です。
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学校に関連する記事を自ら取材し、写真を集め、印刷機にかけて発行するものです。われわれ一行がホレースマンを訪問中であることも、最新号の記事にしていただきました。
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個人的には、校舎の隅にあったロボット部?がツボにはまりました。ロボット大会出場に向けて自作ロボットの試作品が何台も置かれていました。こういう自由な空間や作業から、独創的なアイデアが出てくるのかもしれません。
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・生徒の属性
ざっと見た感触はアングロサクソン、WASPは半分に満たないと思います。ヒスパニック3割、アジア系(中国・韓国・日本だけ)が2割程度でしょうか。もっともアジア系といっても、アメリカで生まれ育ったKorean-American, Chinese-Americanですから、完全なアメリカ人です。有料授業料とも相まって、私立学校に入れる生徒は総じて経済的に成功した家庭の2世が多いかもしれません(優秀だが家庭の事情により、全額奨学金を受けている生徒もいます)。
 
・授業料
公立高校は義務教育の一環ですので、原則無料です。一方、ホレースマンスクールをはじめとする私立高校は、公立高校にない特徴を出すべく、校風の良さや授業内容のレベルアップ、クラブ活動の充実、教師のレベル確保、進学相談の充実等に注力することになります。私立高校に対する公的補助はない(日本では私立高校への公費助成がある)ため、教師に対する給与、設備投資・維持の費用等を回収し、学校経営を行なうために、年間2-4万ドルの授業料がかかるのが一般的です。

・課外活動の重要性
超進学校にもかかわらず、勉強だけの活動ではないことには、アメリカの受験システムが大きく関わっています。大きく分けて大学を受験するには、①SATといわれる統一試験で高得点をとること、②エッセイ(小論文)で、人格的な魅力をアピールできること、③推薦状です。
特に②③に関しては、ペーパーテストの得点とはまったく関係がありません。逆に大学からすれば、ここで大学が望む学生像に合致する選考を行うため、SATが(少しだけ)低くても、②で人格的な魅力を感じれば、入学許可となる可能性が高まります。そのためにも、スポーツ、演劇、ボランティア等をはじめとする課外活動が重要になるのです。

生徒は、他人と異なるそれぞれやるべき事柄がたくさんあるため、誰に相談するでもなく、自然と24時間しかない時間配分を自分で考えて行動するようになります。誰でも人前(特に友人)では、頑張っちゃう姿勢は見せたくないもので、学校内ではフランクに生徒間で学び遊びますが、授業が15:00にはけた後は、さっと帰ります。そしてそれぞれの課外活動や、スポーツ等に向います。宿題もありますが、時間がないので合間をぬってやってしまうようです。限られた時間を大事にする姿勢は、高校生から育まれているのだと感じました。

国の直轄除染事業

福島県楢葉町は、放射性物質汚染対処特措法(通称、特措法)で「除染特別地域」に選定されており、国(環境省)が除染の実施主体になります(なお、いわき市は「汚染状況重点調査地域なので市が実施主体)。いわき市を始め、各地で除染を実施した際の仮置き場の場所の選定・確保ができない等の問題が生じています。それにもかかわらず楢葉町においては、地区ごとに10カ所以上の仮置き場を確保しているとのこと。どのような仕組みで確保可能となったのか、現地を訪れ、環境省担当者の方のお話を聞いて来ました。

最大のポイントはどのようにして仮置き場の場所の確保したかということ。いわき市においても、総論で地区内の仮置き場設置に賛成でも、具体的な場所選定において嫌悪施設である仮置き場を自分の近隣に置きたくないため、暗礁に乗り上げている地域が、無数にあります。

楢葉町でも同じ状況でしたが、最終的に地権者1,570名全員の同意を得て、各地区に最低1箇所ずつ仮置き場として3年間の借地ができたそうです。ヒアリング等から、私は以下の要因で成功したと理解しました。
・環境省任せにせず、楢葉町役場の職員が地権者向け説明会に同行し、最低3回は仮置き場の必要性を地権者それぞれに直接訴えかけたこと
・楢葉町の多くは避難指示解除準備区域であり、(日中の帰還はできても)いまだ居住できない状態(水道が使えない地区多数)
・楢葉町は米の作付け制限が行なわれており、実質的に田を使う道がない。従って田んぼを3年間、他用途に使うことに合理性がある。

特に3番目の要因は非常に大きいと思います。他の地域では、(農家の習性として米を作りたがるので)田以外の土地の候補地を探すしかありませんが、楢葉では広大な利用用途のない田んぼが、仮置き場候補ですから、地権者との交渉も比較的容易だったのではないかと推察します。

除染作業の進め方は以下のサイトが詳しいです。
http://josen.env.go.jp/area/flow/index.html
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除染作業の現場視察しました。まずは森林除染です。生活環境(住宅敷地境界)から20m以内の除染を行ないます。
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まず樹木等を残し、下草を草刈り機で刈り取ります。その後下草や枯れ葉等の堆積物を表土から数センチ程度、熊手等で集め、フレコンパックに収納します。すべて人力です。
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フレコンバックの中は、主に乾燥した枯れ葉等ですが、下草・枝葉等も混入しますので、嵩としていったんは相当な量になります(後で述べますが、最終的に圧縮梱包するので嵩は1/5になります)。
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表土をはぎ取った直後での測定値は、0.987マイクロシーベルト/hでした。除染前の山林が1.3マイクロシーベルトでしたので、約25%の改善効果が達成できたことになります。もっとも、現場の方のお話では、周辺の除染作業がすすめば、もう少し値が減少するとのことでした。
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住宅敷地そばの裏山20m以内の除染をしただけで、相当なフレコンバック数が発生します。作業途中だったにもかかわらず、ざっと数十袋はあったと思います。
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次に住宅地の除染現場に伺いました。住宅の除染は、足場の組み立て→屋根の除染(拭き取り)→樋の除染(拭き取り・高圧洗浄)→壁の除染(ブラッシング)→土間等の除染(ブラッシング・高圧洗浄)→庭の除草→堆積物の除去(1cm程度の表土除去)→表土の被膜、という手順を踏みます。通常6人チームで行ない、1軒あたり約4-6週間かかるそうです。

