知人から小名浜港大剣埠頭にガントリークレーンが出現しているとの連絡があり、確認してきました
 
ガントリークレーンとは、コンテナなどの貨物の積み卸しを行うクレーンのことで。貨物の荷役を行う上で欠かせない機械です。一本釣りのクレーンと比較すると、作業スピード・安全性が格段に優れているため、重要港湾には複数設置されてます(例:香港92基、シンガポール87基、東京港約30基、神戸港18基、横浜港5基、八戸港2基(国土交通省調べ))。小名浜港も1基のガントリークレーンを保有していたのですが、震災で損傷し、現在まで運用が止まっていました。
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大剣埠頭の入口には詰所があり一般の方はそこから先には入れないのですが、私は港湾管理事務所の許可を得て、すぐそばまで行ってガントリー-クレーン1基の現物を見ることができました。
現場の方のお話によると、クレーン本体はつい4日前に陸揚げしたばかりで、視察にきた議会関係者は私が初めてだそうです。
震災で損傷したクレーン本体を、三井造船が分解して工場まで搬送、新品に交換し、組み立てた状態で、小名浜港に運んできたとのこと。本日の段階では、まだ基礎が未完成ですし、クレーンの一部溶接も進行中でした。
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写真を拡大すると見えるのですが、「三井造船 2012年11月」のプレートが見えますので、クレーンの商業稼働は近いと思われます。
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いわき市の強み・弱みを考えれば、小名浜港の存在は大きい。東京までコンテナを運ぶ必要がなくなれば、東京までの陸送費が不要になる。市内だけでなく、さらに郡山や会津からの荷主を集めてコンテナで海外輸出できれば、ボリュームが増えるので、便を増やし運賃コストの低減も期待できる。これまで小名浜港の主な使い道はバラ積みでの石炭輸入だったけれど、これにコンテナが加われば、港湾労働者だけでなく周辺の港湾サービス、運送業、ひいては産業全体に付加価値を生み出すことができます。
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