岩波ジュニア新書から、出ている本です。知人に薦められて購入しました。平易な文章で書かれていますが、内容はまったく「ジュニア」向けではありません(笑)が、地方財政制度に興味がある向きには、かなりおもしろいと思います。

国が地方財政をコントロールするための仕組みとして、自治義務制度や補助金の交付要綱が紹介されています。国の政令・省令で詳細に指示することによって、地方独自の運用が事実上困難になっているとの指摘です。今、決算承認手続のために、歳入歳出内容を詳細にチェックしている最中ですが、まさにそれを感じます。
また地方への税源移譲については、2002-2005年の「三位一体の改革」((1)国庫補助負担金の廃止・縮減、(2)税財源の移譲、(3)地方交付税の一体的な見直し)によりなされたことになっていますが、単に地方財政で使える総額が小さくなっただけとの批判もあります。確かに国から地方へ3兆円の税源移譲がなされても、地方交付税が5兆円、国庫補助金が4兆円減らされれば、体のいい地方締め付けにも見えます。

明治時代の水道料金が使用量にかかわらず定額制にした理由は、井戸水を使わせないようにするためだったとか、当時メインの水源だった玉川上水の水源は三多摩だが、天皇が飲む水は東京都産でなければいけないという理由で三多摩が神奈川から東京に移管された、とか、いろいろなエピソードも紹介されていて、飽きさせませんでした。

_SL500_