古民家の屋根の除染は命がけです。なぜならセメント瓦は屋根に上って踏むと割れる危険があり、また地震の影響で建物の躯体に損傷を受けている可能性があるからです。そのような場合、命綱をつけて屋根に上りますが、作業員にとって危険なことには変わりありません。
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屋根の除染は通常、人手による布での拭き取り作業になります。写真は拭き取り後の布です。試験的に拭き取りを行い、効果を検証しながら瓦1枚あたり何回拭き取るかのマニュアルを1軒ごとに作成し、本格作業に入るとのこと。拭き取り後の布は当然、そのままフレコンバッグ行きになります。
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庭の表土を1cm程度はぎ取ることから、住宅1軒あたりフレコンバックが約50袋も発生するケースが多いそうです。膨大な発生量に圧倒されました。水道が復旧していないことから住民は、現実的に帰還してないため(日中の一時帰宅は可能)、外見は普通ですが、ひとっこひとりいない町は奇妙です。外には除染作業車、作業員のみです。私の平の自宅から30km、時間にして40-50分の場所なのに、異空間の感じがします。
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仮置き場を見学しました。1袋ごとにタグ管理されたフレコンバッグが整然と積み上げられています。膨大な量があり、日本の国土全体を埋め尽くす勢いです(冗談ですが、それにしてもこの量のフレコンバッグを再度、掘り起こした上で中間貯蔵施設に移設することが現実にありうるのか疑義があります)。楢葉町にはこのような仮置き場が地区ごとに10カ所以上あります。
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フレコンバックの中には、圧縮された堆積物等が収納されていますので、フレコンバック上の空間量測定値は、2.14マイクロシーベルト/hと、非常に高い値を示しました。
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IMG_2140なお、フレコンバックの多くはMade in Indiaでした。なかにはMade in Chinaもあるようです。インド・中国では大量のフレコンバック製造にてんてこまいかもしれません。













フレコンバック内容物の減容化装置も見学しました(マスクしていますが、中央が私)。粉じんが飛び交っていますし、場所によっては高線量なので、マスク着用は必須です。
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可燃の堆積物をそのまま入れた状態のままでは、嵩が張ります。通常であれば、可燃物を焼却処理することにより、焼却前の嵩の1/10程度に減容化することができます(いわき市でもそうしています)。ただ、堆積物は放射性物質を含んでいるため、今回周辺住民から焼却の同意が得られず、代替策として、粉砕しチップ化した後に、チップを圧縮することにより、嵩を減らすことにしたそうです。この方法だと焼却前の嵩の1/5程度に減容化することができるそうです。この圧縮されたサイコロ上の正6面体のものを再度フレコンバックに入れ、仮置き場に置くことになります。なお、この装置の価格は1億5千万円とのこと。
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水質改善装置も併設されていました。一時期問題となった、高圧洗浄時の処理後の水です。現在は高圧洗浄する際には、処理水の流れを作ってきちんと集め、写真のような回収車で各地区から集めた上で、処理施設へ運搬し浄化しす。水質検査後に、随時河川へ放流しているそうです。個人的に高圧洗浄時の処理後の水など、事故発生当初は自然法流していたので、いまさら回収など徹底されていないと思っていましたが、現在では回収がルーティン化しているので、浄化処理が流れ作業の一部となっているようです。
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こちらが浄化装置。簡単にいうと、泥水を沈殿化させた上で、上澄み部分をゼオライト吸着させ、浄化するものです。発生汚泥は、発生した各地区の仮置き場へ戻して保管となります(自分の地区の水から発生した汚泥は、自分の地区の仮置き場へ置くという原則)。
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東京電力福島復興本社 訪問

東京電力福島復興本社を訪問し、現状を説明いただくとともに、我々の事前質問に対して質疑応答を行ないました。また実際の日常業務を現地事務所を視察しました。対応頂いたのは以下の方々です。
・福島復興本社 代表 石崎芳行氏
・企画総務部長 村永慶司氏
・いわき補償相談センター 助川一重氏
・復興推進副室長 林幹夫氏
・除染推進室グループマネージャー 阿久津信男氏

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復興本社は楢葉町の旧Jヴィレッジの建物の一室に置かれています。新聞報道では復興本社の人員規模は3,500人と報じられていますが、Jヴィレッジに勤務する東電社員は、実は企画総務部の60名のみです(原発の作業員を除く)。以下、福島復興本社3,500名の人員内訳ですが、福島市に偏在した復興本社の人員配置になっています。
・企画総務部 30名(Jヴィレッジ)
・原子力補償相談室 1,200名(福島市)
・除染推進室 190名(福島市)
・復興推進室 180名(福島市)
・福島広報部 20名(福島市)
・各事務所 約1,900名(各地域事務所)
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復興本社の取組みと、賠償、廃炉への取組み、除染作業、漏水への対応等について2時間あまりかけて説明を受け、質疑応答を行ないました。技術的なものも含めて、詳細に説明をいただきました。今回いただいた資料の多くの原典は、東電HP「原子力発電所の影響と現在の状況」にありました。「東電は情報を出さない」とマスコミの一方的なプロパガンダ報道されていますが、東電はHPを通じての外部への情報提供に相当な労力をかけていることがわかると思います。原発の直近の現状を知りたい場合、新聞等のマスコミに頼らず、自ら調べたほうが正確で尾ひれのつかない情報をとることができます。
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/outline/index-j.html
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/genkyo/index-j.html
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建物は、福島第一原発のベースキャンプとなっており、作業員の方がタイベックやマスク等に着替えるための部屋等もありました。タイベック着用の休憩中の作業員の方も多数いらっしゃり、原発事故封じ込め作業のための最前線基地であることを強く感じます。無邪気な「収束」などという状態ではなく、福島第一原発(原子力規制委員会によれば、特定原子力施設)は、いまでも非常時です。最前線の封じ込め作業が失敗すれば、さらなる大惨事を引き起こす(ことが確実)ことを再認識する必要があります。事故を発生させた東京電力の責任は重大ですが、一方この非常時において、封じ込め作業進行が優先順位の第一であり、情報開示がその次、さらに誰が悪い・責任を取れ・帰還したい等は、そのまた次だと感じます。緊急医療現場において、「トリアージ」がなされますが、まさに今の福島第一原発は、いまだ緊急医療現場の綱渡りにあります。

※トリアージ:人材・資源の制約の著しい災害医療において、最善の救命効果を得るために、多数の傷病者を重症度と緊急性によって分別し、治療の優先度を決定すること。すなわち、人材・資材が豊富にある平時では最大限の労力をもって救命処置され(その結果、救命し社会復帰す)るような傷病者も、人材・資材が相対的に不足する状況では、全く処置されない(結果的に死亡する)場合があるということが特徴。

今回、冷却系統の故障や漏水発生等が発生していますが、燃料融解の避けるためのトリアージの結果、起こりうるべくして起こったのかもしれません。東京電力には最大限の復旧努力をしてもらわなければなりませんが、復旧作業は数ヶ月で終わるものでなく、数年(廃炉までは40年以上)かかるので、リスクに応じた対応をしなければ、東電経営陣のみならず現場のスタッフが疲弊してしまい、判断のミス等のさらなる人災を引き起こしてしまう可能性が高いと思います。

いまでも3,000名近くの方が、Jヴィレッジを拠点に、第一の収束にあたっています。Jヴィレッジ裏の旧サッカーコートには見渡す限りのスタッフ通勤車で埋めつくされていました。7-8割がいわきナンバーですが、関西を含む全国のナンバープレートを見ることができます。
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旧1番サッカーコート場は放置され、(駐車場にはなっていないものの)雑草が生い茂っていました。
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旧2番サッカーコート場には、地上タンクが設置されていました。福島第一では相次ぐ地下タンクからの漏水対策のため、今後も数万トン規模の地上タンクが設置される予定です。
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旧3番サッカーコート場で、空間放射線量を計測したところ、0.676マイクロシーベルト/hでした。いわき市の平均が0.1-0.2であることを考えると数倍ですが、後ほど訪れた楢葉の山林の1.0を超える空間線量に比べれば、少ない測定量でした。
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Jヴィレッジ内には、簡易コンビニや無料の診療所、食道等も併設されています。周辺に店舗がないため、作業員の方の最低限の生活物資がJヴィレッジ内で揃うようになっているようです。
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昨今の新聞報道で取り上げられている地下水の漏水問題が質疑の中心となりました。
現状:毎日400トンの地下水が地下貯水タンクに流入中で、それらは自動的に汚染される。
問題点:多核種除去設備(ALPS)という最新設備で、汚染物質を除去するが、トリチウム(重水素、放射性物質であることは間違いないが、体内に取り込まれたときどれほど人体に影響があるかは研究がなされていない)は除去できない。したがって、トリチウム入り汚染水が、毎日400トン発生し、既存タンクの容量限界に達する日は近い。
東電回答:①新規タンク増設を最大限前倒しする。②流入水を防ぐ努力をする。とにかく最大限の努力を何でもやるつもりである。
我々の疑問:①新規タンク増設には数ヶ月かかるし、年間146,000トン分(400トン×365日)のタンク増設は現実的に可能なのだろうか。②流入水を防ぐには原発地下で作業する必要があり、人手ではできない(高汚染)のでロボット作業になる。作業ロボットの技術開発には時間がかかるであろう。

また第一原発4号機に残されている使用済み燃料棒を、2013年11月を目処に比較的安全な共用プールに移送する予定だそうです。すでに共用プールは収納容量に限界が近づいている(現在収容数6,000体/容量限界6,800体)ため、共用プール内で比較的安定している燃料棒を、取り出して乾式キャスク※に入れ、陸上保管する予定とのこと。崩壊熱がちきんと下がっているのか、強い放射線量を遮るための分厚いコンクリート等の巨大な構造物を、敷地内のどこに置くのか?等いろいろな疑問が湧いてます。

※乾式キャスク:鋼鉄もしくはコンクリートの円柱状の容器に封じ込め、不活性ガスであるヘリウムガスとともに貯蔵する方式。
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(日本原子力発電株式会社HPより転載)

周辺住民を無用な不安に陥れるようなミスリードはできない一方、人的物的リソース・技術的な限界からできることとできないことがあるという二律背反した状況の中で、説明頂いた東京電力の技術スタッフからは苦悩の表情を感じました。予断できない状況とはこのような状態を指すのでしょう。東京電力に対して廃炉に向けた取組みと汚染水の海洋投棄を避けるよう求めていく一方、被害者然として無責任な批判だけでなく、同じ国土に住む一市民としてどのような前向き、建設的な支援・協力・提案できるか自問しています。
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ニューヨークの超進学高校の授業

ニューヨークの超進学高校、ホレースマンスクール※1 を訪問しました。こちらはアイビーリーグの進学率で全米1.2位を争うほどの有名私立高校です。今回、磐城高校生がこちらで1週間の体験授業を受けるアレンジのお手伝いをしましたので、同行してアメリカの高校生の授業を見学させて頂きました。
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見学させていただいたのは、東アジア歴史、フランス語(アメリカ人にとっては外国語)、日本語の3つです。クラス人数、授業の進め方、テキスト、参加姿勢、宿題の内容等全てが、新鮮です。磐城高校の先生とご一緒できたので、日本の高校との相違等を教えていただきながら生の授業を体験できたのは大きな収穫でした。
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・習得授業内容
最低限学習すべき内容は、国・州で決められていますが、多くの学校(公立・私立)は、それ以上の内容を任意に教えます(アメリカでは高校卒業までが義務教育期間)。なぜなら大学進学を考えれば、そのほうが圧倒的に有利だからです。ホレースマンスクールはその選択肢が多いことで有名です(それだけ教師数が増えるので、職員給与が増加する)。生徒は複数の講義の選択肢の中から、自分が受講するコマを決めてセメスター(もしくは半期)ごとに登録します。日本の大学の授業選択に似ています。所属する「組」はないので、ホームルームもありません。もっとも1学年170人程度なので、それぞれの先生が科目を履修している生徒の顔を熟知しており、休み時間中、登下校の際には、それぞれ声をかけあっているのが印象的でした。

・クラス人数
15-20人程度になることが多いとのこと。実際に体験した東アジア歴史のクラスは10名、フランス吾は15名、日本語は15名でした。これは教師数が大きく影響していると思います。私立の場合、公的支援がまったくないことから、経営に余裕がないところは、教師数が削減→講義種類が絞り込み→大人数クラスとなります。逆に経営に余裕がある高校は、教師数に余裕→講義種類を拡大→少人数クラス→きめ細かい指導となり、結果的に生徒、保護者満足度がさらに上がるという循環です。
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・昼食休憩
敷地内に素晴らしいカフェテリアが併設されており、生徒はいつでも昼食をとることができます。
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しかし、全校一斉の昼食休憩はありません。したがって多くの生徒は正午付近のコマをひとつ空けて、その時間に昼食をとります。しかしみっちりコマを履修登録してしまう日は、カフェテリアでゆったりとした昼食をとることができません。ではどうするかというと、授業中に食べることになります(驚愕!)。私も実際に自分の目で見るまで、このような教師・授業を冒涜し、失礼千万な行為はあるまじきと思っていました。しかしある意味みっちりコマを履修登録する子は、非常に真面目な子かもしくはやむにやまれず登録する子です。少人数クラスということもあり、生徒は遠慮がちに(そう見えました)、授業の妨げにならないよう、サンドイッチ等の軽食をそっと食べていました。

・テスト
授業参加態度(50%)、ペーパーテスト(50%)の絶対評価で成績が決められることが多いようです。どんなにペーパーがよくても(逆も真)、まったく授業に参加しないと50点しかもらえません。ここに授業参加意欲の源泉があります。先生が質問をすると、必ず複数の生徒から手が上がります。答えが間違っているいないではなく、授業に参加しているかどうかが問われているわけです。なお、A-Fの順で評価され、Fが2回続くと、保護者に対して退学勧奨が実施されるため、成績が落ちると真剣に勉強することになります。大学進学のためにはSATのスコアを上げるだけでなく、授業態度及び宿題やペーパーテストもクリアしなければならず、生徒はけっこう忙しいです。

<次回に続きます>
http://www.mikito.biz/archives/25795323.html

※1 ホレースマンスクール
ホーレス・マン・スクール(Horace Mann School)とは、1887年創立で本年で126周年の伝統ある幼稚園から高校までを擁する共学の私立学校です。生徒はニューヨーク市近郊、コネティカット州、ニュージャージー州から通学。全米でトップランクの進学校でハーバード、プリンストン、イエールなどの有名大学に多くの卒業生を送っています。
中学・高校キャンパスは、ニューヨーク市ブロンクスにあり、敷地は約22,000千坪。生徒数は中学校(ただし6年生から8年生)454名、高校(9年生から12年生)756名、 1学年の平均生徒数 189名。それに対し教師数は240名です。特徴として、スポーツ、アートも重要なカリキュラムであり、コミュニティ・サービス(社会への貢献)が卒業の条件となっていることです。
 
※2 SAT:
SAT(Scholastic Assessment Test、大学入試)は、米国の高校生が大学を受験する際の学力を測る共通テスト。一番広く大学受験に使われている筆記テスト。試験は1年間に7回実施され、複数回受験することが可能。

少人数学級

福島県では独自の少人数教育を推進しています。平成17年度から小・中学校全学年に「30人程度学級」を導入されています。「30人程度学級」とは、小学校1・2年、中学校1年を「30人学級編制」とし、他の学年では市町村に「33人」を基準とする学級編制が可能な教員を配置し、市町村教育委員会の判断で、30人程度の少人数学級編制を可能とするものです。実際には、それ以下のクラス編成になりますから、平均で20-25人程度で授業が行なわれるケースが多いと思います。

30人程度学級編制によって、一人一人に目がよく行き届き、丁寧な個別指導が出来ると同時に、つまずきの早期発見と対応が容易になります。また少人数なので、生徒同士がお互いに助け合い、協力し合う雰囲気が生まれやすく、落ち着いた生活に結びつくと考えられます。学習・生活習慣を身に付けさせるための丁寧な指導が期待できます。
具体的には、先生から、「一人ひとりに目が配れて、個に応じた指導をすることができるようになった」「学習プリントは丸をつけるだけで精いっぱいだったのが、コメントをかけるようになった」というコメントがあるそうです。子どもたちからも、「わからないところを、先生に聞きやすくなった」「勉強がわかるようになった」と感想があるそうです。

少人数教育は、学習環境向上のツールのひとつではありますが、「学力世界一」で注目されているフィンランドやドイツは24人学級とのこと、やはり日本の40人学級は多すぎたのでしょう。10年前(2002年)は初等教育にオカネをかけていなかったことが下記グラフでわかります。

公財政による初等中等教育費の国内総生産(GDP)に対する比率(2002年) 
公財政による初等中等教育費の国内総生産(GDP)に対する比率(2002年)のグラフ
 OECD, “Education at a Glance - OECD Indicators 2005
(文科省HPより転載) 

現在は、福島県を含む大多数の県が何らかの形で少人数学級を導入しています。逆に言えば残りの都道府県(東京都を含む)は取り残されている状態です。それらの県も早急に導入をしていくことは自明と思われます。

少人数学級を導入のグラフ

疑問なのは、少人数学級が導入されているのが小中学校までであるということ。言い換えれば高校からは、突然40人の大学級になるわけです。公立高校をご覧になったらわかるのですが、体格の良い高校生が40人も一つのクラスに詰め込まれており、小中学校との落差があまりに大きいことに驚かされます。少人数教育に一定のプラスの効果があることは、証明されていることであり、ぜひ高校にもその流れを取り入れて欲しいと思っています。

これでいいのか福島県

ヤマニ書房本店で見つけました。非常に刺激的なタイトルと、あまりに品がない表紙。内容が、3面記事チックであることが、容易に想像できます。地域批評シリーズといって、各県の立ち位置を批判的な目で勝手なことを書くというスタンスのムックです。立ち読みでパラパラとページをめくると、大胆かつ辛辣な見立てが並んでいます。そういう見方もあるのかと感心しながら、購入しました。

著者は、茨城県出身者(幼少のころ、ハワイアンズに通った経験があるとのこと)と宮城県出身者の共著です。ある意味、外部の方だからこそ客観的に福島県を見ることができるのでしょう。県内の内情を、遠慮なく、(異論があるでしょうが)大胆な切り口で分析しています。

噂話ベースもしくは断片的な報道では、いろいろ問題が指摘されていますが、このようのまとまって忌憚ない見立てが披露されるのは、(必ずしも多数の意見でないかもしれないし、正しくないかもしれないけれど)貴重かもしれません。また誤字脱字が目立つのは、著者が地元の方でない証左。校正がしっかりしていないのは、記事の信頼性に欠けます。以下、ムック内の誤字の例です。
・LATV→LATOV
・湯元温泉→湯本温泉
これでいいのか福島県
特に、興味深いと思ったのは、以下の章。
・福島市民が臆面もなく公言する反郡山感情
・震災のダメージから復興中!でも住民の連帯感はやっぱり薄い浜通り
・遷都をめぐる綱引きで福島市、郡山市の対立は只今、沸騰中!
・特例市にも中核市にもならない福島市の真意

(正しいか正しくないかは別として)過激な内容の一部文章を、ムックから引用します。あまりに忌憚のない分析に絶句します。地元民ならば、ここまでは仮に思ったことがあったとしても、書けない。
・観光地としては会津の温泉や戊辰戦争がらみのあれこれがあるが、逆に言えばめぼしい観光要素はそれくらい。いわき市に湯本温泉などもあるが、東北や北関東には温泉地などいくらでもあるから、別段目立つ存在でもない。名物となる食べ物も、果物や肉、野菜が旨いというイメージこそあるものの、それが具体的なアイテム名に結びついていないし、「山形のさくらんぼ」「青森のりんご」のように強烈なイメージが残らない。
・福島市は仙台と縁が切れない仲で、仙台経済圏に含まれることがあるほど。郡山市は独自の経済圏を持ち、県北と密接な関係を持つ仙台を無謀ながらライバル視している。いわき市は郡山経済圏とは別で茨城の水戸方面とのパイプが太く、こちらは完全に我が道を行くスタイルだ。
・双葉郡から他地域への避難生活は、「都会の暮らしを知ってしまったら、もう田舎暮らしはできないかもしれない」という問題を引き起こした。たとえ仮設住宅や狭いアパートの仮暮らしであっても、農村部と都市部では生活環境は雲泥の差となる。電車もバスもない田舎暮らしに戻れるのか?という感情が芽生えているという。
・「郡山に買い物行ぐぐらいなら、仙台に行ぐがんね」これが福島っ子の合い言葉。まるで「郡山に金を落どすぐれえなら」と、対抗心をむき出しにする。「仙台市の植民地化も時間の問題じゃないですかね。もうベッドタウンになっちゃってますし」。福島市が廃れ、仙台の衛星都市化が進んでいるのは皮肉なものである。
・遷都には福島市の強烈は危機感がある。実際、「地勢や都市規模を考慮して県庁所在地としてふさわしいのは郡山市じゃないか」となんとなく思っていても、もし仮に県庁が移転してしまったら福島市民のアイデンティティは崩壊するだろう。

最終章として「バラバラの福島をワクワクに変えるために」として、良い提言をしてくれています。まず「フクイチ」「フクシマ」という放射能を被害を受けた特別な場所というレッテルの意味のカタカタ表現を使わないこと。そして地域間、個人間のやっかみ等を乗り越えて、多少強引でもまとめて引っ張っていける強力な指導力を持ったリーダーの出現です。いうなれば福島県を何かワクワクできる場所にさせてくれるリーダーです。批判して不平不満を言い続けるのも勝手ですが、未だ厳しい状況(原発そのものの収束、風評被害、人口流出等)の中で、それぞれ個人に何ができるのか、それを考えて行動すること、それがワクワクする未来への礎になると結論づけています。記事の本編部分はともかく、この結論部分は私も全面的に大賛成です。

 

ALTの課題

ALT (Assistant Language Teacherの略)とは、外国語指導助手です。小中高校などの英語の授業で日本人教師を補助するものです。国が行なっている「語学指導等を行う外国青年招致事業」(JETプログラム)により、英語圏で大学を卒業した青年を日本に招致し、ALTとして各学校に送っています。目的は、地域の外国語教育及び国際交流です。私の母校である、平第三小学校、平第三中学校、県立磐城高校にお邪魔しましたが、いずれの学校にも比較的若い外国人のALTが複数配置されていました。

理想としては、外国青年が日本の学校で語学指導を手伝うことで、日本の生徒の英語力向上し、日本にいながら生で外国文化に触れる機会ができることです。と同時に外国青年が全国各地における学校や行政組織の中で、地域や住民に密着した活動を行うことで日本を経験し、母国に帰った後も親日家として様々な分野で活躍することで両国間の貴重な橋渡しとなると謳われています。

きちんと機能すれば非常に有意義な制度で、英語圏の外国人がいない地域においてはネイティブで話す貴重な人材となるはずです。実際に、生徒から気軽に英語で話しかけられる存在として役立っているという声も耳にします。一方 、ALTは思っているほど機能していないという逆の声も聞きます。私なりに問題点は5つあると思っています。

1. ALT個人の資質が低いことがある
応募の資格要件は、母国語が英語の大卒者という程度であり、特段教員免許や教壇に立った経験等は必要とされていません。実際に、新卒の学生がで研修を受けてALTとして活動しているケースが見られます。実際にどんな学生層が、どういう動機付けでALTに応募してくるかどうかを考えれば、ある程度自明かと思います。
・日本に興味がある(給料を貰いながら日本観光ができる)
・一企業に就職しないというモラトリアムを得ることができる(自国企業に就職できない)
・自国で働くよりもALTの給与水準がよい(出稼ぎ目的)

2. ALTは旧来の英語圏(英国、米国、豪州等)出身者とは限らない
必ずしも、ALT個人が流ちょうな英語が話せるというわけでもないようです。ALTの人数ランキングを見るとアメリカ・カナダ・英国がベスト3なのは当然かもしれませんが、8位ジャマイカ・10位トリニダードトバゴは意外です。
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(JETプログラムHPより吉田作成、数字はALT人数)

3. ALTは、一般教員よりも勤務時間が短い、業務内容が薄い
ALTは週5日(月~金)35時間労働であり、一般教員のような担任、教務主任等の仕事は与えられないことが多いです。結果として生徒から話しかけられない限り、校内で無為に過ごしている(ように見える)ことが多いと指摘されています。

4. 生徒は英語の挨拶程度話すだけで、長い会話をしているわけではない
学校によっては全くALTに接触しないという生徒も多数存在し、接触するとしてもHi, Hello、Bye程度の挨拶しかしないケースもあり、想定している国際交流の理想と現実には大きなギャップがあると思われます。

5. ALTは臨時採用にもかかわらず、教員資格を持った正規の教員より高待遇
JETプログラムに採用された外国人は有給の臨時職員として、出身国にかかわらず年収約330万円(税引前)が保証されます。契約は1年ごとの更新制で参加者と採用者との合意により最高4回(最長5年)まで更新でき、年数に応じて最大約400万円まで増加します。なお、来日と帰国の渡航費用、住居費、社会保障費等は自治体等が別途負担します。
学校教員の初任給はボーナスを含めておよそ年330万円程度といわれております。教員の資格が問われない教育大学を卒業し教員免許を取得し、諸研修を受講している現職教員の待遇が、ALTより低いというのは違和感があります。
なお、渡航費、住居費、保険料、運営費等も入れると、1人にかかる費用は年間600万円以上ともいわれており、仮に4,000人のALTがいるとすると、年間でおよそ240億円の税金が投入されていることになります。日本の教育予算の対GDP比はOECD加盟国中最低という記事をよく見かけますが、内容自体もよく見直すべきときが来ていると思います。 

フン拾いボランティア活動

最近、市内の公園等に犬のフンの放置が目立っています。実情を把握するため、21世紀の森公園の「フン拾いボランティア活動」に参加しました。指定管理者である公園緑地観光公社の方の立会いの下、日曜朝にボランティア10数人がグリーンスタジアム前に集まりました。

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早速、犬のフンが見つかりました。「レア」な状態ですので、昨日か今朝に放置されたものと思います。トングでつかみ、ビニール袋に回収しました。
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さらに残念なのは、フン放置禁止の立看板のそばで、フンが見つかったことです。放置した方は、ペット飼い主として、最低限のマナーを守るという意識に欠けているといわざるを得ません。フン回収のマナー遵守は当然ですが、そのマナーを守らない方に対して、できることは限られています。そもそもマナーの存在・内容を知っているにもかかわらずそれを無視する方に対して、どうするかの解決策が見つからないというのが現状ではないかと思います。
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こういう格好で参加しました。「フン回収中」の腕章、片手にトング、もう一方の手にビニール袋です。
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天気も良かったので、お花が咲き始めていました。本当に21世紀の森公園は、誇れる公園です。草木台の住民だけでなく、いわき市民であれば一度は、足を運び自分の目でどういうとこか見て欲しいと思います。広大な駐車場を完備しているので、歩きやすい普段着と運動靴さえあれば、気軽にウォーキングや散歩を楽しむことができます。
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これが正しい、犬の散歩スタイルです。
・犬にはリードを付ける
・フン回収用のビニール袋を持つ
・ペットお世話用のお水や新聞紙等を入れた小さなバッグを持つ
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今日の成果物。犬のフンだけでなく、空き缶や家庭ごみが目立ちました。これでも前回に比べれば、大きく減量したとのこと。ボランティアのフン回収運動をしていること自体が、ペット管理者の良心に響き、フン放置の抑止力になっているのかもしれません。まだまだ安心はできませんが、こういった取組みを応援していきたいと思います。
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アリオス・パークフェス2013

いわきアリオス前の平中央公園で、毎月第2日曜日にパークフェスが開催されています。2年前から細々と続けてきましたが、ここにきて知名度が上がって、すでに千人単位での来訪者となっています。飲食や雑貨ショップ、DJや音楽LIVE、ストリートダンス、ストリートバスケ等、内容は盛りだくさんです。今日はお天気に恵まれ、最高のフェス日よりでした。
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公園内では音楽LIVEが、バックグラウンドミュージックになり、賑やかなムードです。地元出身のバンドや歌手等が交代で登壇し、オカネをかけず出場できる良い機会になっているようです。 
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パークフェス実行委員会で広報を担当している久野さんと話せました。毎回来訪者と出店数が増えているとのこと。特に子連れの家族が増えているようです。ここはそもそも公園ですから安心して遊べるというのと、市役所駐車場が無料で使え車でのアクセスが良いこともプラスです。アリオス内のイタリアンレストランも満員。良い相乗効果になっています。
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インディアンヴィレッジの吉田さんにもお会いできました。インディアンヴィレッジは自然の力だけで暮らそうというものでm自家用ソーラー発電、自家用井戸を「人力のみ」で作っているところです。一度お邪魔したことがあるのですが、人手で井戸を掘るというのは大変だということが改めて認識させられたことがあります。今日は名古屋からの参加だそうです。
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ランチは知人が経営しているインディアンレストラン、ムンバイさんの屋台で、カレーとナンを頂きました。晴れた公園で、演奏を聴きながら食べたランチはとても美味しかったです。
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いわきは中高生の吹奏楽のレベルが高いといわれています。一方、ダンスについてはあまり知られていませんが、ヒップホップダンスや創作ダンスをやっている子供達の層が厚いです。複数のダンススクールが子ども向けのダンス教室を提供しており、親も体操の一環として積極的に教室に通わせているそうです。公園でもヒップホップの風貌をしたかわいらしい子ども達がステージの出番を待っていました。
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良さそうなハンドメイド工作物やフリマ?のお店がたくさん出ていました。電卓を収納するための革ケースを探していたので、オーダーで作って頂ける方を見つけることができました。
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私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。

私はユニクロの商品のファンです。フリースから始まり、UT、ドライシャツ、ジーンズを愛用しています(もちろん、他のもありますが)。ユニクロ商品に共通しているのは、定番たり得る一定レベルの縫製品質と、顧客が選べるセンスだと思っています。カテゴリとしてはファストファッションですが、いわゆるベーシックな定番商品だということです。

一方、ユニクロの労働環境を告発した「週刊東洋経済」(東洋経済新報社/3月9日号)の記事『ユニクロ疲弊する職場』など、経営の負の点も話題になっています。筆者は一橋大学から、将来の幹部候補生として新卒でユニクロに入社した一風変わったです。いったいどうなっているのか複眼的に見る必要があると思っていました。そこで、著者が新卒でのユニクロ就職経験者ということで読んでみました。
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書きぶりは経営分析や告発というより、就職当時から退職までに出会った仕事仲間達との思い出話・回顧録です。「商調」(店に出て顧客が広げた商品を畳み直すこと、「店出し」(倉庫から送られてきた段ボール箱を開けて、商品を店頭に出すこと)等、アパレル用語が頻出して面白い)。
「町田店(154番店、ユニクロは出店順にナンバリングして店舗管理している)は、色々あったけど、楽しかったね」というフレーズが何回も出てきます。当時のユニクロ町田店は、筆者及び職場の仲間にとって、とても居心地の良い職場であったらしい。職場というものは、体力的に厳しくても、また給料が高くなくても、人間関係が良好だと仕事から充実感が得られる良い例です。

実際、大きな店舗のレイアウト全体を任されたり、店舗内スタッフ(社員、契約社員、シニアパート、パート等)の、時間帯別の業務量を勘案したシフト作成等は、やりがいがあるかもしれません。 だからこそ商品自体の魅力に加えて店舗運営がうまくいったことが日本全国の顧客に支持され、急速な店舗展開が可能になったのでしょう。

ただユニクロは、SPA(「製造小売業」。ファッション商品の企画から生産、販売までの機能を垂直統合したビジネスモデル)形態であり、商品企画は日本等で行なうものの、縫製工賃の低廉な国で生産し、それを全世界の消費地で販売するグローバル企業です。である以上、単純作業に対する人件費の考え方は競争力の高い(すなわち労務費が安い)ところに収斂していくことになります。その意味で日本の労働者は、単価が高い以上、それに見合う高い生産性が期待されてしまい、労働環境的にはきびしくなります。もしユニクロモデルが成功・確立するならば、販売価格≒全世界共通の生産コスト+販売国での販売コスト、になるでしょう。家具のニトリに似ているかもしれません。

ユニクロのユニークな考え方の一つに、「時間単位当たり人工」があります。すなわちある細かな作業工程の見積りを、何人が何時間かかるかの標準を徹底的に決めていくことにあります。経営学的にいえば、労務費のみの標準原価管理を行なって都度原価差額を把握し、標準原価に近づくよう現場で努力することになります。作業効率の向上は一企業ベースでは妥当性があっても、経済全体では賃金引き下げ、所得減少、消費支出減少をもたらすため必ずしも受入れられるものではないかもしれません。

先日、有名アートディレクターが監修し、ユニクロブランドを体現した旗艦店「ユニクロ ニューヨーク 5番街店」に行ってきました。3階建て、売り場面積約4,600㎡の店舗周辺には、ZARA、FOREVER21、H&M、GAP、アバクロンビー&フィッチも出店しています。
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店舗の賃借料は15年契約で総額3億ドル(230億円)、OPEN初日開店前には雨模様のなか約2千人が並んだそうです。確かにNYテイスト、かつリーズナブルな価格であれば人気になるのも当然かもしれません。
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3層の吹き抜けになっていて、1F2FはTシャツ等の軽衣料、3Fはフリース・ジーンズを含む総合になっていました。内装はコストがかかっているものではありませんでしたが、シンプルな内装デザインセンスは流石でした。
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ただ買い物客総数自体は多いものの、店舗内は4,600㎡もあるだけあって商品の陳列密度が薄いです。旗艦店としてイメージ発信が基本で、面積当たりの売上効率、また賃料に見合う売上は重視されていないようです。
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マネキンはお世辞にも、かっこいいとは思えません。こんな服装のニューヨーカーはないでしょ!と思いませんか。いくらなんでも、このマネキンを参考に商品を選ぶとは考えにくいです。ユニクロブランドに対して、とがったイメージを持ってもらう仕掛けとして、このような風変わりなセンスを出しているのだと思います。
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商品構成が「薄い」と感じた例がパンツ(トランクス)売り場です。同じ品番の同じカラーの商品がフェイスに並んでいます。日本だったら販売機会を逸するので、ありえないと思います。これは店舗が広すぎる故に、商品揃えが追いつかず、売り場を埋めるための窮余の策に見えます。結果的に同じ商品が複数の売り場に陳列されることになり、店舗内ウィンドウショッピングのワクワク感が減衰してしまっています。
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すぐ近くにGAPの店舗がありました。NYのユニクロは、縫製の良さよりもファストファッションとしての価格とカラーリングで、同業他社に勝負しています。一方、GAPのほうは、価格はユニクロに比べて比較的高いですが、デザイン性、アドバタイズのセンスに関して、上手だと思います。確かに顧客は来店していましたが、五番街という好立地を考慮すれば、まったく満足できる来店数ではないと思います。一ユニクロファンとしては、ユニクロの特徴である縫製の良さと、定番商品のベーシックなデザインが、NY市民に全くアピール、浸透できていない点が残念でした。
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高校生の「春休み米国訪問プログラム」

3月29日(金)~4月7日(日)に10日間で高校生の「春休み米国訪問プログラム」の引率してきました。これは、磐城高校生を含む高校生に、実際にニューヨークへ行ってもらい、ホーレス・マン・スクール(Horace Mann School)在校生の家にホームステイをして、一緒に学校に通い、学校生活、家庭生活を通し異文化を体験し国際的な視野を身につけてもらうという企画です。またYale大学※1 との意見交換プログラムやホーレス・マン・スクール※2 でのプレゼンテーションを通して、震災体験やすでに2年間が経過する震災後の現状を発信し、共有してもらおうという意図です。ホームステイや学生たちとの交流を通じて、自分の希望のある将来像を描いてもらうための素材となれば考えています。私が磐城高校に、プログラム支援してもらっているNPO様(Hope for Tommoroow)※3 を紹介させていただいたことから、高校生がどのような感化されるかその結果を見届けるべくプログラムに同行しました。
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この企画は、2012年11月より磐城高等学校の生徒と米国Yale大学の学生とのスカイプ(ビデオ通話)による海外交流を行なってきたものの続編です。現在スカイプセッション希望者は磐城高校で60人程度います。参加者からは、いつもパソコンを通して話している相手と、実際に会い、絆をさらに深めたいとの要望が多く、また実施の結果が学校関係者から好評なことから、このプログラムが実現しました。スカイプセッション参加者から選考を行ない、バーチャルとリアルをつながりました。

<次回に続きます> 
http://www.mikito.biz/archives/26214494.html

図5※1:ホーレス・マン・スクール(Horace Mann School):とは、1887年創立で本年で126周年の伝統ある幼稚園から高校までを擁する共学の私立学校です。生徒はニューヨーク市近郊、コネティカット州、ニュージャージー州から通学。全米でトップランクの進学校でハーバード、プリンストン、イエールなどの有名大学に多くの卒業生を送っています。

中学・高校キャンパスは、ニューヨーク市ブロンクスにあり、敷地は約22,000千坪。生徒数は中学校(ただし6年生から8年生)454名、高校(9年生から12年生)756名、 1学年の平均生徒数 189名。それに対し教師数は240名です。特徴として、スポーツ、アートも重要なカリキュラムであり、コミュニティ・サービス(社会への貢献)が卒業の条件となっていることです。

図2※2:イエール大学(Yale University):1701年創立。米国で3番目に古い私立名門総合大学。アメリカ東部の名門大学群アイビー・リーグに所属する8大学のうちの1校。ハーバード大学、プリンストン大学と共に全米3位以内のランキングでBig3と呼ばれている。

場所は、コネティカット州ニューヘイブン、学生数 約11,000人 (学部、大学院合計)。卒業生は米国の政治・経済・学術界で活躍しており、大統領5名(クリントン、ブッシュ親子、フォード、タフト)、ノーベル受賞者 49名を輩出。

※3:NPO法人Hope for Tomorrow、東日本大震災を契機に2011年10月12日に設立。子どもたちから就学の機会を失わせてはならないと考え、大学進学の受験費用や、外国語習得ならびに海外交流の支援もあわせて行っている。
http://hope-tomorrow.jp/aboutus/

廃線跡地の活用方法

各地でJRの赤字路線の廃線化が進んでいます。廃線の後は、バスを走らせられればまだ良いほうで、廃墟になってしまうケースもあるようです。いわきも小名浜地区で、イオンモールを開発提案者としたウォーターフロント開発計画が進んでいます。それは隣接した小名浜臨港鉄道基地の移転を伴うものなので、跡地の活用方法を検討中です。

その例としてニューヨークのハイライン(The High Line)を取り上げたいと思います。ハイラインは、廃線になった列車の高架橋をリノベーションして公園にしようという、ニューヨークでも特に注目されてる都市再開発プロジェクトの1つです。
http://www.thehighline.org/about/park-information 

ハイラインは地上3階相当にあるので、地上からは階段、もしくはエレベータで上がっていきます。
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階段を上がっていくと、、、
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そこには、一面の開けた空が広がっています。
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ハイラインは3階相当の高さがあるので、NY街なかの様々なものを見下ろすことができます。写真は50丁目あたりの道路渋滞をゆうゆうを見下ろしているところです。奥には、道路をまたいでビルとビルを4階部分でつなぐ連絡橋が見えます。日本では、道路法と建築基準法で厳格に規制されているので、こういった光景は珍しいですが、マンハッタンではしばしば見かけます。
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道路上のハイラインには、窓ガラス越しにベンチが置かれているので、落下の危険等はなく、子どもでも安全です。観光客にとっては、マンハッタンを行きかう交通を、すぐ真上から見下ろすことができるので、好評のようです。
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階段状のベンチでは観光客だけでなく、近隣の人がペーパーバッグを持ち込んで、読書している姿も見られます。
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線路のレールをいろいろな形で残して、昔日の面影を残しています。線路をそのまま残す、そこに木・花を植栽する、レールと同じ高さまで石を敷き詰めて歩きやすくする等。そこでは歩行者、ジョギングをする人、写真を撮る人等が見られます。
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ハイラインの建設にあたって功績のあった方、資金の寄付をされた方、この地に由緒ある方等は、銘板によりその功績等を、通行人に周知しています。これに選ばれることは非常に名誉なことであり、ハイライン建設にあたり強い動機付けになっています。再開発事業のツールのひとつとして参考になります。
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 ビルに突入する線路跡。過日は、線路が倉庫ビル4階部分に直結になっており、積み卸しが倉庫内でできるという画期的な積み卸しをやっていたと思われます。いまとなってはそれも貴重なモニュメントの一つになっています。
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大きい階段状のベンチは大人気。地元の高校生・大学生が友人とくつろいでいます。日本の大学生がくつろぐ場所って?(友人宅、カラオケ、バー等)を考えると、学生の熟成度の相違(プラスもマイナスも)を感じます。
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ハンディキャップ用のエレベータも完備。よく見るとシースルーエレベータで、かつ機械部分が塔屋にない最新型です。地味な機械ですが、細部のデザインにかなり工夫があると感心しました。
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目立たないといえば、ベンチ。線路から突き出た盲腸の形で、随所に通路がはみ出る形でベンチが置かれていますう。100%実用性はないのですが、意外性とオブジェとしての創造性で風景に溶け合っています。
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個人的に一押しなのがこのショット。左手前が道路上にあるベンチになっており、座ると正面にストリート(マンハッタンの横軸)を見下ろすことができます。工夫はベンチに座った目線から風景が切り取れるように、H型鋼を全面に置いていることです。これにより、街なかの景色が風景画のような形で切り取って見えることになります。アーティストらしい発想です。
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ハイライン沿いは、過去に倉庫・食肉解体・工業地帯であったため、古びた倉庫・事務所ビルが立ち並んでいました。ハイラインの完成に合わせて、新築ビルの建設ラッシュになっています。一部の地区の再開発事業が起爆剤となって、地域全体が活性化していくお手本です。
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 ビルの壁一面を使ったモダンアート。インパクトある画は、ハイラインの通行人から目を引くので、広告効果は抜群です。遠くから見ると詳細に描かれているように見えますが、近くに寄るとペイントの粗さが目立ちます。このへんの適当さがNYスタイルなのかもしれません。
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工事現場を観察しました。マンハッタン島は岩盤でできており、地震に強いと言われています。したがって建物は鉄筋が入っていないレンガ積みのものがたくさん見られます。新築のビルディングであっても、非構造体の壁面はブロック積みです。写真をよく見ると鉄筋が入っていないブロックもあります(もちろん構造体は、鉄筋コンクリートです)。なお、耐震の費用対効果を考えてのことだとは思いますが、地震はこないといわれてきたニューヨークにも、数年前に震度3があったそうです。

別件ですが、ニューヨークは、ハドソン川沿い約60kmの地点にインディアンポイント原発(加圧式軽水炉型、1974年運転開始)を抱えています。ニューヨーク市民の総電気使用量の30%がこれに頼っているとのことですが、老朽化のため水漏れや運転停止などトラブルが頻発傾向だそうです。インディアンポイント原発から半径80km 内には、ニューヨーク市の800 万人を含め2,000 万人近くの人々が居住しているそうですから、仮に災害が起こった場合、避難は不可能です。3.11を踏まえ、NYが廃炉決定するかどうか注目です。
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ハイラインはまだまだ完成途上で、さらに北進していく予定で、建設が進められています。これからどのようなものに進化していくか楽しみです。
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ルンバ、がやってきた

お掃除ロボット、ルンバがうちにやってきました!発売当初から気になっており、友人の使用感等を聞いてまわっていました。ほとんどの感想が、「とてもイイ」「もう手放せない」等のコメントでしたので、ついに購入を決定。
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 フローリング、畳に関しては、1時間近く部屋中を駆け巡って、掃除をしてくれます。1時間も掃除するわけですから、ほとんどほこりが落ちていない状態までキレイになります。小さなブラシで床を掃き出して、それを吸引するという方法でほこり、ごみを吸い取っていきます。掃除前もそれなりにキレイにしていたつもりでも、掃除トレーにたくさんのほこりがたまっているのが確認できるので、働きぶりが手に取るように分ります。掃除中はちょこまか動き回る姿がファニーですが、掃除音はかなり大きいので、出かける前にお掃除ボタンを押して出かけるとよいと思います。外出中に掃除しておいてくれ、自動でもとの充電ポジションに戻って自分を充電しています。

通常の掃除機に比べて吸い込み能力が小さいことから、じゅうたん部分の掃除はあまり期待しませんでした。結論から言うと、通常のパンチカーペット等であれば(毛足の長いじゅうたんでなければ)、小さな段差を乗り越えて、十分ほこり、ごみを吸い取ってくれます。

今のところ、期待以上の働きを見せてくれているルンバ。うちではもう手放せない存在になりました。不安は蓄電池の寿命が短い(18か月程度とのこと)こと位でしょうか。これからも、どんどん人工知能や掃除能力、蓄電能力の進化がなされていくと思います。おそらく数年後には各家庭の必需品になると思います。発売当初は、段差が乗り越えられない、掃除能力が低い等、さまざまな悪評が立ったルンバですが、それらをひとつひとつ乗り越えて、ここまで進化してきました。開発会社の熱意に尊敬を覚えます。
 

いわきの地価変動率

国土交通省は3/21に、2013/1/1時点の公示地価を発表しました。いわき市の住宅地の平均変動率は前年比プラス0.7%となり福島県内の主要4市で唯一、上昇したとのこと。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復興需要が上昇要因とのこと。県は双葉郡からの避難者らが宅地を求めていることが背景にあると分析。今後、町外コミュニティー(仮の町)整備や財物賠償の本格化で、さらなる地価上昇や住宅難など市民生活への影響が懸念されるそうです。
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2013/03/post_6705.html
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(出典:福島民報 2013/03/22)
記事によれば、「双葉郡の避難者、津波、震災の被災者の新築需要が高まっている」と地価上昇の要因を分析。町外コミュニティー(仮の町)整備や土地や家屋の財物賠償が進めば、さらに土地取引が活発化し、県内の都市部を中心に上昇傾向が続く可能性があるとの見方を示しました。一方、「土地の区画整理や集団移転が進み、供給量が増えれば、地価上昇は落ち着くのではないか」とも指摘し、県土地・水調整課は「地価上昇は復興が具体化し始めた証し」とした上で、「土地を高値で売却するために投機目的で購入され、不要に地価が上がっては困る」と問題点を挙げました。 

今回の地価上昇が、どの程度のインパクトなのか考えてみました。以下のグラフは市内で3番目の高い地価上昇率8.9%となった、中央台飯野です。1993年に76,000円/㎡(坪あたり25万円)であった土地が、一貫して下落を続け、2012年に41,000円/㎡(坪あたり13.5万円)となりました。今回10%近い上昇となりましたが、坪あたり15万円を切る水準です。

H25地下公示分析
グラフの赤点線で囲ったところが今回の地価上昇です。依然として1993年時の6割の水準に過ぎません。土地価格は、経済学でいう需要・供給曲線で決定され、一般財と比べて特徴なのは供給が硬直的な点です。したがって今回、避難者等の需要が増えたことで価格が上昇していることは、説明ができます。ただこれは需要と供給の結果であり、価格上昇を「復興の兆し」と位置づけるのはちょっと意味が違うと思います。なぜならこの上昇が工業活動の活発や家計所得の上昇を裏付けるものでないからです。そういう意味で、この発表に踊らされることがないようにしたいと思っています。


 
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吉田みきと プロフィール

ふるさとの福島県いわき市で、市議会議員として活動を開始しました! いわき市は、今、複層的な問題が山積しています。公認会計士としてのキャリアを生かし、フレッシュな視点で問題点を洗い出します。



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